ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

玃猿

かくえん

中国の神話に登場する生き物。この記事ではほぼ同一の存在とも称せる『綢』も併記する。
目次 [非表示]

概要編集

中国にて伝承される猿の悪魔。

雄だけの単性社会を営んでおり、繁殖期になると人間の女性を拐い、被害者が孕むまで行為に耽る。

被害女性が不運(幸運?)にも妊娠すると、攫猿は無事に出産を終えるまで群れで伴侶を守るのだが、出産を終えると不可解な行動を採る。

それは産まれた子供を母親と共に人里に解放するのだが、その理由に関する伝承は残念だが存在しない。


伝承編集

玃猿」の読み方は“かくえん/ジエユァン/チュエユェン(Jueyuan)”で、「」の字は常用漢字では無いため、pixivのタグを含めた日本の創作や書籍では「カク猿」など片仮名や平仮名混じりで表記されることがある。

なお上古中国語ではクヮッグヮン(Kwaggwan, kʷaɡɢʷan)と呼ぶ。


中国の『本草綱目』によると猴(に似るがそれよりも大きなものであるとされ、『抱朴子』には800年生きた獼猴(アカゲザル猨(類人猿となり、さらに500年生きたものが変化したものであると記述される。


捜神記』『博物志』では猳国(カコク/チアクオ/Jiaguo)馬化(バカ/マーホワ/Mahua)とも呼ばれ、の西南の山中に棲んでおり、猿に似るが青黒い毛色で身の丈は7尺(約1.6m)、人と同じように歩くという。


匂いで女性を見分けて住処に攫い、自らの子を産むまでは人里には返さず、子を産まない者は10年もすると身も心も同化してしまうとされる。


産まれた子供は人とほとんど変わらず、人里に解放された女性たちはしっかりと子育てしないと不思議な力で死ぬ事になるために、蜀の西南地方では女性が必死に子供を育てる様子が見られたという。


なお、玃猿の子は父親の姓がないために全てが「」と名乗るとされ、蜀に住むこの姓の者はこの妖怪の子孫なのであるといわれる。


その他玃(カク/チュエ/Jue)、猳玃(カカク/チアチュエ/Jiajue)、玃父(カクフ/チュエフー/Juefu)とも表記され、未確認生物である「野人」とも同一視される。


日本ではや飛騨の黒ん坊と同一視され、「やまこ」と呼ばれている。


綢(ちゅう、しゅう)編集

攫猿と同様に中国にて伝承される驢馬ほどの大きさの猿の悪魔。

『捜神記』によると、こちらは西方において雌による単性社会を営んでおり、繁殖期になると人間の男性を拐い、繁殖場所である墓地で自らが孕むまで行為に耽る。

妊娠から出産の期間は人間と同じ約10ヶ月らしく、その間の綢は被害男性と共に群れで暮らしている。

尚、被害男性の末路に関する伝承はほぼ存在しない。


創作では編集

詳細は →カク猿(魔物娘図鑑)


  • 女神転生シリーズ

伝承の悪魔が多数登場する女神転生シリーズの派生作品『ソウルハッカーズ』にて初登場。

種族は『妖獣』で見た目は『人間の頭髪そのものの鬣に、どこか京劇の化粧めいた紋様のある顔面をした紫の体毛の猿』である。

物理技を得意とする素早さや攻撃力が高いイメージのダーク悪魔として、『ストレンジジャーニー』や『真・女神転生Ⅳ』などの2D戦闘作品に登場している。

余談編集

ホビージャパンから出版された書籍『萌える!淫魔事典』にて “何故、雌の綢と雄の攫猿が互いに繁殖しようと考えないのか?(要約)” とツッコまれている。


関連記事編集

中国神話  やまこ

淫獣 淫魔 異種姦猿姦

関連記事

親記事

中国神話 ちゅうごくしんわ

子記事

兄弟記事

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました