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概要

ヴェンデルへの復讐が完了し、囚われていた奴隷魔族達を開放した、ラウルエイダ。そして、エイダの身体が収容されてる場所(トイレ)に戻り、ラウルが魔法を解き、自分の体から彼女自身の身体に精神を戻した。そして、ラウルは廃人と化したヴェンデルを担いで去ろうとするが、次の瞬間、何を思ったのか、エイダはラウルの首筋にナイフを突き立てる。実は彼女にとって、ラウルも復讐対象であったのだ。

しかし、ラウルは動揺するどころか、逆にエイダを魔法で拘束し、彼女にこう告げた。


「昔は純真無垢な魔族ちゃんだったのになあ」


ラウルによると、実は彼女は人間ではなく自身の正体を村娘の姿で覆い隠し、更に偽のラウルという形で覆い隠すという二重の模写魔法をかけていたのだ。だがラウルは全て知っていた上で彼女を味方に取り込んでいたのだ。全てを見透かされていた事を知り、彼女は真の正体を現す事にする。


「お前に殺された魔王の───妹だ」


嘗て勇者ラウルは、大魔導士ヴェンデル聖女クリスティアナ達と共に魔王を倒し世界を救った。しかし、彼らが倒した魔王(しかも女性だった)には実は妹がいた。それが彼女、テオドールである。


テオドールはラウルが姉である魔王を討伐した後、アリンガム達によって捕らえられ、奴隷として売りさばかれる魔族達を解放するため屈辱ながらも姉の仇であるラウルと復讐同盟を組んでいたのである。しかし、アリンガムが死亡し、魔族達が解放され、目的を果たせたことで、今度は怨敵ラウルの前に現れたのだ(ただし、ラウルは初めからすべて見抜いていた)。


「魔王である姉の仇を取るためだ、勇者ラウル!!!」


そして、ナイフを抜き、ラウルへ襲い掛かるが、闇の力を解放し勇者時代だった頃よりも更に強くなったラウルには敵う筈もなく全ての攻撃を躱されあっさりと身体を拘束されてしまう(一度魔法で具現化させたカイコガで注意をひきつけラウルの喉元にナイフを何度も突き立てるが、それはラウルがかけた幻惑魔法で身代わりにされたヴェンデルであった)。

しかし、復讐対象ではないのでラウルは彼女のことを殺す気はなく(本人曰く、復讐を求める者には優しいと言っている)、彼女に二つの選択肢を選ばせる。

実はラウルは、アリンガムが貯めこんだ財産がある金庫の鍵を持っていて、これを受け取り魔族達を連れて立ち去るか、もう一度自分に挑み無駄死にするかを問う(ラウル曰く、金がなければ奴隷から解放されても、魔族達は路頭に迷うことになる)。


ラウルに自分の思考を全て見透かされていたことで無言になるが、彼の口から自分が化けていたエイダの事を問われた際、彼女はこう呟いた。


「エイダは───私を救ってくれた恩人だ…!」


真相

彼女自身アリンガムによって捕らわれていた奴隷魔族の一人である。


先代魔王と人間の母との間に生まれた彼女は隠される様に城の外で育てられてきたが、14歳の時に両親が亡くなって天涯孤独となった時に腹違いの姉である魔王に引き取られた。人目に付かない様城の地下で暮らしていた為、彼女の存在はごく一部の側近にしか知られていなかった。

半年後、勇者ラウルが城に攻め入る直前に魔王と側近であるキリル、ダミアンの手により城の外へ逃がされたが、その直後に行方不明になってしまった。アリンガムによって奴隷に堕とされたのはこの後の事だと思われる。


他の奴隷魔族数人と共にアリンガムの秘密の地下室に連れてこられ、アリンガムの性のはけ口として嬲り者にされる。

アリンガムが一通り楽しんだ後には瀕死の重傷を負っていたが、その様子を偶々目撃していた会計士のチャールズ・テイラーによって救い出され、魔術医の下へと運ばれる。一時は魔術医も悲観的な状況であったが奇跡的に回復し意識を取り戻す。

しかし彼女の人間に対する警戒心は凄まじく、アリンガムに殺された父チャールズの意志を受け継いで彼女の下を訪れたエイダにも当初は全く心を開かなかった。

それでも諦めずに何度も彼女の下を訪れるエイダに対して次第に心を開くようになる。

そしてチャールズに代わり、これまでの出来事を告発する為にエイダと共に王都へと向かう。


途中でアリンガムの手下達の姿を確認するが、模写魔法でエイダの姿になり、手下達の気を引いてどうにかエイダを逃がすことに成功する。

しかし自分もどうにか巻いていざ彼女と合流しようとした際に合流場所である山小屋の前でヴェンデルとアリンガムを見つけ、2人の会話を盗み聞き、まさかと思い2人が去った後に山小屋に駆けつけるが、時すでに遅く、そこにはヴェンデル達に犯され家族諸共無惨に殺されたエイダの変わり果てた姿があった。


「命を大事にって……あなたが言ったんじゃない」


「……してやる……エイダから全てを奪ったあいつらを、私が代わりに殺してやる……ッ!!」


せっかく掴みかけた新たな希望を再び根こそぎ潰されたテオドールは、エイダの亡骸を胸にヴェンデル達への復讐を誓い、自らが「偽ラウル」として行動することとなったのである。


顛末

こうして二人への復讐を遂げ、後は全ての元凶たる勇者を倒すのみといったところで彼にはあと一歩適わず、金庫の鍵をちらつかされ「拒めば種族丸ごと路頭に迷うだけだ」と迫られた彼女はやむなく要求を呑み、「復讐の代行をしてくれてありがとう」と笑顔で立ち去るラウルを涙を呑んで見送るしかできなかった。


皮肉にも「自分の肉親を殺し自分達を奴隷にまで追いやった全ての元凶に諭され利用されて、あまつさえ施された上で見逃される」という屈辱的な形で彼女の復讐劇は幕を閉じたわけだが、そもそもただでさえ自分を含め種族全体が故郷を追われ身分や人権を奪われて、しかも長きに渡る奴隷生活で皆心身ともにいつ死んでもおかしくないレベルで憔悴しきっている上に(男性全員が去勢されている為)種の繁殖も難しくなっている以上、あのまま解放されて自由の身になってもラウルの言う通り数日も持たずに本当に種族全員野垂れ死んで絶滅する未来しかなかったのもまた事実だろう。その事を考えれば少なくとも他の敵対者や被害者達よりは(比較的)救いのある結末だったのかもしれない。


また、ラウル自身も本意で魔王を殺めた訳では無い(本作における「魔王」が一体どういう人物なのかはあまり言及されないため一切不明だが、そもそも魔族に対して極端な差別思想を持つ国王の策略で全てを奪われた上で脅迫まがいの命令を受けて無理やり駆り出された辺り、少なくとも魔王の討伐そのものに「世界を救う」なんて大義名分な考えなどはなっから微塵もないのは火を見るより明らかである)分どこかしら思うところがあったのだろう、本来だったら彼女もターゲット(偽ラウルとしてだが)になっていたところをあえて彼女の復讐に加担した上で見逃し、加えて他の魔族達と共に新たな人生を歩めるよう手引きしたのも、彼なりのせめての温情だと思われる。


尚、その後の報告で国王には「奴隷と施設ごと焼き払った」と虚偽の報告を受けている。


悲願

だがラウルに対する復讐を諦めた訳ではなく、数か月後、ラウルがクリスティアナの焼死体を荒野にある復讐博物館に展示した際、ラウルの弱点である光魔法の力が込められた矢で彼を射抜く(因みに、魔族である彼女が光魔法の力が込められた武器を扱えるのは、彼女の生まれ持った闇の力が弱い為である)。

倒れたラウルが憎まれ口を叩くと、怒りにかられた彼女は彼を殴り、十字架に縛り付ける。

矢と同じく光魔法の力が込められた短刀を突き立てた際には一瞬躊躇いを見せるも、ラウルに煽られて彼をメッタ刺しにし、嘗てヴィクトリアによって処刑された方法と同様に、コヨーテやカラスに身体の肉を食わせる。

5日後、下半身と臓器を失って完全に息絶えたラウルを前にするも、以前アリンガムに復讐した時の様な興奮は得られなかった。仇敵ラウルに復讐するという悲願を達成した彼女に残ったのは、虚無感と更なる苦しみだけだった(尚、彼女がこうも容易くラウルを殺せたのも、全てはラウルの計画の内であり、ラウルはわざと彼女の手にかかって死んだのだった)。


城に戻った彼女は生気を失い、日がな一日ベッドの上で無気力のまま過ごすようになる。食事もろくに摂らず、頬はこけて瞳は虚ろになり、全身ほぼ骨と皮になる程やつれてしまった。

騎士団長のキリルが国の再興の為に立ち上がる様説得しに来たその時、一羽の小鳥が窓を割って部屋へと突撃し、小鳥の足に括りつけられた手紙を読んでラウルが蘇った事を知ると瞳に生気が戻る。


余談

特別編「将軍の部屋」での話によると、彼女の模写魔法は模写した相手の性格を多少なりとも受けることがあるそうだ。なので、以前「将軍の部屋」で対談していたエイダはテオドールではあるが、エイダでもあると言えるらしい。

また、彼女の露出度の高い衣装は魔族の王族しか着用出来ない高性能なものである。


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