概要
日本原産の落葉高木。ムクロジ科トチノキ亜科。古いクロンキスト体系や新エングラー体系ではトチノキ科に区分された。
北海道西南部、四国、九州にも分布するが、特に本州の東半分(東日本)に多い。
湿った土壌が深いところを好み、高さ30mほどの巨木に成長する。5~7枚の小葉をつけた手を広げたような大きな葉が特徴的で、秋には黄葉する。5 - 6月に黄白色の花穂をつけ、秋には大きな実を実らせる。
「マロニエ」とも呼ばれるが、これは厳密には近縁種のセイヨウトチノキを指す。セイヨウトチノキは明治期に渡来し、当時は果実の形状が栗のいがに似ていることから「ウマグリ」(馬栗)と呼ばれていた。
利用
家具材、薪炭材として有用。実は「栃の実」として古くから食べられてきたが、そのまま煮たり焼いたりしただけでは灰汁や渋みが強くて食えたものではないから、手間暇をかけてあく抜きを施した上、栃餅などとして加工される。
街路樹として植えられることもあり、特に栃木県では「県の木」としてなじみ深い。
関連タグ
オオルリ....栃木県の鳥(メイン画像のトチノキの葉にとまっている鳥)。