※ゲームシステムとしてのドールに関してはゼノブレイドクロスの記事を参考されたし。
※作中ではドールという名前は敵味方に関わらず人型機動兵器の総称として使用されているが
この記事はあくまで地球製ドールの解説を行う。
概要
『地球種汎移民計画』の始動に際して開発された汎用人型機動兵器、それがドールである。
全高はおおよそ10メートル程度であり、全てのドールにビークル(走行形態)への可変機能が実装
されている。地上、水上、宇宙などあらゆる環境にて移動・戦闘が可能であり、アタッチメントを変更すれば工事現場で重機として使用できるなど、非常に高い汎用性を誇る。
重力下での空中戦は想定しておらず、スラスターでの跳躍を利用したジャンプで疑似的に空中で戦うのが精いっぱいだったが、後にフライトユニットが開発されたことによって自在な空中戦も可能となった。
生身の人間には踏破不可能な大地を開拓し、強力な原生生物を打ち倒すその雄姿はある意味で
『人工的な運命の解放者』の体現である。
また、地球人全体の技術力と比べて明らかに釣り合っていないほどに高度な技術が使われていることがマノン人に指摘されているなど、開発に関わる謎がある。
なお、貴重な機体ゆえにドールを使用するには優秀なブレイドのみが受けられるドールライセンス認定試験に合格してライセンスを得る必要があるため、誰にでも乗れるわけではない。ちなみに破壊されたときの高額な修理費を補てんする『ドール保険』が存在し、回数限定でドールを無料修理してくれるなど、その扱いは兵器というより車にも近い。
ビークル
移動速度を重視したドールの走行形態。機種によって
・2輪タイプ……(バイクのような形態。扱いが難しいが極めて移動速度が速い)
・4輪タイプ……(機種によっては4脚と呼べる形態もある。安定しているが速度に難あり)
・3輪タイプ……(2輪と4輪の中間に位置する。操縦性と速度をある程度両立させている)
など様々あり、人によってはビークル時の乗り心地によって機種選びをすることもある。
動力
ドールは『DM機関』と呼ばれる機関からエネルギーを得て駆動する。
このDM機関は元々は地球種汎移民計画の中枢である母艦『白鯨』の動力源であり、この親機から子機のドールの燃料タンクへ出力転送するシステムになっている。そのため、親機が存在する限りドールは理論上の燃料切れを起こすことがない。
もっとも、エネルギー転送量が多くないため激しい戦闘を繰り返せば燃料に限界が訪れ、戦闘可能な状態まで回復するのに長い時間がかかる。そのため実際には燃料補給の必要がないとは言い難い。
武装
基本的にドールは接近戦用の武器と遠距離専用の武器の二種類を標準装備し、そこから更に
・背部のバックウェポン
・肩部後ろのショルダーウェポン
・腰部のハンドウェポン
・手甲部のアームウェポン
・膝部のスペアウェポン
(それぞれ二カ所ずつハードポイントがある)の計10つの装備を搭載することが出来る。
なお、バックウェポン2つ分のハードポイントを使用する大型装備や、それ以上のハードポイントを使用する『超兵器』と呼ばれる武装も存在する。他にも性能をブーストさせる『O.C.ギア』や敵を拘束してエネルギーを吸収する『キャッチ』などがあり、ウェポンにも性能強化や損傷回復を目的としたものなど多彩な装備が用意されている。
ドールの種類
ライトタイプ
重量が軽く、機動力に優れたタイプのドール。身軽さゆえに飛行時の燃費がいい。
回避力や命中精度が高い代わりに装甲は薄く燃料積載量が少ないために限界稼働時間は短い。
なお、ドールの中ではライトタイプが最も安価である。
ヘヴィタイプ
耐久力と馬力に特化した重量級のドール。機動力を犠牲にして高い耐久力を得た。
その分だけ運動性能は低下しているが、燃料積載量が多いために出力はむしろ高くなり
高燃費の兵器も使いこなす。その代りドールの中では最も高額である。
ミドルタイプ
ライトタイプとヘヴィタイプの中間に位置するバランスに優れたドール。
回避と耐久力がある程度両立したことによって他二つに比べて扱いやすい機体になった。
反面、回避にも防御にも特化させにくい器用貧乏な部分もあるため、一概に優れている
とは言い難い。値段はライトタイプとミドルタイプの中間程度。
ドールスーツ
ドールの操縦に特化して開発されたパイロットスーツ。
操縦をサポートするための様々な機能が搭載されており、これを装着するかしないかでドール戦闘の
パフォーマンスが大きく左右される。一応インナー戦闘でも使えるが他の装備に比べて性能は劣る。
活躍
地球脱出時から惑星ミラのへの墜落までの間ドールは『白鯨』防衛のために追撃してくる異星人との激しい戦闘を繰り広げ、互角以上に渡り合った。この際、生活空間であるNLA内部にまで侵入した敵を撃退したのもドールである。
また、惑星ミラへの不時着後もその高い性能は如何なく発揮され、原生生物との戦いや惑星開拓には欠かせないものとして多くのブレイドに重宝される。後のグロウスとの決戦では戦場の主役として獅子奮迅の活躍を見せた。
ただし、汎用性の高さと車感覚で購入できる環境故に多くの問題も発生した。
ドールの盗難やライセンス無しでの操縦、更にはドールを用いた犯罪行為や裏切りを行う地球人も続出。人格に大きな問題があるブレイドの手に渡り悪用されるドールが後を絶たなかったことを鑑みれば、ドールの扱いを巡る環境にはまだまだ課題が多いと言えるだろう。
ドール種別
※ここでは地球製以外のドールの解説もしている。
Formula(地球製:ライトタイプ)
地球製ドールで最も安価な機体。
Urban(地球製:ライトタイプ)
ドールライセンス入手直後に貰える機体。
道中や戦闘などあらゆる場面に登場するため、作中最も出番が多い。
Wels(地球製:ライトタイプ)
エルマがかつて所有していたドールは赤塗装されたこの機体。
何故か公式で擬人化されている。
Lailah(地球製:ミドルタイプ)
射撃性能に優れた機体。
……というのが公式の説明であるが、実は装備を全て外した素のステータスは近距離特化型である。
作中でも近距離戦闘を仕掛けるために敵の大群に突撃する姿を拝むことができる。
Inferno(地球製:ミドルタイプ)
格闘命中に優れた機体。
Mastema(地球製:へヴィタイプ)
地球製ドールで唯一の4脚車両。
Amdusias(地球製:へヴィタイプ)
地球製ドールで燃料積載量はトップクラス。
クムーバ(グロウス製:ライトタイプ)
肩に搭載された装備とハサミのような爪が特徴的な敵勢力のドールで汎用性を重視した量産型ドール。
搭乗者への負担が一切考慮されておらず、搭乗者を使い捨てる前提の構造をしているらしい。
ガルドラ(グロウス製:ミドルタイプ)
空中戦闘を主目的とした敵勢力の有人機。地球製のドールと同様に可変機能を備えている。
バスギア(グロウス製:ヘヴィタイプ)
前述のガルドラを強化改装することで誕生した大型ドール。ハイパーレールキャノン、マキシマムミサイル、ナイトケイジという兵装をそれぞれ装備した機体が存在する。
アルマンダル(グロウス製)
ビーム状の爪と背部のドローンなどのビーム兵器で攻撃する高速機動型ドール。
ピーキーな性能ゆえに操縦が非常に難しく、本編でも2機しか登場しない。
アルマンダル(第7章)
グロウスの幹部、ゲーティアが保持する専用機。火力に特化したカスタムが施されている。
絶影のナーダシオン
グロウスの傭兵だった赤兎のナハムが所有するアルマンダル。極端なカスタムがされており、彼女以外の操縦は不可能。最新の搭乗者AIが搭載されており、非常時に起動する。レベルは96で、単純なレベルでいえばミラで3番目に強い。
トゥルドゥール(グロウス製)
超重装甲の特殊ドール。触手や吸盤を備えており、生物的な要素が強い。
カカラ(ラース製)
ラース人の技術で製作されたドール。足軽兵のような姿をしている。変形した姿では上にヴァサラを乗せて飛行することも可能。
ヴァサラ(ラース製)
ラースのドールで、ガ・デルグの専用機。 ヒートと重力を中心の装備がされている。ヴァサラとの戦闘ではこの機体の攻撃で白樹の大陸に火の雨が降った。
ズ・ハッグ(グロウス製)
グロウスが新造していた超大型のドール。円盤型の形態と、脚部と半身のような部位を展開した形態が存在する。その大きさ故に内部には艦載機が存在し、戦闘中はズ・ハッグ以外のドールなどの機体も相手にすることになる。ストーリー中ではリーズとダガンが保管されていたズ・ハッグを無断で使用。データプローブの修理に来ていた主人公たちと白樹の大陸で対峙することとなる。リーズとダガンの機体ではないので、この2人(?)も運用方法を細かく理解しているわけではない様子。
ウィータ(???)
地球製でもグロウス製でもない、ダークマターを動力にする規格外のドール。プラエドが巣食う夜光の森の死者渓谷に存在しており、その後ブレイドたちによって回収された。ダークマターからミサイルやサテレスと呼ばれる支援衛星を生成できるトンデモ性能を持つが、その性能は搭乗者に強く依存する。ルクザールの言う「あのお方」という搭乗者がおり、ウィータその人物の器であるとされているが、正体は不明。しかしエルマ曰く、この機体には未だに搭乗者の“気”が残っているという。
Ares(地球製:ミドルタイプ)
地球製の新型ドール。いくつか種類があるが、アレスという名前と共通の外見を有する。
プログアレス
メインストーリーに登場した新型のドール。とある理由から敵として対峙することになる。他のドールとの相違点として、装備が何もない場所から展開される仕様が挙げられる。新型故に高い性能を持つが、後に開発されるAres.70やAres.90には劣る性能。
Ares.70
メインストーリークリア後に開発が可能になるドール。Ares.90より性能は劣るものの、開発に必要な素材の収集難度は90よりも低い。他のドールとの違いとして、装備が固定されており、固有のアーツのみが使えることが挙げられる。また外見や移動方法の違いでは、歩行時にスケートのような移動方法を取ること、ダッシュ飛行時に翼のようなブーストが出ることなどが挙げられる。
ちなみにだがアーツ名はヒンドゥー教やインド神話などが元になっている。
Ares.90
メインストーリークリア後に開発が可能になるドール。基本的な性能でいえば最強の性能を持つ。基本的にはAres.70の強化版で、アーツなどは共通。このドールを開発することである程度強力なオーバードに太刀打ち出来るようになり、出来る事の幅は大きく広がるだろう。(工夫すれば最強のオーバードとも渡り合える)
オリジナルアレス
OPに登場したドール。メインストーリーにもその名前が出てくる。その活躍は一瞬しか見られないが、それでも驚異的な性能が窺える。
ウィータと同じく紫色の躯体を持つが、詳細は不明。
ニールネール(???)
タイムアタック「謎の双子人形」などに登場する謎のドール。2種に共通した仮面が特徴的。その名の通り、2種類のニールネールが存在する。
時間に干渉する能力があるらしく、遭遇したとされる人物の報告のタイムスタンプがめちゃくちゃになっていたとのこと。
ニールネール・アルブ
白いニールネール。朝から昼にかけて自身の守備力を中心としたバフが付与される。
森羅万象という時間変更のアーツを使い、それぞれにバフを付与する。
サポート寄りな性能をしている。
ニールネール・ニゲル
黒いニールネール。夜になるとダメージアーマーや攻撃力のアップなどのバフが付与される。
サポート系の性能をしたアルブに対して、攻撃に寄った性能をしている。
関連項目
ちょっとしたネタバレ
実はドールの技術はとある人物によって齎された物であることが
物語の終盤で明かされることとなる。