ノエル(メダロット)
のえる
ノエルは、『メダロットnavi』で初登場する機体である。
ヴァルキュリア型の女性型メダロット。プリティプラインやギャラントレディの後継機体。
ヒロイックなデザインに、右手に持つ大剣が特徴的。パワー変形でこの大剣を機首とする飛行形態にメダチェンジする。
本編クリア後「どうわのもり」ブロックの湖付近を調べると手に入る。
従来のVAL型に似たような構造で、頭部は隠蔽、右腕はがむしゃらサンダー、左腕は未満防御。
通常ではそこまで強くないサポートメダロットだが、メダチェンジ後一転、苛烈な攻撃を繰り出せる突撃形態に成り代わる。
ドライブB・Cのブースター装備は移動してから格闘攻撃を行うと、威力が上がるというもの。
その相乗効果でかなりのダメージが上乗せされるので、ドライブAのがむしゃらショックでとんでもない破壊力のある貫通攻撃ができるのだ。
高リスクで攻撃回数が少なく使い勝手は悪いが、一撃必殺の威力を誇るショック攻撃は非常に魅力的。女性型にしてなかなか漢らしい機体である。
…バグさえ無ければね。
そう、バグである。
メダロットnaviには変形バグがいくつか存在し、この機体は見事にそのうち2つに当て嵌ったのだ。
1つ目は回数バグ。
メダロット3・メダロット4でもそうだったが、メダチェンジ後のドライブAの使用回数は、メダチェンジ前の頭部のと同じなるバグ、もとい、仕様があるのだ。
なので厳密に言うと、これは頭部回数設定ミスである。
つまり、メダチェンジ後のノエルは、ドライブB・Cが使用不可の装備な為、ドライブAで1回しか攻撃出来ないのである。
ただ、面倒ではあるが、レベル60「ノース」メダルが覚えられるメダフォース「かいすうアップ」で回数を増やせばいいし、ここまでは大した不遇ではない。
問題は次のバグである。
2つ目は推進バグ。
メダチェンジ後、脚部タイプ以外の基本性能が実際に反映されず、メダチェンジ前のままになる、という脚部性能不変化バグ。
ノエルが超不遇メダロットと言われる所以がこれである。
がむしゃら攻撃には、脚部の性能である推進の値の1/2がダメージに追加されるので、推進が高ければ高いほど大ダメージが出せる。
そしてメダチェンジノエルが本来持つ推進はなんと96。ドライブAの威力も96、更にドライブB・Cのブースターの威力32もダブルで加算されるので、計算すると、96+96÷2+32×2=208の威力になる。
これなら大抵のリーダーメダロットを一撃で堕とせる筈だった。
しかしバグで推進が15になってしまうので、がむしゃら攻撃の威力も96+15÷2+32×2=167.5まで下がってしまったのだ。
これでは「レーザー」や「ビーム」の貫通光学系の攻撃パーツと大差無いので、わざわざノエルをメダチェンジして使うメリットが全く無くなったのである。
開発元のナツメはテストプレイして気付かなかったのだろうか…
強く凛々しい戦乙女は、バグによって初登場で弱体化され、並以下のメダロットと成り果ててしまい、多くのプレイヤーは深い悲しみに包まれるのだった…
残念無念である。
…しかし転機はやってきた。
時は2014年、シリーズ新作メダロット8が発売される。
そして今作でなんとノエルが再登場を果たしたのだ、もちろんバグは一切存在しない。
しかもヒロインの1人であるアニスのメダロットとして全編に渡って登場するという好待遇。
クリア後にアニスとのロボトルで入手できる。
今作のシステムはGBやGBAの過去作とは大きく変わっていて、彼女と関係するものを挙げると、
まず攻撃スキル「なぐる」「がむしゃら」は「格闘」へ、「うつ」「ねらいうち」は「射撃」へ統合。「がむしゃら」「ねらいうち」は攻撃特性(サブスキル)になり、選択制になった。「がむしゃら」攻撃は貫通ではなく、相手メダロットの全パーツにダメージを与えるようになった。「そうび」系のパーツは無くなり、「たすける」系の技へ変更されている。
攻撃パーツの「放熱」は「冷却」へ改名、「充填」「冷却」は高ければ高いほど速度が早くなるのに変更。
脚部パーツの「推進」は無くなり、行動の速度は「充填」「冷却」「地形相性」3点に依存することになった。「機動」が高いほど「がむしゃら」攻撃の威力が上がることになった。「近接」「遠隔」は分り易く「格闘」「射撃」へ改名。そして新たに「脚部特性」が追加された。
メダチェンジのシフト変形が無くなり、全てパワー変形になった。チャージゲージ20%から変形できる。ドライブAの使用回数は無制限になった。しかしメダチェンジ後にチャージは出来なくなったので、相手メダロットから攻撃される、メダルのロボトルスタイル、若しくはメダリア効果で増やす手段しかなくなった。
彼女自身に関しても、全体の装甲上がっていて、通常形態の頭部は「コンシール」、右腕はそのままがむしゃら付き「サンダー」、左腕は「ガード100」に、変形後のドライブAはがむしゃら付き「チャージブレード」、ドライブBは「モビルブースト」、ドライブCは「ファイトブースト」になった。
「コンシール」は味方チームの回避力アップすると同時に、相手チームのがむしゃら・ねらいうちを失敗させる効果。
「ガード100」は攻撃からガードすると同時に、ダメージ100以下なら無効化する効果。
「チャージブレード」はメダフォースのチャージゲージパーセントの1/2が威力に加算され、更に攻撃がクリティカルの場合は×1.2となる格闘攻撃。
通常形態の脚部特性「チャージファイト」はチャージゲージが100%になっている間、格闘攻撃は機動&格闘性能+5になる効果。
変形後の脚部特性「Mチャージャー」はチャージゲージ10%毎に脚部の機動+1になる効果。
装備の概念は廃止されたので、ドライブB・Cはただの技になってしまい、ブースター効果は無くなったが、基礎機動値が向上していて、Mチャージャー効果もあるので、ドライブB・C両方使った後に、チャージゲージ100%の状態で放つがむしゃらチャージブレードの威力は強烈なものになる。
が、やはりメダチェンジ後はゲージチャージが出来なくなる上に、行動の度に10%減り、高威力の状態をなかなか保てられないのが難点。
また装甲が上がったとはいえ、攻撃の威力も総じて上がっていて、一度の攻撃で100ダメージ出ることもしばしばあるので、メダチェンジまで五体満足で堪えるのは簡単ではない。
そしてチャージゲージ次第で最高威力3倍になる貫通格闘「ビームソード」があるので、立場も若干危うい状況。
ただし、それはノエル単機で挑む場合の話。
僚機が「チャージプラント」設置するなりアシストすれば、いくらでもやりようがある。
更に、今作で純正通常形態のサンダー攻撃は専用モーションになっていて、とても見えないが天駆ける白鳥へメダチェンジするモーションも作られており、勿論ドライブAのチャージブレード攻撃も専用モーション有り、カッコ良さが半端ない。
戦乙女久々の再デビューはまるで見違えるほど華々しいものになったと言えよう。
なお、アニスが使用するノエルは、チームロボトルの際は攻撃よりサポートを重視する思考ルーチンなので、サンダーを当てにしてガッカリした他力本願メダロッターもいるとかいないとか……。
フォローすると、攻撃役はセージのグリードが担っているし、先輩にあたるギャラントレディも3や4でもチームロボトルでは反射や防御による守りに撤する事が多かった。サポート重視はヴァルキュリア型の伝統とも言えなくもない。
…そして
2015年のクリスマスイブ、シリーズ新作『メダロット9』が発売。前作で見事に復活を遂げた彼女も続投された。
今回は序盤で宝箱から入手できるようになったので、いち早く使用可能になった。
今作ではパーツに大型で重いが高性能という設定で、ヘヴィ(Hv)というステータスが加えられた。脚部パーツにもへヴィリミットという許容数を示すステータスが追加。リミットオーバーしなければ、ヘヴィパーツは性能低下のペナルティ無しで使用できるというもの。
それに連れて、ノエルの右腕大剣サンダーがヘヴィになったが、左腕盾は唯一のヘヴィ無しガード100。
各パーツ性能が変わっており、装甲下がって充填・冷却・回数上がったパーツや、充填半減したものなどあるが、全体的にパランスよく調整されており、単体としても使える。
一番の改変は「チャージブレード」の改良で、成功値40以上で貫通になる他、チャージパーセントをそのまま威力に加算するようになった。
メダチェンジノエルのドライブAの成功初期値が低いので、貫通効果を得るには少々辛いが、彼女はそもそもがむしゃら攻撃が主体である。加えて機動も上がったので、チャージ70%以上でのがむしゃら攻撃の効果は凄まじく、普通のメダロットなら直撃すれば一撃死、良くても装甲値6割以上は持っていかれる。
代償としては攻撃終了毎にチャージ10%消費することになった。メダチェンジの燃料消費もあるので、メダリアやロボトルスタイル効果がないと変形がすぐ解けてしまうので、そこら辺はよく考えて調整しよう。
初登場で夢の詰まった機体でありながら、惜しむらくはバグだらけの欠陥機であった彼女だが、漸く天駆ける白鳥になったと言えよう。長らく彼女の完全体を待ち望んだメダロッターは正に報われたのであった。
メダロットnavi
通常形態
頭部 | セカンドサイト | VAL-01NF | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
装甲 | 成功 | 威力 | 回数 | 属性 | 行動 | 特性 | 射程 | 対象 |
60 | 13 | 22 | 1 | 防御 | まもる | 隠蔽 | 0~0 | 味方1体 |
右腕 | ライジングソード | VAL-02NF | ||||||
装甲 | 成功 | 威力 | AP | 属性 | 行動 | 特性 | 射程 | 対象 |
40 | 25 | 8◎ | 20 | 症状 | がむしゃら | サンダー | 1~2 | 敵1体 |
左腕 | スケープシールド | VAL-03NF | ||||||
装甲 | 成功 | 威力 | AP | 属性 | 行動 | 特性 | 射程 | 対象 |
60 | 3 | 38 | 20 | 防御 | まもる | 未満防御 | 2~4 | 味方全体 |
脚部 | ティップトゥ | VAL-04NF | ||||||
装甲 | 推進 | 機動 | 防御 | 近接 | 遠隔 | 属性 | タイプ | |
65 | 15 | 23 | 8 | 16 | 8 | 防御 | 二脚 |
メダロット8(VAL03-C)
通常形態
頭部:セカンドサイト
装甲 | 成功 | 威力 | 充填 | 冷却 | 回数 | 攻撃対応 | スキル | サブ | わざ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
120 | - | - | 47 | 14 | 4 | - | たすける | - | コンシール |
右腕:ライジングソード
装甲 | 成功 | 威力 | 充填 | 冷却 | 攻撃対応 | スキル | サブ | わざ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
80 | 37 | 32 | 12 | 23 | 防御 | かくとう | がむしゃら | サンダー |
左腕:スケープシールド
装甲 | 成功 | 威力 | 充填 | 冷却 | 攻撃対応 | スキル | サブ | わざ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
125 | - | - | 16 | 12 | 防御可能 | まもる | - | ガード100 |
脚部:ティップトゥ
装甲 | 機動 | 格闘 | 射撃 | 特性 | 攻撃対応 | タイプ | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
160 | 34 | 35 | 23 | チャージファイト | 回避 | 二脚 | ||
森林 | 岩場 | 砂地 | 平地 | 水中 | 空中 | 凍土 | ホール | サイバー |
4 | 4 | 2 | 4 | 2 | 2 | 2 | 4 | 4 |
メダロット9(VAL03)
通常形態
頭部:セカンドサイト
装甲 | 成功 | 威力 | 充填 | 冷却 | 回数 | スキル | サブ | 攻撃対応 | Hv | わざ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
95 | - | - | 51 | 29 | 5 | たすける | - | - | - | コンシール |
右腕:ライジングソード
装甲 | 成功 | 威力 | 充填 | 冷却 | スキル | サブ | 攻撃対応 | Hv | わざ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
90 | 27 | 48 | 11 | 18 | かくとう | がむしゃら | 防御 | ○ | サンダー |
左腕:スケープシールド
装甲 | 成功 | 威力 | 充填 | 冷却 | スキル | サブ | 攻撃対応 | Hv | わざ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
105 | - | - | 8 | 13 | まもる | - | 防御 | - | ガード100 |
脚部:ティップトゥ
装甲 | 機動 | 格闘 | 射撃 | タイプ | 攻撃対応 | Hv | 特性 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
150 | 40 | 40 | 32 | 二脚 | 回避 | 3 | 二脚 | |
森林 | 岩場 | 砂地 | 平地 | 水中 | 空中 | 凍土 | ホール | サイバー |
4 | 4 | 2 | 4 | 2 | 2 | 2 | 4 | 4 |