概要
しばしば生ゴミや薪や廃材やし尿など、生物由来の有機物から生み出されるエネルギー資源のことを指す。ただし、化石化したもの(化石燃料など)を含まない。
現在の地球上のバイオマス総量は炭素量換算で実に5500億トンに達するが、その8割以上が植物で、細菌がこれに次ぐと考えられている。
動物のバイオマス量は全部合わせても0.5%に満たない。その中では節足動物と魚類のバイオマスが多い。人間のバイオマスも単一種としてはかなり多い方で、約6000万トンに達する(炭素量換算なので「全人類の体重の合計」はもっと重い)。これは野生の哺乳類と鳥類全てを合わせたより6倍も大きい。人間の活動によって野生哺乳動物のバイオマスは6分の1に減ったとされ、バイオマス的にはちょうど人類と野生動物が入れ替わったような形になっている。ちなみに四肢動物の中でバイオマスが最大なのは家畜の牛であり、ヒトがこれに次ぐ。
植物は光合成により年間534億トンもの膨大なバイオマスを生産しているが、実にこの2割が人間に利用されているという。現在の地球環境における人類の存在感の大きさがうかがわれる。