概要
『Dead by Daylight』に登場するサバイバー(生存者)の一人。
2020年9月9日にリリースされたDLC『Chapter XVII: "Decend Beyond"』にて追加された。
培った知識と集中力で脱出に有効な能力を発揮する生存者。
また、これまで謎が多かった本作世界観についてはじめて新たな情報を加えた、何気に重要なキャラクターである。後のDLCで登場するエロディー・ラコトとは、エンティティの生み出した世界に入る以前からの旧友でもある。
人物
| 本名 | フェリックス・リクター(Felix Richter) |
|---|---|
| 性別 | 男 |
| 出身地 | ドイツ(コーブルク) |
眉毛のない額に鋭い目つきの頑固そうな風貌の男性。
幼い頃からの探究心と集中力で若くして建築家として大きな才能を開花させた彼だが、その分他者との付き合いが希薄であったせいで内向的で社交性に欠け、当初は中々仕事を受けられず伸び悩んでいた。故に以降は人当たりの良い振る舞いを心がけたが、本人はそれを「己を偽る演技」であると自虐し、その上での成果を認められても不安をつのらせていた。
父のことは当初、外交的になるよう諌められては反目していたが、後述されるとある事件で自身らの行動が原因で失踪してしまい、社会に出てからの社交術の重要さの痛感から罪悪感と敬意を織り交ぜた複雑な感情を抱くようになった。この心の弱みがエンティティに利用され、霧の中へ連れ込まれる要因となってしまった。
背景
フェリックスは、ドイツのコーブルクでヤノスとアースラの子供として生まれる。
二人は「インペリアッティ」という古代から続く謎の集団の一員で、地元の医学界にも名の通る名士であった。仕事の都合でよく世界中へ出かけており、息子とは殆ど顔を合わせることがなかったが、人付き合いが苦手なフェリックスはこうした時間を父の書斎で過ごし、多くの書物を読み耽って世界の歴史や文化、言語、そして建築学を吸収していった。
10代の頃に両親に連れられ、ダイアー島で開かれたインペリアッティの親睦会のようなものに参加させられる。これを機に息子に少しでも社交性を身に着けさせようという両親の計らいだったが、フェリックスはハイソなティーネイジャーの馴れ合いに大した興味を抱かずに離脱。同じく親同士の人脈づくりの傀儡になることを嫌がったエロディーをはじめ、同年代の4人の「除け者」たちと知遇を得た。
暇を持て余した5人は会合を抜け出し島内を探検し、そこで（かつてブライトが悪魔の実験を行っていた）秘密研究所の廃墟を発見する。直感から危険を覚えたフェリックスは皆を止めようとしたが、エロディーを筆頭に皆内部へ潜入してしまい仕方なく同行する。そこには膨大な実験記録や無数の人骨、謎の血清が詰められた瓶など、異様な品々が置かれていた。フェリックスがその一つを手に取ろうとした瞬間、足元の地面から耳鳴りするほどの爆音とともに大量の霧と大きく鋭い爪が飛び出してきた。何が起こったのか理解が追いつかぬ内に5人の親たちがその場に駆け付け、奇妙な道具を用いて子供たちを救援する。5人は助かったが、親たちはそのまま霧と共に忽然と姿を消した。
生還しそれぞれの両親を失ったフェリックスたちは、この謎の現象をなんとか解明しようと以降も交流を続け、インターネットでコミュニティを広げ情報収集を続けたが、結局辻褄の通る理論は見つからず、絆を深めた面々ともやがて疎遠になっていった。
その後、成人したフェリックスは新進気鋭の建築家として邁進する。彼の常識破りな建築は注目を集めたが、偽りの社交性でようやく得られた成功は空虚なもので、あの日跡形もなく消えた父が常々己の内向的な考えを諌めていたことの重要さを改めて痛感する。
そんな中、恋人がフェリックスの子供を妊娠したと報告を受ける。フェリックスは我が子が誕生する喜びとは裏腹に、自身の父と同じように、生まれてくる子供にも自由な選択を与えられる父親になる決意を固めさせ、そのために過去と向き合う決意をする。丁度、父の古い友人の伝手でダイアー島の復興プロジェクトの話が舞い込んでおり、フェリックスはこの依頼を請負い現地へと赴いた。
かつての忌まわしいあの事件のあった現場に足を運ぶと再び霧が発生し、その奥から姿を現した父の姿を確認したフェリックスは、そのまま背を向けて去ろうとする後を追い、霧の奥へと入っていった。
関連タグ
Cheryl Mason（シェリル・メイソン） → Felix Richter（フェリックス・リクター） → Élodie Rakoto（エロディー・ラコト）
