概要
『Dead by Daylight』に登場するサバイバー(生存者)の一人。
2019年12月4日にリリースされたDLC『Chapter XIV: "Cursed Legacy"』にて実装された。
生存者としては初の日本人のキャラクター。
人物
所謂「ヤンキー」といった雰囲気の女性。
一重瞼のツリ目にへの字に結んだ口、金に染めた長髪と、少々威圧的な風貌をしている。
基本衣装はカラーリングが黒・ピンク・金の3色でほぼほぼ統一されており、額に上げたバイクゴーグルにニーガードとバイカーらしい装備を付けているものの、上下にチーム名の「サクラ7」のロゴと金の意匠の入った黒ジャージ。上着は袖をまくり胸元をはだけさせ、パッションピンクのチューブトップにネックレスやブレスレット、指輪などの装飾品を身に着け、爪にはピンク色のネイルを塗っている。また、右腕には「幸運のハチマキ」を巻きつけており、以前は子供の頃に祖父からもらった「ゲン担ぎのハチマキ」を宝物にしていたが、後述されるストーカー被害の際に紛失し、その後、彼女を慕う仲間たちがチームカラーであるピンク色の新たなハチマキをプレゼントされ現在まで愛着している。
後に追加される衣装の多くは、日本を意識し過ぎたと言えるような個性の強いものが多く、中でも背中に「飛騨市」と書かれた法被衣装は、地元新聞や市長を巻き込んでの盛り上がりを起こした(後述)。
外見に違わず性格も男勝りで、これまでモーターマシーンによる競争で男たちを相手に戦い勝利してきた数々の実績を持つ。女であることで見下す相手は実力で黙らせ、仲間と認めた相手には親身になって接する事もできる逞しい彼女だが、実はおじいちゃんおばあちゃんっ子という意外な一面も。彼女のバイクへの興味は、機械工だった祖父の覚え書きを(父に内緒で)読ませてもらったことがキッカケにもなっている。また、祖母からもよくおまじないや神仏の話をよく聞いており信心深いところもあり、学術書の中では常々凶兆を感じたり、自身の不幸な未来像を幻視したりなど予知能力とも呼ぶべき勘の鋭さをみせている。
背景
教職者の父による古風な仕来りの下で育った結衣だが、祖父の影響で学生当時からスクーターを改造し、それを駆って男友達とレースに興じる走り屋であった。進学を前にプロのバイクレーサーになる夢を父に打ち明けるが受け入れられず、口論の末に家を出ることを決める。祖父母からの応援金を受け取り、彼女は一人、名古屋へと旅立った。
語学に明るかった彼女だが、名古屋では安月給の事務職やホステスなどロクな仕事を紹介してもらえず、貯金も日に日に減る一方となってしまい、残りの貯金をバイクの購入費につぎ込み、違法のバイクレースに出場。長年鍛えたドラテクと瞬間的な判断力が高じて莫大な賞金を手にし、以降も家賃や食費を補うためにレースに出場し続けた。そうした活躍もあり、徐々に同年代のバイカーとの交流も生まれていった。
ついには、女性バイカーたちと共に「サクラ7(セブン)」というチームを結成する。
チーム結成から程なく、結衣はストーカー被害を受け始める。最初は背後に何者かの気配を感じる程度であったが、祖父のハチマキを盗まれたことで警察に報告。しかし警察はまともに取り合わず、それどころか彼女に「相手はいい奴かも」「将来は君と結婚するかも」などフザケた対応をとって追い返した。
ある晩アパートに帰るとストーカーが部屋を物色している場面に出くわし、とうとう怒髪天を衝いた結衣は、包丁で襲いかかるストーカーと激しい応酬を繰り広げ、ついには相手の得物で喉元を貫いて殺害してしまった。正当防衛と判断され罪には問われなかったものの、彼女自身も腕や足の骨を折る重傷を負って病院に搬送される。駆け付けたチームメイトから励ましの入院費を受け取り、辛いリハビリを乗り越えてレーサーとして復帰を果たした。
復帰後初のレースで、仲間たちから新たなハチマキを受け取り、以来離さず身につけるようになった。同時に虐げられる女性を賞金や影響力で支援しようと活動も始め、その存在は女性だけでなく大手企業の目にも止まり、スポンサーとして名乗り出るようになった。そしてとうとうサクラ7は日本一流クラスのレーサーの集まるモトグランプリに出場するまでに至り、ついには優勝。最年少記録保持者となった。
ところがある日、東京の大規模な違法レースに参加し先頭を独走していた結衣は、突如黒い霧に視界を奪われたかと思うと、周囲が先程まで走っていた都会の街並みから一転し、街灯ひとつ見当たらない暗い森の一本道へと変わっていた。バイクを停めて辺りを見渡すが、その背後に赤い目を光らせる鎧武者が迫っていた。
性能
倒れた板を元に戻して再使用できる「強硬手段」のほか、負傷時の血痕を消せる「怪我の功名」は隠密の助けとなる。
余談
飛騨市の反応
彼女が実装された翌年の2020年、彼女の新たなスキンバリエーションとして背中に「飛騨市」とプリントされた法被衣装が公式Twitterアカウントにて公開されるが、これに飛騨市観光協会公式アカウントが反応、それに続き「岐阜新聞」の記者が本作開発元のあるカナダまで取材に行くという珍事まで発生した。さらには市長の都竹淳也氏までFacebookにてこの新聞記事について取り上げ感慨深げなコメントを残している。正に衣装の通りのお祭り騒ぎと呼ぶべきか。
実はダジャレ?
上述通り、彼女は常々女性蔑視による迫害を受けた過去を持つが、それを「最速(fast)の女(lady)」になることで世間に「レディーファースト(ladies first)」を根付かせようとしたことを考えると、もしかしたら彼女はダジャレから経歴が構想されたのではないかとも一部で噂されている。
THE ONI(オニ)との関係
同DLCにて実装されたキラー「オニ」こと山岡崋山とは、同じ日本人であること以外で特にこれまで接点があったわけではなく関係性が希薄にも感じられるが、家名と伝統に囚われ凶行により悪名を付けられた崋山と、古い風習を嫌いその身一つで名声を得た結衣と、互いに真逆の人生を歩んだ対照的な存在となっている。
関連イラスト
関連タグ
Steve Harrington(スティーブ・ハリントン) → Yui Kimura(木村結衣) → Zarina Kassir(ザリーナ・カッシル)