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ぶらいと
『Dead by Daylight』に登場する殺人鬼(キラー)の一人。
2020年9月9日にリリースされたDLC『Chapter XVII: "Decend Beyond"』にて実装されたが、実は2018年のハロウィンイベントの頃にその存在が既に示唆されており、2年の時を経てとうとう登場となった経緯を持つ。
呼称の意味は「胴枯」。植物学の言葉に由来する。
化学者として
19世紀のスコットランドで生まれたタルボット・グライムズは、幼少の頃より異様なほど自立した人間だった。博識かつ愛嬌があり、また他者を引きつけるカリスマ性と権力にも毅然として立ち向かう勇気も併せ持った、まさに非の打ち所のないエリートだった。
その分非常に好奇心旺盛でもあったタルボットは、よく野原へ出かけ研究するようになる。その際に有毒のジギタリスの被害を受け、数日間も嘔吐や多汗などの症状で苦しみ危うく死にかけたが、このことが彼に植物への深い興味を湧き上がらせることとなった。
「人間という存在を理解するには、それを超える必要がある」という信条の下、強い野心も持ち合わせていたタルボットは以降、己の限界を越えるため、一線を越えた研究と実験に没頭していく。成長するとついにはロンドン医科大学に進学し、教師からは常々その危険な実験について叱責を受けていたが、同時に学業にも秀でていたため、その熱心な姿勢を買われて後にイギリス東インド会社に就職。7年で化学者として主任の地位を手にした。
さらにそこで社の生産性向上のため、労働者の休息の必要性を軽減する化学物質を開発。これを「偉大な発明」として認められたことでダイアー島の捕虜収容所の地下にある秘密の研究所を任された。
狂気の実験への報復
当時、アヘン戦争により捕虜が次々に流れ込んでくることを好機として、タルボットは彼らを強制的に自身の実験の被験者として、多大な苦痛に耐え得る兵士を作り出す薬を開発しようとする。結果、副作用で凶暴化した被験者が近隣の村で大虐殺を行うという被害が生まれたが、タルボットは「戦争によって誇張された噂話」だとトボケ、自身の責任を否定した。
しかしその後、タルボットはマンガロールを旅行中に突然後頭部を殴打され、気を失っている間に何処かへと誘拐される。気が付くとそこには、具合の悪そうな男の姿と、何百人もの死体が埋められた共同墓地があった。墓に埋められていたのは、以前にタルボットが開発した生産性向上のための薬を処方された労働者たちだった。
タルボットはその後、誘拐犯たちからの豪雨のような報復を受け、最後は共同墓地の墓穴に投げ捨てられた。這い上がろうとするも体に負った傷が深く、眼前にある腐敗した死体たちから目を背けることすら出来なかった。
新たな研究と排斥
死を待つだけのタルボットだったが、修道僧らしき老人たちによって辛うじて救い出され、彼らが修道院として世間の目を欺いている、学校のような謎の施設で介抱される。
彼らはこの世界には存在しない謎の言語について研究を進めており、その禁じられた言語を読み解くことで、今いる次元とは異なる「新たな次元」への扉を開こうと考えていた。そこで、その新次元を探求する精神を生徒に植え付けるため、タルボットのこれまで研究してきた精神に変造を促す化学物質に目を付けたのだという。
タルボットも、己の研究が必要とされていることを理解し、以後は彼らの唱える「精神の目を開く“魂の化学物質”」の研究に着手する。しかし、彼が研究に没頭していくに連れ、これまで親切だった修道僧たちの態度が日を追うごとに変化していき、怪訝な目を向けられるようになる。ついには注射で意識を奪われ、アヘン窟へと放り込まれる。
毎日のように注射を打たれ、どんどん正気を失っていく彼は、せめて己の研究を形に残そうと、尖った石で岩壁に化学式を書き始める。壁一面が埋まると、今度は自身の体にまで彫り込み始めた。すると、彼の視界に美しいオレンジ色の花が一面に咲いた壮大な野原が広がった。誰かのささやき声に囃し立てられたタルボットは、その日を最後にアヘン窟から姿を消した。
※2024年10月現在の効果
基本情報
移動速度 | 4.6m/s(通常)、9.2m/s(ダッシュ) |
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心音範囲 | 32m |
視点 | 普通 |
凶器 | 骨バスター(Bonebuster) |
優美なアクセサリー。見かけによらず残忍な一撃を与えるために特別な重りがついている。 | |
固有能力 | 胴枯の堕落、突進、死の突進 |
根城 | なし |
固有能力:胴枯の堕落
突進
突進トークンを消費し、高速で前方に突進する。突進の発動中は攻撃を行えない。
マップ上の壁や障害物に突進すると激突を発動し、ピンボールのように次々と障害物にぶつかりながら生存者を追い詰める。
パレット・破壊可能壁に当たると破壊され、疲労状態に移行する。
固有パーク
- ドラゴンの掌握(Dragon's Grip)
発電機を破壊後30秒間で最初にその発電機にアクションを行った生存者が叫び声を上げ、4秒間位置が判明し、60秒間無防備のステータス効果を受ける。2人以上が修理している発電機にこのパークを仕込むと、片方を追う間にもう片方が再度発電機を触る可能性が高いため発動しやすい。
- 呪術:血の恩恵(Hex: Blood Favor)
生存者を負傷させると、その生存者の最大32メートル以内にあるパレットが15秒間エンティティによって固定される。板を封鎖できるため板グルや強ポジに強い効果を発揮する。
- 呪術:不死(Hex: Undying)
無力のトーテム付近(最大4メートル以内)にいる生存者のオーラが視える。同時に、別の呪いのトーテムを浄化するとそのトーテムの呪いは「不死」のトーテムに移動する。「破滅」「貪られる希望」など併用する呪術パークを延命できる強力なパークとなっている。
2023年1月25日、「バイオハザードシリーズ」とのコラボとなるG第1形態ことウィリアム・バーキンのスキンが実装された。
凶器である骨バスターはしっかりと鉄パイプに変更されている。科学者という共通点からの選出なのだろうか。バイオハザード本編では見られないような恐ろしいダッシュ力を誇るGが見られる。