曖昧さ回避
- ギリシャ神話のアポロン神の別名。光り輝くものという意味を持つ。
- e-baseballパワフルプロ野球2020の登場人物。当記事にて解説する。
ネタバレ注意
これより先、2020版パワフェスのネタバレ要素を含む為閲覧注意
「完全な 調和で今こそ 歌の神」
概要
遥か昔、低く重厚な声で聞き手を魅了し華々しい活躍をした彼。しかし古代ギリシャの歌の祭典にて高く清らかな声を持つ歌い手に優勝を奪われ、苦悩の日々を過ごした。
その結果、彼が行き着いた結論は真の調和。自身の重厚な低音、そして嘗て栄冠を手にした者の高く清らかな声。この2つを我が物とすることで誰もに認められる存在となろうとし、美しい声を求めて永き時を彷徨い、則出が称する「古代ギリシャの怨霊」となった。
そしてパワフェス開催。魂を響かせたとする響乃こころのパワフェスの告知により彼は目覚め、パワフェスの試合経過を録画していたテレビカメラにその魂を潜ませていた。
しかしジュリアス・テノーロは嘗てフォイボスが敗北を喫した歌い手の子孫であり、フォイボスの企みを察知してかローレルの葉の守護の力によりこころを徹底的に守りその機を窺えなかったが、決勝戦を勝ち進んだ主人公たちのインタビューでこころが身に着けていたローレルの葉が風で飛んでしまい、隙ができた事から、テレビカメラからついにフォイボスの怨霊がこころを狙う。
対決
間一髪の所でこころを守ったジュリアスだが、その身体を依り代にフォイボスは復活。更にパワフェース・ワンを乗っ取り上空へ浮上、敗戦を喫したチームの選手たちを洗脳、白き彫刻の様な姿と変えチームメイトとし世界を統一し歌・スポーツの祭典全てを制覇しようと目論む。
彼との決戦は雷鳴轟く上空へ浮上を続けるパワフェース・ワン上で行われ、嘗てのパワフェスのラスボス同様専用のテーマソングが流れる中での試合となる。シリアスな曲調と「ア・ツ・モ・リ!」のコーラスが特徴的な2016版、セイレーンを連想させる曲調の2018版に続き、重厚なボーカル入りのハードな曲調であるBGMが印象的。
ちなみにこのBGM(というか曲)、パワプロ2024にてフォイボスの再登場に伴い2024にも収録されたため2024のサントラにも収録されている。
また試合時のボイスも歌い手故のセリフが多く盛り込まれている。
投球時には「ハーモニックマイナーを知っているか?」「行くぞ、愚かなオタマジャクシ」等の音楽用語(前者はギターのスケールの一つ、後者はオタマジャクシ=音符の事)を用いて打者を挑発したり、「ま~~~♪」と言った様に非常にいい声で投球を行う。本塁打被弾時の「や~めて~~~↑」には思わず爆笑したプレイヤーも多いだろう。
打席に立った時は安打を放てば「譜面通りだ」、ストライク見逃し時は「なるほど、この音程か」「ビブラートはあり(なし)か」、身体付近のボールを受けた時は「ぐあっ、音痴め!」「ボディサウンドをご所望か?」等、こちらもバリエーションが豊富。
また打者として響乃こころが打席に立った時は「さぁ、共に奏でよう」「絵に描いた様な気高さがある」と評す一方で、歴代パワフェスのラスボスの系列故か彼もまた矢部明雄に対しては「構えよ、メガネの堕天使よ」「音の外れた法螺貝が」等敵意を向けるセリフが用意されている。
PHOEBUSハーモニーズを破り、熱盛とこころの調和の声、そしてローレルの葉を飾りとしたジュリアスの帽子を被せる事でフォイボスの怨念からジュリアスを救い出した主人公と矢部君。何故全てを手に入れた彼が再び敗れたのかと悩むが、「お互いが支えあう事で大きな力が生まれる」と言う熱盛の言葉に説得され、自身も熱く主人公達と戦った事でこれまでにない安らぎを得て天へと昇っていった。
彼の心を満たし天へ還せるか、敗北して主人公達も彼の間違った調和の一部とされるかは…プレイヤー次第である。
能力
フォイボス自身の実力
パワフェスのラスボスを務めるだけあり、強力なライズ系のストレートであるオリジナル変化球「カオスハーモニー」が最大の武器。球速は158km/h、スタミナやコントロールも高い水準に到達し、オリジナル変化球を更に強化する「ノビA」、高い制球力を更に後押しする「低め○」、そしてオリジナル変化球と併せて強烈な緩急で攻め立てられるチェンジアップと「緩急○」を備えた本格派のサウスポー。高めの球速を更に活かすSFFも中々に厄介。
また野手としてのステータスも高くパワーはS、更にプルヒッター持ちで一塁手・三塁手も守れる。投手から降板してもそのまま野手として守備につき長打を狙ってくる打者としても厄介な選手となっており、ラスボスに相応しい実力を誇る(強さの指標を示す★数は何と750)。
但しパワプロの速球派投手にはありがちな「重い球」が彼には無い為何とか芯で捉えれば長打は出しやすい事、「短気」を補える様な「打たれ強さ」が平均的な事等もありつけ入る隙は充分にある。
PHOEBUSハーモニーズ
洗脳した選手たちは最大レベル相当の強さ且つ基本的に誰が居るかはランダムではあるが、同じく仲間に居ないサクセスキャラが合流したリベンジャーズ、セイレーンズと言ったラスボスチームに比べ更に一回りチーム自体の総合力が高く纏まっている。
理由は簡単で、2020版パワフェスはほぼ全てのサクセスキャラに高レベル時の上方修正が掛かっている為。今作はレベル10でそのサクセスキャラの本来のステータスに相当し、最大レベルの状態では本来の欠点が克服されたり、嘗ての全盛期の強さを取り戻す等本来以上の実力を手に入れるケースが殆ど。無論元々強力なキャラは更に強化される。
この仕様はこれまでのラスボス達のチームと同様の仕様の編成となるPHOEBUSハーモニーズにも大きな恩恵となっており、結果として歴代パワプロチームの中でも屈指のチームに纏まっている。当然、控え選手にも大幅に強化された厄介な相手が多くおり、勝敗が決するまでは全く油断が出来ない。こちらも活用できるアイテムはしっかり使い、持てる全ての技術を駆使して総力戦を挑みたい。
余談
元ネタとなるのはやはりギリシャ神話のアポロンだろう。
元ネタとなる彼もまた詩歌や芸術、音楽を司る神として名高く、調和の神や太陽の神としても知られる。彼のエピソードにも月桂樹が関わっており、曖昧さ回避にもあるようにフォイボスの名も彼の別名であり「輝ける者」の意味を持つ。
主人公に対してのセリフである「我以上に輝く事は許さん」「我の輝きに勝れるか」も、こういった元ネタから来ていると思われる。
また、フォームはかつて中日ドラゴンズで活躍した左腕、山本昌選手の投球フォームが設定されている。