概要
フォード・トライモーターとはアメリカの自動車メーカーフォード・モーターが開発した飛行機である。発動機(モータ)を機首と両翼とに各1基ずつ計3発(トライ)搭載したのでトライモーターと名付けられた。
機体がアルクラット材(比強度が大きく耐食性が低いジュラルミンなどのアルミニウム合金を、比強度が小さく耐食性の高い純アルミの薄い層でサンドイッチした素材)で作られたことや、機体の騒音が凄かったことから、ブリキのガチョウの渾名があった。世界恐慌で生産が打ち切られ、DC-3など後続の名機に押されたので、第一線の旅客機としては短命だったが、観光飛行や貨物機として長く活躍し現在も飛行できる機体が残っている。