概要
『カードキャプターさくら』登場するクリアカードの一種。英語名は「FLIGHT」。漢字名は「飛翔」。
実体化すると中心にクリスタルのような結晶態の宝石が取り付けられた下の部分が、翼のようになっている蝶が飛んでいるようなシルエットを持つ透明なリボンの姿を取る。
クロウカード/さくらカードの「飛」のカードによく似た名前からも分かる通り、使用者に飛行能力を与える点では「飛」のカード(と「浮」のカード)と同じだが、カードが力を貸す際は透明なリボンがさくらの背中に取り付く形で彼女に飛行能力を与えるという点で微妙に異なっている。
原作では固着シーンが描かれておらず、ただ「記憶」のカードの次に固着した事が示唆されただけで、「螺旋」のカードを固着する際に初登場したのだが、アニメではそのシーンが描かれおり、「記憶」が固着された次の回でその過程を窺い知ることができる。
また、性格が分からないクリアカードたちが多い中で初めてカードの性格のようなものが描かれたカードでもあり、小さな子供の様な性格らしく、初登場時は自分を固着しようとして攻撃してくる小狼や追いかけてくるさくらに怯えて逃げ回っているかのような行動を取っていた(ちなみにこの時の形状は解けたリボンの姿を取っており、まるで天女の羽衣を彷彿とさせる形状をしていた)。
なお、固着(セキュア)した際の経緯からさくらとはとても仲が良いカードであったりする。
クリアカード編
原作では第13話では「螺旋」のカードを固着する際に使用され、固着される経緯についての詳しい詳細については不明であった。
アニメでは第7話「さくらとお庭でおにごっこ」で初登場時。
前回固着した「記憶」のカードがどんな効果があるのかを調べる為に知世の家に小狼と共に訪れた際に行われた、知世がさくらの活躍を逃さず記憶する目的で大道寺トイズに頼んで開発してもらった最新型の小型カメラの性能テストの合間に開いたお茶会の最中にさくらの様子でも見ていたのか、彼女たちの周囲を旋回していた所をさくらに気配を察知される。
さくらと違ってカードの存在に全く気付かなかった小狼は動揺しながらも、カードを捕まえる為にさくらの指摘する場所へ術を放つが素早い動きで回避されてしまい、いきなり攻撃された為なのかその場から飛び去ってしまう。
カードを追いかけて「重量」のカードなどを駆使して迷宮の様に入り組んだ広大な庭を駆け巡り、やっとの思いで追いついたさくらは、まるで疲れ切ったかのようなカードの様子を窺う。
これを好機としてカードを捕まえようとするさくらだったが、さくらの動きに驚いたようなアクションを取ったかと思うと、さくらが追い掛けようとするたびにどんどんさくらから遠ざかろうと離れて行ってしまう。
まるでさくらをオニとして逃げ回る「飛翔」のカードの動きが鬼ごっこみたいであることに気付いたさくらはカードを捕まえようと追いかけるのではなく、カードが自らの意思でどうしたらカードがこちらに近付いてくれるのかを考えたさくらはとある結論へと辿り着く。
様子を窺うかのように近づいてきていた「飛翔」のカードにさくらは、「自分と友達になってほしい」という言葉と自分の気持ちを伝えた。すると今度はカードはその言葉に応えるように本来の姿である超が飛んでいるようなシルエットを持つリボンの姿へと変化するとまるで自分を固着するよう促すかのように自ら進んでさくらの方へと近づき、固着された。
余談
その特性から「カードキャプターさくら」の神秘的な世界観を表現する為にアニメのキービジュアルなどに使われているカードでもある(特にアニメのオープニングなどででさくらが着用しているコスチューム(バトルコスチューム?)では完全に服装の一部と化している為、作品を知らない人は気付かなかったかもしれない)。