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予後不良

よごふりょう

医療用語で「回復の見通しが立たない場合」を指す。この項目では、競馬の予後不良について記述する。
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概要

競走馬の故障の中でも、最悪の事態と言えるのがこの予後不良である。
多くの場合は脚部の粉砕骨折など、非常に重い怪我をした場合にこの診断が下される。

馬にとって予後不良とは、簡単に言えば死亡宣告のような物と言える。
何故なら予後不良診断が下されるほどの重傷の場合は、その状態からの回復が困難であるケースがほとんどだからである。
このため、予後不良診断が下されてしまった競走馬には薬を用いた安楽死処分が行われ、その馬は生涯を終える事となる。

この安楽死処分を「残酷だ」と言う者も居るが、馬にとってはそれ以上生きながらえさせる事自体が苦痛となる事が多い。
脚に重度の故障を患った馬は、折れた足をかばうようにして立つため他の足にもかなりの負担がかかる。
そして、重い負担によって他の脚も蹄葉炎(Wikipedia-蹄葉炎)等を発症し、自立不可能となってしまう。
最後に待っているのは、痛みによるショック死か、衰弱死である。
ビンゴガルーヤマニングローバルサクラローレルのように極稀に、予後不良級の怪我を治療する事に成功したケースもあるが、予後不良からの復帰は莫大な費用がかかる上、回復の可能性も非常に低いため、予後不良の診断が下された馬は安楽死させる事が普通となっている。過去にテンポイントサクラスターオーマティリアルも治療を受けたものの、テンポイントは症状悪化により衰弱死、サクラスターオーは骨折を発症させたため安楽死になっている。また、マティリアルは手術後の痛みによりストレス性の出血性大腸炎(これは馬にとっては大変致命的な病である)を起こし、安楽死の措置を取ることとなったが、マティリアルが措置を受ける前に出血性ショックで死亡した。
サラブレッドは経済動物。金を作らない馬に大金をかける程、競馬の世界は甘くは無いのである。
結局無理に生きながらえさせるよりは、いっそ安楽死させた方が馬にとっても人にとっても良い事なのである。

なお、現在のように安楽死処分が徹底されるようになったのは、ある一頭の馬が辿った末路が問題となったためである。

ハマノパレード問題

ハマノパレードは、父テューダーペリオッド、母オイカゼ、母父ソロナウェーという血統の牡馬。
高い素質を持っていたが、反面非常に気性が荒く、癖馬の達人だった元厩務員をわざわざ呼んできて担当者にする程であった。
その後骨膜炎の発症など紆余曲折を経たものの、その才能は1973年の宝塚記念で開花。
当時の芝2200mの日本レコードを叩きだし、優勝した。

しかし、その直後に出走した高松宮杯で転倒し、左第一関節脱臼および左第一指節種子骨粉砕骨折を発症してしまう。
ハマノパレードには予後不良の診断が下されてしまい、その場で安楽死処分を受けた…と、思われていたのだが…

高松宮杯での事故の翌日、愛知県の食肉市場に「さくら肉『本日絞め』400キログラム」という商品が入荷した。
さくら肉と言えば、いわゆる馬肉の事。食肉市場ではごくありふれた商品だが、その商品の入荷後から「あの肉は、予後不良となったハマノパレードの物では無いか?」という不穏な噂が流れ始めた。
そして、この噂を聞いたスポーツニッポンが取材を行った結果、信じがたい事実が明るみとなった。

ハマノパレードは予後不良診断後に痛みを和らげられる事無く一晩放置され、翌日に愛知県近郊の屠殺場で屠殺され、食肉となって市場に送られていたのであった。

華のグランプリホースが迎えた、あまりにも無残な最期。この事実を知った競馬ファンや動物愛護団体からは抗議が殺到。
日本中央競馬会も動きだし、現在の「予後不良となった競走馬は即刻安楽死させる」というシステムが周知徹底される事となった。

ちなみに、当時は予後不良となった競走馬が屠殺される事は珍しくなかったらしい。

予後不良と診断された著名な馬

※マークのついた馬は下に備考を記載

馬名故障を発症したレース故障の詳細主な勝ち鞍
キーストン第15回阪神大賞典左第一指関節完全脱臼第32回東京優駿
ハマノパレード第3回高松宮杯左第一関節脱臼等第14回宝塚記念
テンポイント第25回日経新春杯左後脚開放骨折第22回有馬記念
サクラスターオー第32回有馬記念左前脚繋靱帯断裂等第47回皐月賞
ライスシャワー第35回宝塚記念左第一指関節開放脱臼第111回天皇賞(春)
ホクトベガ第2回ドバイワールドカップ左前脚骨折第18回エリザベス女王杯等
サイレンススズカ第118回天皇賞(秋)左前脚手根骨粉砕骨折第39回宝塚記念
シンボリインディ第33回ダービー卿CT右下腿骨開放骨折※第4回NHKマイルカップ
ラフィアンフーリッシュプレジャーとのマッチレース右前脚種子骨粉砕骨折(旧)NY牝馬3冠
バーバロ第131回プリークネスステークス右後脚球節下第一趾骨粉砕骨折等第132回ケンタッキーダービー
ジョワドヴィーヴル(出走せず)左後肢の下腿骨粉砕骨折第63回阪神ジュベナイルフィリーズ

備考

馬名内容
キーストン落馬した山本騎手に歩み寄り、気遣うような仕草を見せた。
ハマノパレード事故後、屠殺場に送られ屠殺される
テンポイントファンの声に押され、延命治療が行われるも43日後に衰弱死。ただし、この時の治療の試みは無駄になったわけではなく、テンポイントの知見を元に獣医学が進歩し、その後多くの馬が助かるようになったことも事実である。そうして確立された現在の医療技術ならばテンポイントは助かるとも。テンポイントが顕彰馬に選ばれた理由には恐らくこの事も含まれている
サクラスターオーファンの声と馬主の意向によって治療が行われたが、約4か月半後に自立不可能となり、安楽死
シンボリインディスタート前にゲート内で暴れ、開放骨折を発症
バーバロゲートを壊して発馬、再スタート後すぐ競走中止。懸命の治療により一旦は快方に向かったものの、3か所に蹄葉炎を発症したため安楽死
ジョワドヴィーヴル鳴尾記念に向けて調整をしていたところ、途中で異常が発生し診療所に向かわせたところ、骨折が判明となり安楽死


余談

一部の競馬ゲーム(ダービースタリオンウイニングポスト(初代・6以降))にもこの要素が取り入れられ、プレイヤーのトラウマ要素にもなっている。(ダビスタの場合は「予後不良と診断されました」(シリーズによっては安楽死という言葉も追加されている)のテロップが出てその後生涯成績が出る、ウイニングポストのプレイヤー所有馬の場合は生涯成績の表示の後に「刹那の競走馬生活を駆け抜けた優駿 その志半ばでターフにその生命捧げる (馬名)よ、安らかに眠れ」というテロップが出てプレイヤー所有馬の調教師がその馬が予後不良と診断されたことをプレイヤーに伝える。また、プレイヤーが所有していない史実の馬(上記のライスシャワー、サイレンススズカ等)が予後不良になった場合、秘書がその馬が予後不良と診断されたことをプレイヤーに伝える。)

競馬関係、特にJRAが、広報のためにあらぬ方向へ突っ走った時には「公式が予後不良」と言われる事がある。
例えばJAPAN WORLD CUPとかウマドンナとか。

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