JAPAN_WORLD_CUP
じゃぱんわーるどかっぷ
CGアニメ『スキージャンプ・ペア』でも知られる真島理一郎が制作。日本中央競馬会(JRA)及び全国競馬・畜産振興会が制作協力している。
また実況のアナウンサー役として、真島氏の学友で過去作にも出演した茂木淳一が起用されている。
東京競馬場の芝1600mで行われる、世界各国の強豪馬による架空のレース「JAPAN WORLD CUP(なおグレードはGⅠ・第11レースで条件は4歳上・オープン・国際)」を描いた、なんでもありのナンセンスギャグの映像作品である。
一見通常通りに見える競走馬の他、牛やキリン、パンダ、象、挙げ句の果てには生身の人間が力走するハリボテなども出走しレースを繰り広げる。
これらの動物は二足歩行や身体の一部が伸縮するなどの超自然的な生態であり、ハリボテに関してはほぼ毎回カーブで曲がりきれずに転倒・破損するのがお約束となっている。
これらに騎乗する騎手もクレイジーな人物が多く、明らかな反則技を使ったり競走を放棄するなどレース展開は全く予断を許さない。
またJRAが全面監修しているだけあって下に挙げたような細部のこだわりも特徴で、ぶっ飛んだレース展開や茂木氏独特の軽快な狂言回しといった内容とのギャップがまた独特の面白みを醸し出している。
- 各出走馬のデータ(父母や騎手の名前・性齢・脚質・前走の成績など)
- 演出(BGMとして実際に東京競馬場で使用されている関東GⅠ競走の本馬場入場曲「Glory」の他、JWC3の各レースもそれぞれの条件に合わせた本馬場入場曲・ファンファーレを採用)
この映像は特定の映画館で本編上映前の時間に流され、来館者を対象とした全コンテンツ収録のDVD(非売品)のプレゼントキャンペーンが行われたほか、特設サイトでは予想ゲームも行われていた。
JRA及び全国競馬・畜産振興会では本作品を通じて実際の競馬における馬券の買い方やレースの流れを疑似体験してもらうことを狙っており、「競馬初心者へのアプローチ」としての要素も持っているとされている。
プレイ方法は、実際の競馬と同様に持ちポイントを使って勝ち馬を予想して投票し、全3~5レースでどれだけポイントを稼げるかを競うものであった。
獲得ポイント数のランキング上位者には順位に応じた楽天スーパーポイントや電子マネーのedyが与えられたり、抽選で景品がプレゼントされていた。
特に「JAPAN WORLD CUP3」は同時期に開始された重勝式馬券・WIN5のプロモーションも兼ねており、WIN5キャンペーンでは各レースで1着を当てないと次のレースに参加できないシビアなシステムになっている。
第1回
ギンシャリボーイ:日本代表で無敗の三冠馬。主に最後の直線で、立ち上がってスシウォーク(欽ちゃん走り)をしたりする。なおギンシャリボーイの担当騎手は全編通して松岡正海(本物)。何やらせてるんですかJRA。
ピンクフェロモン:フランス代表。なぜかSMで使う女王様風の仮面とガーターベルト・網タイツを装着し、騎手は女性で長いムチを振るう。最終的には茂木淳一が「甘い、甘い、腐ったパイナップルの匂い!」と叫び、騎手が全裸になる。ちなみにおまけで他の騎手も全裸になる。
チョクセンバンチョー:日本代表でたてがみがリーゼントの暴れ馬。手綱はチョッパーハンドル形で、主に最後の直線で蛇行走行したり6連ホーンの音を鳴らしたりする。時に騎手と一緒にシャコタンの族車に乗ったり(よく見ると車はハリボテでちゃんと自分の脚で走っている)、デコトラ(荷台がステージになっていて、主戦騎手の妻の女性歌手が演歌を熱唱しているが、たまに茂木氏の歌声になることもあり、VTRにも出演している)を牽いたり、レースに出ていない馬その他を大挙引き連れてきたりもする。ちなみにこの時、PVの最後にはたそがれる茂木氏本人が出演する。何やってんのあーた。
ハリウッドリムジン:アメリカ代表でケンタッキーダービーの勝ち馬。普通の馬より胴体が長く、騎手が二人乗りになっている。主に最後の直線でなぜか胴体が伸びたり、騎手が鞍上でコサックダンスを始めたりする他、突然尻から白煙を噴射して急加速したりもする。騎手の二人は仲が良くない模様。
バーニングビーフ:スペイン代表で要は牛(なお雌牛である)。騎手がムチを入れる代わりに、闘牛士の如く赤い布を見せて加速させる走法(?)を得意とし、それで他馬を跳ね飛ばすことも。たまに、騎手が振り落とされるなどでいなくなると立ち止まってコースの芝を食べ始め、転倒から巻き返したハリボテエレジーに抜かれたりする。
サバンナストライプ:ケニア代表で要はシマウマ。騎手が鞍上で立って踊ったり、馬の首に捕まってそれを軸にプロペラのように回って加速したりする。
ジラフ:イギリス代表で要はキリン。ゴールの際には長い首をめいっぱい前方に伸ばし、少しでも他馬より前に出ようとする(その際に騎手が頭に乗ってリーチを稼ごうとすることも)。
ハリボテエレジー:日本代表。回を重ねるごとに2.0→3.0とバージョンアップしている。大抵は第3コーナーを曲がりきれず転倒・クラッシュする。そのため、馬券の倍率は毎回ものすごい桁になっている。また、第2回、3回からはスタンドから「ハリボテェェェェ!!」「曲がれええええええええ!!」と叫ぶ人が出始めるなど、案外愛されていたり。ちなみに極稀に万馬券となってゴールできる場合がある。これに当たる確率も非常に低い。
第2回
コンコン:中国代表で要はパンダ。主に最後の直線で、騎手を抱え込んで丸くなり転がってダッシュする走法(?)が得意。他になぜかパンダの電動遊具に変身したりもする。
ピーピードーナッツ:オーストラリア代表で要はポニー。騎手は3歳の子供。他馬の上に跳び乗って運んでもらったり、他馬同士を跳び渡って一気にゴールする走法(?)が得意。
ジャンボナンプラー:タイ代表で要は象。象の鼻の先に馬の首のかぶり物がつけられ、そこに手綱をかけている。長い首(鼻)を振り回して他馬をなぎ倒す走法(?)が得意で、たまに手綱を取る騎手が一緒に振り回されたりするほか、ゴールの際には長い首(鼻)でリーチを稼いだりもする。
※この他にギンシャリボーイ、ピンクフェロモン、チョクセンバンチョー、ハリウッドリムジン、ハリボテエレジー2.0が出走している。
第3回
スーパーフェロモン:フランス代表でピンクフェロモンの半妹。ハリウッドリムジンと同様に胴体が長く、騎手が二人乗りになっている。
ニンジャスナイパー:ロシア代表。騎手が忍者で馬も忍び装束を着ており、隠れ蓑の術を使ったり馬の牽く凧に乗って飛んだり、煙玉を使って他の馬(レースに出ていない馬も含む)に化けたりと様々な忍術走法(?)を披露する。決してスレイヤーの方ではない。
トロヤンホース:ギリシャ代表で要はトロイの木馬。象並みの巨体で、脚に内蔵された車輪で走る。レース中に突然バラバラになって中の人たちが蜘蛛の子を散らすように逃げ出したり、中からジャンボナンプラーが出てきたりする。
シーワールド:オーストラリア代表で要はヒョウアザラシ。騎手は3歳の子供で、ピーピードーナッツ同様に他馬の上に跳び乗って運んでもらったり、他馬同士を跳び渡って一気にゴールする走法(?)が得意。
UMA:ブータン代表。要は雪男で、騎手は肩車の形で騎乗する。他の馬(主にトロヤンホース)に跳び乗り、相手の騎手をつかんでムチ代わりに使い、加速する走法(?)が得意。
メカハリボテ:アメリカ代表で要はロボットの馬(でも足回りはライバルに合わせたのか人間の脚にそっくり)。開発費はなんと20億円。ダッシュの際に腰の両脇から翼を出したり、首がグルグル回って口から火花を吹いたり、胸の所からドリルを出して前方の他馬を蹴散らすなどのギミックを持つ。ハリボテエレジー3.0が前で転倒すると、巻き込まれて一緒に転倒するのがお約束。
※この他にギンシャリボーイ、チョクセンバンチョー、ハリボテエレジー3.0が出走している。
サラ系箱障害
●東京競馬場第9レース・3歳上・1600万下・芝1400m
●このレースでは最後の直線に入る所に謎のボックスがあり、一旦そこに入った後中に用意された物(竹馬・一輪車・ドラム缶・おもちゃの木馬・ローラースケート・玉乗り・スケートボード・安楽椅子・セグウェイ・スキー板・スノーボードなど)を馬が使ってゴールに向かう。馬が騎手を乗せたまま玉乗りしたり、一輪車や竹馬やセグウェイを乗り回す様はシュールの一言に尽きる(特にタイヤは驚愕&爆笑必至)。また出走馬は皆たてがみに特徴がある。
アフロマニア:たてがみがアフロヘアになっている。
モヒカンパンク:たてがみがモヒカンになっている。
テンネンパーマ:たてがみがパーマになっている。
チョンマゲワンダー:たてがみがチョンマゲになっている。
ギャランドゥ:たてがみがチリチリに縮れていてやけに短い。
コスプレステークス
●京都競馬場第10レース・3歳上・オープン・芝1200m
●このレースは出走馬が皆何かのコスプレをしているのが特徴。しばしば持っている鞄などの小道具を落とし、急いで拾いに戻るなどのアクシデントが発生する。
セーラームンムン:セーラー服の女学生のコスプレをしている。
メイドモエモエ:メイドのコスプレをしている。
バージンフライト:スチュワーデスのコスプレをしている。最後の直線ではギャレーカートを押して走り、機内食のトレーを投げて他馬を妨害したりする。
アゲアゲアゲハ:金髪ロン毛のカツラにピンクのドレスというコスプレをしている。たまに他馬と社交ダンスを踊ったりする。
アイラブナース:看護婦のコスプレをしている。たまに途中でダウンした他馬(主にシンバシルドルフ)を背負って運んだりする(急患なので走るのも速い)。
シンバシルドルフ:サラリーマンのコスプレをしている。このレースの出走馬中唯一の牡馬。
アニマル国際
●京都競馬場第11レース・GⅡ・3歳上・オープン・国際・芝1400m
●世界各地の「新種の馬(というか馬以外の動物)」によるレース。
キャメルクラッチ:アラブ首長国連邦代表で要はラクダ。騎手が背中のコブの上で独楽のようにクルクル回ったり、仰向けになって背中だけで体を支えるなどの曲乗りを披露する。
コモドペロペロ:インドネシア代表で要はコモドオオトカゲ。のそのそ歩いていると思ったら、突然急加速したりする(こらそこ、どこぞの世界の果てまで旅する番組を思い出すんじゃない)。
オージーホース:オーストラリア代表で要はカンガルー。騎手は3歳の子供で、腹部の袋に入っている。
カメジマン:エクアドル代表で要はゾウガメ。亀なのでメチャクチャ遅いが、たまにガメラの如く四肢から炎を吹き出し、スピンしながら超高速でダッシュする走法(?)を繰り出し1着をかっ攫う。
※この他にバーニングビーフ、ジラフ、ジャンボナンプラー、コンコンが出走している。
ハリボテ記念
●東京競馬場第10レース・GⅢ・3歳・オープン・国際・芝1400m
●ハリボテ種の馬限定のレース。魔の第3コーナーでほぼ全ての出走馬が転倒・クラッシュして、一旦中継が中断され花畑などの映像に切り替わる放送事故が起こるのがお約束になっている。またどの馬も、全体的に本家(?)のハリボテエレジーに比べて造りが雑である。
ハリボテボーイ:日本代表で(一応)ハリボテエレジーの半弟。ギンシャリボーイのハリボテ版で、外装がみかんのダンボール箱でできており、本家同様のスシウォークをこなす。
ハリボテフェロモン:フランス代表。ピンクフェロモンのハリボテ版で、外装が引っ越し業者のダンボール箱でできているらしい。最後に外装が外れて中の人が剥き出しになったりする。
ハリボテバンチョー:日本代表。チョクセンバンチョーのハリボテ版で自転車に馬のハリボテをかぶせた物。転倒したと思ったら、外装を馬の首をつけたシャコタン車形に載せ替えて復活したりする。
ハリボテリムジン:アメリカ代表。ハリウッドリムジンのハリボテ版で、本家同様に胴体を伸ばせるがその分クラッシュしやすい。
ハリボテコンコン:中国代表でコンコンのハリボテ版。小型のハリボテ種で、中の人は1人で四つんばいの姿勢。たまに騎手と中の人で地獄車のような動きをしてゴールに向かったりする。なお、騎手は本物のコンコンの騎手とは無関係だったりする。
ハリボテジラフ:イギリス代表。ジラフのハリボテ版で長い首がへたったり、騎手がもげた首を持って振り回し他馬を妨害したりする。
ハリボテンガーZ:日本代表で銀色のボディを持つロボットタイプのハリボテ種。首をロケットパンチの如く真上に発射でき、これで他馬を妨害したりする(でも大抵は自爆する)。
ハリボテネイチャー:日本代表。体が藁でできているのが特徴で、要はでかい藁馬。なお、騎手はハリボテエレジーと同じ。
外伝・スペシャルFJ
トヨタ自動車とのコラボ企画によるレース。
実際は予想ゲームのWIN5キャンペーンの当選賞品であった実物のSUV・FJクルーザーのカラーリング一覧紹介で、当選者はこの中から好きな色を選択できた。
このレースは出走馬が全てFJクルーザーであり、出走馬紹介で表示されるデータも父母や騎手の名前・性齢・脚質の代わりにカラーリングとエンジンの形式や総排気量などの性能になっている。
また騎手が箱乗りしていたり屋根の上に乗っていたりと、これまたぶっ飛んだビジュアルが特徴。
FJクルーザー:ベーシックタイプで色はツートーンイエロー。
ギンシャリFJ:日本代表。ギンシャリボーイのFJ版で色はスシブルー。
フェロモンFJ:フランス代表。ピンクフェロモンのFJ版で色はフェロモンピンク。
チョクセンFJ:日本代表。チョクセンバンチョーのFJ版で色はヤンキーパープル。
ハリウッドFJ:アメリカ代表。ハリウッドリムジンのFJ版で色はメリケンストライプ。騎手が屋根上でコサックダンスを踊っている。
サンコンFJ:ケニア代表。サバンナストライプのFJ版で色はゼブラストライプ。
カルキンFJ:オーストラリア代表。ピーピードーナッツのFJ版で色はパイレーツイエロー。
ハリボテFJ:日本代表。ハリボテエレジーのFJ版で色はダンボールブラウン。前ボンネットに着脱自在のハリボテの馬の首がついており、中の人が後ろから押して走らせる。
外伝・日本スモウダービー
2015年期間限定で公開された、JRAと日本相撲協会のコラボ企画。こちらは完全な競馬ゲームとなっている。
騎手は全て力士に置き換わっており、出走馬の名前は全て相撲関係から取られている。
しかし蓋を開けると、鞭の代わりに四股を踏んだり、馬が摺り足で加速したり、最終コーナーではグミ撃ちを使ってデッドヒートに入るなど、完全にSUMOUとなっている、本家以上にカオスな内容となっている。
終盤の対戦相手も同様で、「ロボダービー」ではメカ化した騎手の力士と馬が相手であり、「巨神ダービー」は通常の十倍以上に巨大化した騎手の力士と馬が相手となる。しかも後者は相手が最終コーナーでさらに巨大化する。
外伝・Japan Sumo Cup
2015年11月下旬、期間限定で公開された、JRAと日本相撲協会、そしてストリートファイター4とのコラボ企画にして、日本スモウダービー第二弾。
基本的な内容は前回とほぼ同じだが、今回は音ゲーの要素が追加されている。
プレイヤーと対戦相手以外のその他の騎手達は前回同様、力士だが、対戦相手はファイター達となっており、出走馬も各ファイターの特徴が取り入られている。特にダルシムはジャンボナンプラーの再来ともいえる。
当然、前回同様、本家以上にカオスな内容と化しており、前回以上にSUMOUとしての面が強くなった。
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