「泣いて詫びようが絶対に許しません!アナタ達の大切な命……チカラずくで奪ってあげましょう!」
概要
物語後半に登場するボスモンスター。
見た目はドラゴビショップ系統のモンスターであり、各所の装飾が豪華になっている。
崩壊後の世界においてプチャラオ村を襲撃し、住民達の大切な人や物を奪い、村近郊の洞穴をアジトにしていた。
狡猾残忍で慇懃無礼な性格。また、金品や人質にも大して興味は無く「人間たちを騙して大切なものを奪った上で絶望させることに愉悦を感じる」という、根性曲がりの外道にしてゲス野郎。
絶望に暮れる村人や世助けパレードのナカマらも、「強欲」「陰気」など無茶苦茶言われている。
世界崩壊後の魔物で六軍王ではないものの、ウルノーガの手の者である。
事情を知って洞窟へ乗り込んだ主人公らにも大切なものを要求するが、シルビアの策略にはまってうまのふんを手渡されてしまい、逆上して襲ってくる。
「ホホホ」という笑い声や口調、また上記の場面直後の「このフールフールさまをここまでコケにするようなおバカさんは……」というセリフなどからどこかの誰かさんを彷彿するものになっている。
行動は呪文主体で1ターン2回行動。攻撃はベギラゴンと通常攻撃で行い、スクルト、ラリホーマ、マホトーン、ディバインスペルといったバフデバフ系の呪文を主に使う。
なお、戦闘時は「ずっこけモンスター」が流れる。
曲りなりにもボス格のモンスターということで、それなりに強く、ディバインスペルで魔法耐性を下げてから放つベギラゴンはかなり強力。また、マホトーンで魔法が封じ込められている状態で戦闘開始するため、回復魔法が使えず、マホトーンが解除されるまでどう持ちこたえられるかが重要になる。
みみっちいやり口や前述のうまのふんの一件、加えて戦闘時のBGMの脱力さ加減もあり、どうにも小者臭い印象を受けるモンスターであるが、前述の通りそれなりの実力を持ち、味方にハンデがある状況で戦うためコミカルな雰囲気で流されて油断すると全滅しかねないため注意。
ちなみに、同名のソロモン72柱の悪魔が名前の由来である。
うまのふんを受領した際には「かぐわしい香り……ってうまのふんじゃないですかァ!」とノリツッコミをするが、これは『7』に登場したニコラ邸のメイドの台詞が元ネタ。シリーズ作品へのオマージュが各所に見られる「11」ならではと言えるだろう。
英語版での名前はAvarithで、〔貪欲〕を意味する〔avarice〕と、ユダヤ教の女悪魔〔Lilith=リリス〕が由来と思われる。なお代名詞はsheやher(=「彼女」)である為、どうやら海外版では女性の様だ。
ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めてS
『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めてS』においてボイスが追加されたが、やはりというべきか中尾隆聖が担当であり、意識していることが窺える。
ゾーンに入った際には「絶対に許さんぞ!!」という完全に意識したセリフまで追加されている。
また、前述のセリフも「泣いて詫びようが絶対に許しませんよ!」と微妙に変わっている。
また、戦闘中の各行動にもボイスが付いた。
_戦闘開始
「さあ、行きますよ!」
_ベギラゴン
「炎の嵐よ 来たれ!」
_ラリホーマ
「死の微睡みを此処に……」
- マホトーン
「お黙りなさい!」
- スクルト
「少しは楽しませて下さい」
- ディバインスペル
「カクゴはよろしいですね……?」
_待機時(プレイヤーのコマンド入力中)
「さあ かかって来なさい……!」
「ホーッホッホッホッホ……」
「ディバインスペル」は先述の通り、次の行動で「ベギラゴン」を使う為と思われる。
「スクルト」使用時のセリフや時折上げる高笑いからすると、今戦っている相手が勇者とも知らず、戦いを楽しんでいる様にも見える。
担当声優
- 中尾隆聖:『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めてS』
- 同氏は他にも『ドラゴンクエストライバルズエース』でゲマを、2020年版アニメ『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』で冥竜王ヴェルザーを演じている。