CV
吹き替え
概要
『シュレック』シリーズの登場キャラクター。
初登場の『シュレック2』以降、『シュレック3』『シュレック フォーエバー』とシリーズ完結作まで出演を重ね、2011年に公開されたスピンオフ映画『長ぐつをはいたネコ』では主人公に抜擢された。
その後も海外ではTVアニメシリーズ『The Adventures of Puss in Boots』に登場し、
2015年から2018年に渡り主人公を務めた。
2022年9月23日には『長ぐつをはいたネコ』の続編となる『Puss in Boots: The Last Wish』が公開され、
日本でも『長ぐつをはいたネコと9つの命』として2023年3月17日に公開予定。
これまでの登場作品でプスの日本語版吹き替え声優を務めたのは竹中直人だったが、
最新作『長ぐつをはいたネコと9つの命』での吹き替えは山本耕史となった。
キャラクターのモチーフは、童話の『長靴をはいた猫』とアントニオ・バンデラスの『怪傑ゾロ』。
- ドリームワークス作品のキャラクターには、CVをモデルにデザインされたキャラクターが散見される。
原語版の声優、アントニオ・バンデラスは映画『マスク・オブ・ゾロ』や『レジェンド・オブ・ゾロ』で怪傑ゾロを演じ、人気を博したスペイン出身の俳優。
プスのキャラクター造形には、この映画とアントニオの演技が大きく反映されている。
特徴
ライトグリーンの瞳を持つ、茶トラ(ジンジャーキャット)のオス猫。
トレードマークは刺繍入りの長靴で、自身の誇りでもある大切なもの。
これは60センチの身長をごまかすシークレットブーツ的な役割もはたしている。
羽根のついた帽子をかぶり、武器のレイピアを腰に差している。
身にまとうマントは翻して投げ捨ててしまうことが多い。
剣の腕だけでなく、最大の武器はその見た目の愛くるしさであり、
ピンチが迫ると大きな瞳を潤ませ、どんな敵でもメロメロにしてしまう。
そこで油断しきった相手を、レイピアによる剣術や
爪による引っ掻き攻撃で打ち破るのが彼の得意とする戦法。
出し入れのできる爪は、ガラスカッターのように使うこともできる。
小さくかわいらしい容姿に反し、性格はクールでプライドが高い。
帽子を脱いで恭しく礼をしてみせるなど、喋り方やしぐさも芝居がかっている。
また「セニョール」「アモーレ」などのラテン語を口にする。
ダンスが得意で、多数のメス猫と関係している色男。
人間の女性をも魅了するプレイボーイであり、
シュレックやドンキーと違って妻子はもうけていない。
猫らしく毛玉を吐いてしまう、シュレックとフィオナのハッピーエンドに涙するなど、
ニヒルなだけでなくお茶目な一面も持ち合わせる。
大好物はミルク。荒くれ者の集う酒場でも堂々とオーダーしており、作中で度々嗜む姿が見られる。
『シュレック』シリーズでのプス
『シュレック2』では殺し屋として初登場。シュレックとフィオナの結婚を認められないフィオナの父・ハロルド国王から依頼を受け、シュレックを暗殺するために現れた。
王様に彼を紹介した“バー・毒リンゴ”のママ曰く「触れると怪我をする」。怪物退治の専門家として名高く、また危険な人物として噂されているらしい。初登場シーンではブーツと光る目のみが描写されており、原語版・吹き替え版ともに低く渋い声色も相まって、ただ者ではない印象を与えていた。
その腕を買うには少々値が張るらしく、王様は報酬として革袋いっぱいの金貨を差し出していた。
かわいい子ネコちゃんだとナメてかかったシュレックを、すばしっこく身軽な体躯と鋭い爪で翻弄するが、肝心なところで毛玉を吐いてしまい、あっさり捕まってしまう。
ドンキーの一言で去勢されかけると態度を一変させ、必死で命乞いをする、その際に依頼者を漏らしてしまうなど、はたして噂が確かだったのか疑わしいような一面も。
依頼人が王様であったことを知り落ち込むシュレックに見逃されるが、プスは命を救われたとして、その恩義に報いるべく彼についていくことにする。
シュレックをボスと呼び、ことあるごとにヨイショするが、ドンキーには軽口をたたく。ドンキーにもシュレックの相棒、もとい喋る動物としてキャラ被りしているためライバル視されている。
終盤ではシュレックとドンキーをフィオナのもとへ向かわせるため、多数の敵兵相手に単身で立ち向かい、火花を散らすほどの剣戟を振るった。
エンディングではドンキーとともに「Livin' la Vida Loca(リヴィン・ラ・ヴィダ・ロカ)」を熱唱し、情熱的なダンスと美声を披露した。
『シュレック3』ではドンキーと魂が入れ替わってしまう。
ここでも、エンディングではドンキーとともにダンスしている。
『シュレック フォーエバー』のifの世界では、
レジスタンスのリーダーになったフィオナのペットとして登場。
鋭い眼光は変わらぬものの、かつてのスタイリッシュな体型から一転、
自力で起き上がるのも大変なほどまるまる太ったデブ猫になっていた。
首にはピンク色のリボンを巻かれ、帽子やベルト、ブーツすら身に着けていない。
本人曰く「引退してすこしたるんだ」。
キャットタワーやふかふかのクッション、ミルク飲み放題の環境を与えられ
1日2回のブラッシングを受けるなど、フィオナにはかなりかわいがられている様子。
『長ぐつをはいたネコ』でのプス
『長ぐつをはいたネコ』は『シュレック』シリーズの前日譚であり、
彼の生い立ちや過去が語られている。
仔猫のプスはバスケットに入れられたまま風に吹かれ、
サン・リカルドの街に流れ着いた。
そこで孤児院の養母イメルダに拾われ、彼女のもとで育てられる。
大きな瞳や高い戦闘能力、セクシーな声は仔猫のころから変わらなかったようだ。
ある日、プスは警察署長の母である老婆を暴れ牛から救ったことで
一躍サン・リカルドのヒーローとなる。
愛用の長靴は英雄の証としてイメルダから贈られたものであり、
このとき帽子やベルト、レイピアも身に着けるようになった。
同じ孤児院で暮らしていた卵のハンプティ・ダンプティとは
兄弟同然の親友であり悪友であったが、
プスが英雄となり、正義の道を歩むようになってからは、
ハンプティとはそりが合わずにいた。
そして運命の日、プスはハンプティに騙され、
銀行強盗に加担させられてしまう。
住民たちの財産を奪い、警官たちに追われる中、
街の入口に架かる橋まで差し掛かったとき、ふたりは馬車から転落してしまう。
ひとりで起き上がれないハンプティはプスに助けを求めたが、
プスはそれを拒み、橋の上から川へと身を投げた。
故郷を追われてから7年後、アウトローとなったプスは、
凄腕のスリである黒猫のキティと手を組み、
魔法の豆、そして金の卵を産むガチョウを盗み出すことになる。
旧友のハンプティとも再会するが…
お尋ね者として各地を放浪していたプスが、
自身の汚名を雪ぎ、英雄として再起するまでの物語が
『長ぐつをはいたネコ』の本編で描かれている。
この作品でも、魅力的で激しいダンスを披露してくれる。
女性(メス猫)には手を上げない主義。
猫は一般的に水が苦手だが、プスは泳げるようだ。