概要
ドイツ語などで頭を守る「兜」を意味する言葉、ヘルメットの語源。
コイフ(coif)
多くの場合ホーバーク(hauberk)と併用する。
その構造上、斬撃はある程度防げるが殴打や刺突には強くない。
グレートヘルム(great helm)
バシネット(bascinet)
アーメット(armet)
バシネットから進化し、15世紀に開発された兜。
全体が曲面で形成され、頸部に合わせて狭くなっており上から被ることはできない。
目を覆うバイザーは上に、顔の下半分を覆う面頬は左右に展開し、顔部分が大きく開いた状態で着脱する。
襟部分はバシネット同様チェインメイルのアヴェンテイル(aventail)がついているタイプと、首周り全体が板金装甲のタイプがある。
プレートアーマーが成立した時期の兜はこのタイプが主流。
サーリット(sallet)
アーメットと同時期に開発された兜。
バシネットの面頬とアヴェンテイルを廃止した軽量型の兜で、本体後部は湾曲したフランジ(flange)を形成し頸部を保護する。
顔は大きく開かれて広い視界を保つとともに、目的に合わせて外付け式のバイザーや、ピザイン(pizaine)と呼ばれるチェインメイルの襟当てを取り付けた。
クローズヘルム(close helm)
アーメットとサーリットからさらに進化を遂げた、17世紀の兜。
外見はアーメットとほぼ同じだが、着脱に際しては全体が開閉する構造を具えている。