概要
酵素のペプシンに因んでペプシコーラと名づけられたらしい。
実は、企業としてのペプシコーラ社は、第一次世界大戦による砂糖価格の極端な変動のあおりを喰らい、1922年に経営破綻した。しかも、再建途上では、なんとライバルのコカ・コーラへの身売りも(マジで)考えられていた。
その後、ビール瓶に詰めて価格のダンピングをしたり、自動販売機を活用したりすることによって、ようやくまともにコカ・コーラと渡り合えるようになった。
そんなペプシだが、それでも1970年代末ごろから一時期、米国内ではコカ・コーラを抜いてトップに躍り出たことがある。
この時のペプシのCEOが後にMacintoshの「育ての親」となるジョン・スカリーである。
日本での展開
日本での販売は1956年に本格的にスタート(実は1947年から進駐軍用として輸入されてはいた。また、第二次世界大戦終了後はアメリカの統治下におかれていた琉球では一足早く1954年から製造・販売が行われてはいた)。だが、コカ・コーラに対しボトラーの設立に遅れは取るわ商品展開で転倒するわと散々な有様で、挙げ句の果てにはつぶれてしまうボトラーが現れる有様だった。
そこでアメリカ本国のペプシコ・インクは「これはまずい」とばかりに、よその国の売り上げアップに辣腕をふるった人物を日本に送り込み、積極的且つ挑発的な宣伝を打ったりして、なんとか日本市場に食い込もうとした。
ところが、今度はペプシコ・インク・本社の経営が怪しくなったことから、1997年に、酒造メーカーにして清涼飲料水・事業の強化を図りたかったサントリーに日本での事業をすべて譲り渡した。しかし、それで済めば良かったのだが、ボトラーのひとつだったビバックス(中国・四国地方のペプシを取り仕切っていた、宇部興産系の会社)が、キリンビバレッジのベンダーに転換してしまった。ゆえにサントリーは中国・四国地方向けのベンダーを設立するハメになってしまったのだった。ちなみに、ビバックスは、後にキリンビバレッジの子会社になっている。
なおサントリーは日本市場における商品の販売展開をペプシ・ブランドに関しては「ペプシコーラ」系を中心に特化させ、2000年代半ば以降の日本市場における主力商品のペプシネックス→ペプシネックスゼロ→ペプシストロングシリーズ(強炭酸コーラ)→ペプシJコーラ→ペプシジャパンコーラ→ペプシ生シリーズは、実は日本限定商品且つ「ペプシコ・インク・本社が全く関わっていないサントリー・オリジナル商品」である。
「「ペプシ」という強力ブランド欲しさに、人のふんどしで相撲を取るな!サントリー!!」と言いたくなるが、サントリーが手掛ける以前は先述の通り商品開発・販売展開で失敗してばかりいたことを考えれば「ペプシコ・インクが日本市場向けの商品開発と販売展開を「餅は餅屋」と日本市場に詳しいサントリーに委託した結果」とも取れる。ある意味では、苦渋の末の正しい選択だったのだ…。
これで「海外市場のコカ・コーラ」・「米国市場のペプシコーラ」と言われながら日本のコカ・コーラにとって日本国内の清涼飲料水のシェアの第2位が「振り向けば宿敵・ペプシコーラがあるサントリー」ということもあり、ようやくコカ・コーラと対抗できるようになりペプシコーラが容易に入手出来るようになったのだ。
またラベルデザイン等については、原則として本家のペプシコ・インクと歩調を合わせてはいる。
なおサントリーは、1960年代にペプシコーラとコカ・コーラの対決を横目で見ながら「ロイヤルクラウン・コーラ」というコーラを発売していたほか、1984年から1985年にかけて、コーラに近いソフトドリンクとして「サスケ」を販売していた。
余談だが、2007年からわずかな期間ダイドードリンコから復刻堂ブランドの一つとして60年代のパッケージデザインを用いた「ペプシコーラクラシックデザイン」を発売している。ただし開発から製造までをサントリーが請け負っていたためか「復刻堂」のブランド名は入っていない。参照
公式コラボ・キャンペーンなど
- TIGER&BUNNY:本作では作中キャラクターと実在の会社がスポンサー契約を結んでおり、本作に登場する女性ヒーローのブルーローズがペプシの看板を背負っていた。ヒーローコスチュームのヘッドセットの一部、アームカバー、ブーツにペプシのスポンサーロゴが入っている他、放送時のCMでは実際にペプシNEXのCMに出演した。
- ダイヤモンドは砕けない:あるシーンでペプシの看板が登場。アニメ版でも再現されており、こちらに関してはサントリー公認。
- 本田とじゃんけん:2019年にTwitterとLINEで行われたペプシの公式キャンペーンで、サッカー選手の本田圭佑とじゃんけんができる企画。詳細はタグを参照。
関連タグ
吉原寛人:勝負服の色がペプシコーラに似ていることから、ネット上でペプシというあだ名が付いている。
関連リンク
PEPSI - サントリーホールディングス株式会社のウェブサイト