ボンベとは、気体や液体を貯蔵、運搬する際に用いられる完全密閉が可能な容器である。内部は高い圧力になることが多いため、鋼など金属により丈夫に作られている。内容物の取り出し口は目的に応じたバルブが取り付けられている。継ぎ目なし容器や溶接容器など繰り返し使うもの(高圧ガス容器)では定期的な検査が義務付けられている。また、内容物の種類によってボンベの色の区分がされている。
種類
- 継ぎ目なし容器:圧縮、液化したガス、または液体を貯蔵するボンベ。高い内圧に耐えられるよう、マンガン鋼、クロムモリブデン鋼などにより一体成型により作られている。産業用の主な充填物は、窒素、酸素、アルゴン、水素、ヘリウム、空気、液化炭酸ガス。
- クリーンボンベ:半導体の製造など高純度の物質を扱う場合に用いられる、内部に研磨加工を施し、内容物の純度を保つように設計されたボンベ。
- エアボンベ:噴霧器に接続して塗料などを散布する際に用いられる、空気を充填したボンベ。巻き締めによる接合が行われている。
- カセットボンベ:燃料用の液化ブタンを入れた小型のボンベ。巻き締めによる接合が行われている。カセットボンベを燃料源とする焜炉をカセットコンロと呼ぶ。寒冷地向けにイソブタンやプロパンなどを混合したものもあり、通常のカセットボンベと混同しない為に別形状のボンベとなっている。
ボンベ(高圧ガス容器)の色分け
日本では下の表のように規定されている。
内容物が、毒物や劇物、可燃物の場合はその旨と所有者を記さなければならない。LPGは規制緩和で上の表と重複しない色は使えるが、いまでも規制緩和前の指定色であった灰色のボンベが多く出回っている。