ストーリー
人類が火星に移住し数世紀、宇宙が「可能性」ではなくなった時代。
火星暦332年8月1日、小惑星・ヴェスタ採掘所からの通信が途絶したのをきっかけに正体不明の敵が出現。”F・A(First Approach)”と呼称されたそれは破壊の限りを尽くしては、消えるようにして去っていく。
これに火星国家連合は、初の対外宇宙防衛組織「SDF(Solar system Defence Force)」を結成し対抗するも、”F.A”から放たれる攻撃により、主力である小型無人兵器のAIが暴走。完全にコントロールを失ったそれらは、戦闘区域周囲に甚大なる被害をもたらした。
そこでSDFは、リダレス社が開発した『脳アルゴリズム獲得型制御システム』を軍事用に転用、遠隔制御戦闘システム――通称「R.A.I.N.(Remote Artificial Intelligence Network system)」を導入した戦闘機「ANTARES」を開発する。
R.A.I.N.はパイロットの脳データをANTARESへアップロードし機体を制御する。制御中に得られたアルゴリズムは、定期的に「経験」としてパイロットにフィードバックされ、これにより無人機でありながら限りなく有人機に近い対応力を得られる機体として、軍内外から対”F・A”の切り札と目される。
概要
「ボーダーダウン」はグレフが2003年に販売したシューティングゲーム第一弾。
グレフ取締役社長である丸山博幸氏は、当作品をタイトーが1991年に販売した『メタルブラック』のオマージュとしており、ビーム干渉など様々な部分でその要素が垣間見える。当ゲームのBGMもメタルブラックのコンポーザーである渡部恭久氏が担当している。
操作系
操作は8方向レバーに3つのボタンを用いる。
Aボタンは攻撃ボタンで、連射すれば敵を追尾するフルレンジショットが放て、押しっぱなしでショットを前方に集中させた強力な攻撃が可能。時間経過 & ザコ敵を破壊 & アイテム取得により攻撃のレベルゲージが上昇、ゲージフルでレベルアップし攻撃力が上がる。
Bボタンは、敵の弾をも消せ、かつ4秒間無敵となれる「ブレイクレーザー」という極太レーザーを発射する。レーザーはボタンを押している間、打ち止めとなるまで発射し続けられる。なお、ブレイクレーザーはボスをはじめ敵も発射するため、こちらも発射し干渉させると干渉球が発生、更に強力なダメージを与えられる。ただし、発射する度に攻撃のレベルゲージがどんどん下がっていく上に、打ち止めとなると4秒経ってなくとも無敵が解除される。また、攻撃レベル1でレベルゲージ50%以下だと発射できない。
Cボタンは自機の移動速度を3段階に調整するボタン。速度のみならず、壁などの障害物に当たってから1ミスとなるまでの猶予時間が異なってくる。一番遅い状態であれば、1秒間くらい障害物と接触し続けてもミスにはならない。
ボーダーシステム
各ステージにはボーダーと呼ばれるGREEN・YELLOW・REDの難易度の異なる三つの平行世界があり、ステージ開始時にいずれかを選んでスタートする。GREENでミスすると少し難しいYELLOWから再開となり、YELLOWでミスすると更に難しいREDでの再開となり、REDでミスするとゲームオーバーになる。
また、各ステージにはスコアノルマがあり、REDほど敵を倒した際の点数が高くノルマを達成しやすい。クリア時にノルマ未達だと次のステージはボーダーセレクトできず、クリア時のボーダーを継続することになる。
実は同じボーダーを進み続けたり、ノルマクリアをするたびに内部ランクが上がって敵の攻撃が激しくなりやすくなるという仕組みが存在するため、ミスするとこの内部ランクを落とすことが可能であったりする。
そして最終ステージ6は、それまでのプレイ内容が反映され自動的にボーダーが決定される。最終ステージのみミスしてもボーダーは移動せず(ステージとしてのボーダーの意。難易度としてのボーダーは移動する)、また、ボーダー毎にエンディングが異なる。
移植
元々NAOMI基板で稼働していることもあり、同年にドリームキャストへ移植されている。ただ、ドリームキャスト自体の販売台数の低さおよび早期生産中止の影響もあって出回った本数はそう多くなく、現在はプレミアがついている。
アーケードのオリジナルに加え、ステージの流れ自体はそのままだが敵の攻撃パターンや配置が細かく変わったRemixモードも搭載されている。
関連タグ
グレフ アーケードゲーム シューティングゲーム ドリームキャスト