マサドルディーゴ
でぃーごそうすい
CV:田口浩正。
キメラアント編で登場した人物。
NGL自治国と同じ大陸の東にある、東ゴルトー共和国の総帥。
東ゴルトー共和国は、元ネタになった国家同様に非常に厳しい圧政・暴政を敷いている独裁国家であり、一部の官僚以外の一般民衆の生活水準は極貧の二文字に表される。
その国の総帥を務めているディーゴは、巨大な宮殿で暮らし、豪勢な食事と多数の美女たちを侍らせるという、絵にかいた暴君のような様な生活を行っており、肥満体の見た目どおり権力に肥えた豚としか言いようがない男。
活躍するシーンはほぼなく、キメラアント編の最初期にNGLで誕生したキメラアントの王メルエムが食糧である多くの人間を求め東ゴルトーに訪れた際に、メルエムと護衛軍を前にして、「不埒者共め 私を何と心得る!! 世紀の超指導者!! 全人民の偉大なる父!! 王の中の王!! マサドルディーゴであるぞ!!」と発言し、更には「我が神通力で天罰を下す」とまで喚き散らしたのちに、王によって瞬殺される。
彼の姿を見て王も護衛軍もあきれ返り、王には「なぜ、こんなゴミが王を名乗るのだ?」と心底不思議そうにされ、結果、この一件だけでもキメラが人をしっかりと管理する必要があると王自身に思い込ませる結果になった。
その後死体はピトーによって修復、操作され、『選別』のために国民を集めるのにその権力と支配力を利用され、メルエム及び護衛軍の死によりキメラアント事件が終結した後には、単なる遺体に戻ったことから、キメラアントの事件を揉み消すために「ディーゴによる全東ゴルドー共和国民を巻き込んだ無理心中的な虐殺」として偽装され、首謀者として祀り上げられた。
モデルは名前のマサドルディーゴをアナグラムにして、マサドルデイーゴ→アナグラムでゴールドマサデイ。GOLD マサ DAY…これって、。
あまりに大胆なモデルからヒヤヒヤした読者もいたようだ。
以下衝撃のネタバレ
さあ 乾杯しやう
乾杯しやうぢゃないか
人といふものどもに
善人も悪人も
いつの世も人は繰り返す
膿むには余りに長く
学ぶには余りに短い
時の螺旋状
だからこそ好く欲し
好く発するのだろう?
命など
陽と地と詩とで満たされるほどのものなのに
C菊池正央「人といふもの」(民明書房)より一部抜すい
蟻編のエピローグで衝撃の事実が明らかになる。
実はこのディーゴは影武者、つまり偽者である。
本物のディーゴは30年以上前にすでに隠居し、晴耕雨読の静かな生活に入っていた。
本物は蟻の事件に関しては食事をしながら小屋にあるテレビで見ていたが、特に反応することはなかった。
まさかの影武者に読者は驚愕した。
また、全生物の王を目指していたメルエムが、自分自身の生きる意味を大切な人と過ごすと言う事に見出した様に、本物のディーゴ総帥もまた、自分自身の生きる意味を静かに暮らすと言う事に見出していた事に共通点が垣間見えることから、もしもメルエムと出会っていたのが本物であったら。と考えさせる人である。
同時に、
豪華な宮殿で美食の限りを尽くし美女を侍らせていたが怪物に無残に殺された影武者。
質素ながらも田舎で静かに暮らし、何の被害も受けず生き延びた本物。
と言う、残酷な対比は本当の幸せは何かを考えさせられる。
本物のディーゴ総帥が登場した際に引用された詩集の、菊池正央「人といふもの」であるが、これは作者オリジナルの詞であり、この様な本は存在しない
実際、引用元が民明書房である為、見る人が見ればネタである事が分かるのだが、詩の内容自体が哲学的で、メルエムの成長やディーゴ総帥の心情を表し、キメラアント編を総括したかの様な内容である事に加えて、著者や著書が如何にも存在しそうな名前である事から、実在すると思い込んだ読者も多数存在する。