誘導
この項目ではHUNTER×HUNTERの同名人物に関して扱う。
概要
CV:遠藤綾(2011年版)
東ゴルトー在住の少女。軍儀(盤上競技)の棋士にして世界チャンピオン。
全盲で歩くときは杖をついている。適当に結んだボサボサの髪と常に垂らした鼻水(慢性的な鼻炎らしく口を閉じっ放しだと息ができない)で、一見パッとしない雰囲気をしている。
喋り方は舌足らずで東北弁風、一人称は「ワダす」。
普段はおっちょこちょいで言動がにぶいため、日常生活もままならない。
10人家族の家計を支えているが、両親からの待遇は酷く、周りからも良い扱いを受けていない。そのため他人に対しては卑屈なまでに低姿勢である。
「選別」が始まるまでの王の余興として、宮殿に呼ばれ王と軍儀の対局をする。
その過程で王の精神を大きく揺さぶり、後の護衛軍と討伐隊との戦いの運命をも変えた、キメラアント編のキーキャラクター。
軍儀王
軍儀の世界大会で五連覇中の現世界王者。
軍儀を打つ時だけ開眼し、雰囲気が一変する(見えてはいない)。
並外れた集中力と記憶力の持ち主で(軍儀に関してだけだが)、今もなお腕を上げている天才棋士。
東ゴルドーではたとえプロ棋士であっても収入は雀の涙という悲惨な待遇であり、世界大会で優勝してようやくまとまった賞金が出るのだが、その世界大会の代表棋士に選ばれるためには「国内トーナメントで一度も負けない」ことが求められる恐ろしいほどの実力主義。そんな境遇で軍儀で生計を立てる彼女は「軍儀で一度でも負けたら、それ以外何も出来ない自分は家族で一番の足手まといである」という自覚のもと「軍儀に負けたら命を差し出す」という覚悟を持って、文字通り命を懸けて挑んでいる。
コムギの圧倒的な軍儀の強さと壮絶な覚悟を知り、唯我独尊・傍若無人だったメルエムの心には迷いが生じることになる。
念能力
メルエム「何故斯様な者から論理の究極とでも表現すべき美しい棋譜が泉の如く生み出されるのだ……!?」
メルエムとの勝負を通して、本人が自覚しないうちに念能力者として完全に覚醒。コムギも「新しい手が湧き上がってくる」と驚いていた。
「富樫展」で明示された作者の設定メモによれば、強化系能力者に該当するとのこと。しかし一般的な強化系能力者とは異なり、身体能力ではなく知能を向上させる。
先述の通り普段は知性的とは思えないような言動から「軍儀を打つ際にのみ発動でき、軍儀にのみその能力が発揮できる」といった「制約」がコムギが自覚しないうちに課されている可能性がある。その上、覚醒前から彼女が自身に課している「軍儀に負けたら命を差し出す」という覚悟が、念能力の「誓約」のそれである、という解釈ができるのも興味深い。
覚醒したコムギの軍儀の強さはまさに神域に足を踏み込んでおり、ユピーとプフを喰らい神がかったパワーアップを果たしたメルエムの知能をもってしても、コムギに勝つことは一度も出来なかった。