概要
1870年にフリードリヒ・フォン・マルティーニが開発した軍用レバーアクション単発式ライフル。軍用小銃としてはイギリスで初めて新規設計された薬莢を使用する銃である。当時のお値段は2ポンド2シリング。
ヘンリー・O・ピーボディが最初に開発し、マルティーニが改良したドロッピングブロックアクションと、スコットランド人アレクサンダー・ヘンリーが設計した多角形ライフリングを組み合わせた設計となっており、そこからマルティニ・ヘンリーと呼ばれている。
連発式にするには難しい構造だが変わりに安価で頑丈で作りやすくすることに成功しており、幾つかの後進国でコピーされた。特に有名なのがカイバル峠の物で、品質は低いが証明マークまで正確にコピーされていたため「パスメイドライフル」とイギリス人達に呼ばれた。
第一次世界大戦ではアラビアのロレンスの率いるアラブ非正規軍が使用し、第二次世界大戦まで予備兵装として残されていた。
主なバリエーション、派生型
マティーニ・メトフォード
1889年、更新した303ブリティッシュ弾に対応させるためリー・メトフォードの銃身を使い改造を施した派生型。
マルティーニ・エンフィールド
1895年に開発されたマティーニ・メトフォードの改良型。無煙火薬の303ブリティッシュ弾に更新した際、銃身が耐えきれなかったためにリー・エンフィールドのものに変更されている。また、新しいエキストラクターが取り付けられている。
マルティーニ・カデット
1891年にオーストラリア軍向けにイギリスでBSAとWWグリーナー社によって製造されたガデット(士官候補生向け)ライフル。小型化され、更にオーギュスト・フランコットによって内部機構が再設計され、レシーバーから一体型に取り外せるようになっている。1955年まで使用された。.310グリーナー弾を使用する。
ガヘンドラライフル
1880年代初頭にネパール軍の銃砲職人がゲヘンドラ・シャムシェル将軍の指揮の下で制作した独自改良型。1869年にウェストリー・リチャーズ社が特許を取得した設計の改良型が取り入れられている。
フィクションでの使用
インディ・ジョーンズ - インディ・ジョーンズを主人公とする冒険活劇映画の金字塔。2作目の魔宮の伝説でサギー教徒が使用。またインディ・ジョーンズが奪って相手をぶん殴った。
BF1 - 第一次世界大戦を題材にしたPvPメインのFPS。偵察兵のメインアームとして使用可能。
ドールズフロントライン - 民間軍事会社に雇われた指揮官として、会社の備品である自身が使用する銃と同じ名を与えられたアンドロイド「人形」を指揮して災難を乗り切るシミュレーションゲーム。マルティニ・ヘンリー銃の名が与えられた人形が使用する。
オルクセン王国史 - 1870年代~1890年代ほどを発想元とした異世界ファンタジー軍記物。この銃をモデルとした銃を白エルフが使用する。
性能
全長 | 1245mm |
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銃身長 | 844mm |
重量 | 3.8kg |
使用弾薬 | .577/450マティーニ・ヘンリー弾(11.43x60R) |
装弾数 | 1 |
口径 | 45口径 |