概要
ミシュコワトル、カマシュトリとの別名で呼ばれる事もあるアステカ神話に登場する戦神にして狩猟神。また人々に火を与えた事から火神という説もあるらしい。
その名はナワトル語で「雲の蛇」という意味であり、天の川を意味する言葉としても用いられていたとされ、トルテカ=チチメカの伝説的指導者「セ・テクパトル・ミシュコアトル」が死後に神格化された存在だといわれている。
赤と白の線条で特徴づけられた黒い仮面をつけた狩人の姿で現され、弓矢や獲物を運ぶ綱の袋などを手にしているほか、絵文書中では狩猟道具ではなく武器を携えた姿で現されていたとされる。
アステカ王国と敵対していた部族では最高神として崇拝されていたとされており、母神はイツパパロトル、配偶神はコアトリクエ(ほかにも妻がいたとされる説もある)といわれている。
また、原初神トナカテクトリとトナカシワトルの夫婦が産んだ4人の子供の1人として数えられ、チチメカ族の祖であるとされている。