ムツギ
むつぎ
演:黒谷友香
本作の舞台「クレアシティ」を管轄する魔戒法師。
同じ魔戒法師のコヨリの師匠であり、コヨリのことは実の娘のように接している。
法師として高い実力を持ち、建物全体を結界で覆い尽くすなどの高度な術を使いこなして騎士達をサポートする。
「破滅ノ門」の開門が迫る深刻な事態を察知し、道外流牙をクレアシティに召集。
白羽創磨の未熟さを理解しつつもその心情を重んじて、これまでクレアシティに他の魔戒騎士を招集せず創磨とコヨリに任せていた。
人格者ではあるが、他者に対して寛大過ぎる一面を持ち、創磨の未熟さを理解しながらもクレアシティの管轄を創磨1人に任せている。
これは失踪した創磨の父・白羽ゴドウへの想いゆえでもあり、自身でも己の欠点を自覚している。
その正体は『ハガネを継ぐ者』における物語の全ての元凶であり、破滅ノ門を開こうとしている張本人。破滅ノ門の中に眠る「禁断の果実」を手に入れて陰我のある人間を駆逐しようと企んでいた。
3年前、とある男をホラーから救ったが、その男は凶悪な連続殺人犯で、救った翌日も殺人を繰り返し、多くの命を奪ったことから、たとえ外道でも人間ならば守らなければならないという守りし者としての使命を甘いと感じ「ホラーのいない世界」を望むようになった。
破滅ノ門が開いた後、思惑通りに禁断の果実を口にし、全知全能の力を得て流牙たちを追い詰める。
「何度ホラーを討滅しても人間は陰我に惑わされて過ちを犯すばかり」という現実に失望しているがゆえに、「陰我を消すことは出来ない」「確かに人間は過ちを犯すが、一方で欲という陰我があるからこそ学び、成長してきた」という流牙の人間を肯定する訴えに対しても「その発想こそが害悪」「人間を捨ててでも陰我を駆逐するべき」だと語っている。
とどめの一撃をコヨリと創磨に跳ね返されて形勢が逆転、激昂しながら渾身の一撃を浴びせようとするが、最終的に流牙の放った、コヨリの想いの念を込めた魔導筆の槍に貫かれて敗北。
「私が……私こそが……守りし者と……ホラーとの長い戦いの歴史に………終止符を打つ……」
流牙「その必要は無い…」
「何故……この永遠に続く苦しみを……貴方も知っているでしょ!?」
コヨリの力で元に戻った彼女は、敗北を受け入れず、自分がホラーとの因縁に終止符を打つと宣うが、流牙に否定され、「俺達には苦しみの中で戦う覚悟がある」と言われた。
その時、そんな彼女の背後に誘惑者が、嘲笑の声と共に現れる。
実は誘惑者こそが真の黒幕であり、彼女は最初から禁断の果実を手に入れるための傀儡として利用されていたに過ぎなかった。
自分がいいように操られていたという真実を告げられて絶望する彼女だが、禁断の果実を取り込んでしまった後では最早手遅れであり、最期は誘惑者に用済みとみなされてそのまま憑依され、ホラー化してしまうという哀れな末路を辿るのだった。
ムツギ・ホラー態
演:黒谷友香
CV(誘惑者):おしの沙羅
誘惑者「我は "禁断の果実に宿りし者 " …………
この女の"報われぬ使命 "に絶望した心…………
"陰我なき世 "を願う執着により……破滅ノ門は目醒めた……
お前達の負けだ…人界は再び、混沌の世となるのだ!!」
誘惑者がムツギの肉体を強奪する形で乗っ取り、ホラーへと変貌させた姿。
『MAKAISENKI』に登場したギャノンを彷彿とさせる、花が開花したような刺々しい装飾を纏った、妖艶かつ邪悪な風貌をしている。
肉体の主導権は誘惑者に握られており、依り代にされたムツギの自我は完全に消滅してしまっている。
戦闘では、幻術や瞬間移動、花の蕾を相手に纏わせて爆発させる攻撃、巨大な手や蛇のようなオーラを形成しての打撃、邪気の刺を飛ばして動きを封じる攻撃などを駆使する。
最期
もはやムツギの意思など無く、終始余裕の態度で嘲笑いながら、多彩な攻撃で流牙と創磨を追い詰めるも、流牙がガロの金色を全て闇の力に変えて跳ね除けた事で形勢が逆転。最期はガロ闇の姿で放たれた渾身の閃影剣舞で貫かれ、誘惑者ごと討滅された。
これによりムツギの魂も陰我から解放されたようで、破滅ノ門の封印後はゴドウ、イグスと共に英霊として創磨の背後に現れ、彼の成長を見届けた。
関連タグ(ネタバレ)
阿号:ムツギと同様に「ホラーのいない世界」を実現させるために人間の殲滅を目論んだ「元」守りし者であり、こちらも最終的にラスボスに足元をすくわれる末路を辿っていた。
メンドーサ:こちらも闇に堕ちた魔戒法師であるが、彼の場合は陰我を生み出す人間に失望しながらも人間の悪意を逆に利用して主人公達を苦しめる等、ムツギとは似て非なる悪役と言える。
御影神牙、ルシアーノ・グスマン:ある意味正反対、ある意味似た者同士と言える守りし者。