概要
「メトロイドドレッド」の最終盤、サムス・アランがレイヴンビークとの死闘で覚醒。メトロイドの力が発現し、サムス自身が変貌した姿。
レイヴンビークに追い詰められたことでサムスの体内にあるメトロイドDNAが暴走。レイヴンビークのみならず浮遊要塞のエネルギー全てを吸収しながらスーツが変化していきメトロイドと完全に同一の存在となった。
全身がメトロイドの成体を思わす緑色の甲殻で覆われ、節々に走る光は禍々しい赤。鋭い爪やさながら牙の意匠、恐ろしいバイザー、アームキャノンにもメトロイドを思わせる4つの牙等ダークサムスの比でない凶悪な威容を持つ。
サムスの各能力が集約され、ビームは「全てを破壊する最強のビーム」ハイパービームへと変化。EN、アモ類の表記も消えて不死身かつ無敵に。
更に、Xが擬態した生物は触れただけで問答無用で撃破・吸収するという全身即死攻撃判定。
左手はメトロイドに由来したあらゆるエネルギーに対する吸収能力を持ち、前述の通りレイヴンビーク諸共空中要塞イトラシュのエネルギーを丸ごと吸収してしまう程凄まじさである。
しかしこの吸収能力はサムス自身にも制御不能であり、触れたものから強制的にエネルギーを奪ってしまう危険さも孕んでいる。実際の作中でも、最後の脱出時にシップに触れればエネルギーを全て吸い尽くしてしまう為触れるなとアダムに指摘されていた。
そのままではシップを操縦出来ずに最悪脱出出来ない可能すらあったと考えると、強力過ぎる分融通の効かない能力と言える。しかし、クワイエットローブに擬態したXを取り込んだことでソウハ族の持つメトロイドを制御する能力が増した為かメトロイドスーツが解除され、シップのエネルギーを吸収することにはならず無事脱出に成功した。
メトロイドスーツが解除された際には変化前のグラビティスーツの状態に戻っていたが、その後メトロイドスーツに任意で変化することが出来るのかは現状は不明。しかし吸収能力そのものは引き続き使えるだろうと思われる。
エイオンアビリティ以外の全ての武器・能力を際限無く使えるのみならず、無敵・不死身を兼ね備え、その砲火は文字通り全てを破壊する。
絶望的な恐怖に立ち向かうコンセプトの本作に真っ向から相反する一方的で絶対的な暴威。
万物に恐怖を刻む最強の戦士の顕現。プレイヤーは、メトロイドドレッドのタイトルが何を指すのか知る事となる。
余談
「メトロイドの主人公はメトロイドじゃない」と長らく吹聴されてきた本シリーズだが、この一件を以てサムスは完全にメトロイドとなり、「メトロイドの主人公はメトロイド」が現実となった。
正しくは、メトロイドワクチンによってXに唯一対抗可能な存在になったメトロイドフュージョン時点で概念上も生物上もサムスはメトロイドで特に間違いは無い。
追記すると"メトロイド"という言葉自体がサムスを育てた鳥人族の古語で「最強なる戦士」を意味し、彼等によって鍛えられ、希望を託されたサムスは実力的にも意味合い的にも初代メトロイド開始以前から「メトロイド」に違いなかった。