解説
タカ目・タカ科・ノスリ亜科・モモアカノスリ属に分類される鳥類の一種。一属一種。
腿赤鵟。英語名はハリスホーク、ハリスズホーク。
アメリカ合衆国南西部からチリ南部にかけて分布し、主に砂漠に棲むが、海岸や湿原などにも姿を現す。
体長46~76cm、翼開長110cm、体重710~1020g。雌が雄より二まわりほど大きい。
黒褐色で肩、翼の裏、腿が赤く、尾羽の付根と先端は白く、脚と蝋膜は黄色い。
ノスリの仲間だが尾羽が鷹に似て長く、空中で減速する時にエアブレーキとして使用する。翼は短く、小回りが利き、狭い所をすり抜けるのに役立つ。
大きく耳障りな声で鳴く。
家族単位の群れで暮らす社会性のある猛禽で、巣立ち後も子は2~3年親元に残り、狩りに協力する。木やハシラサボテンなどに巣をかけ、年に2~3回繁殖。抱卵は主に雌が行い、群れのメンバー全員が雛の世話をする。
昆虫、トカゲ、蛇、鳥類、ジリス、ウサギ等を獲物とするが、死肉も漁る。
近年、人によく馴れ訓練し易いことから鷹狩り用に飼育されることが多くなった。
バードストライクを防ぐため、空港から鳥を追い払うのにも用いられている。