ヤスジのポルノラマ_やっちまえ!!
やすじのぽるのらまやっちまえ
昭和を代表するナンセンスギャグ漫画の巨匠・谷岡ヤスジの諸作品を原作にした大作アダルトアニメ。
日テレ版ドラえもんと共通する制作スタッフが多数参加しているが、主人公が切腹するラストシーンを含むいくつもの箇所に映倫の検閲が入り、内容もカオス過ぎたため一週間で上映が打ち切られたという伝説がある。
現在まで当時の制作資料やスタッフの証言が全く出てこないため、日テレ版ドラえもん以上に情報が乏しい幻の作品とされてきたが、劇場公開48年後の2019年10月2日に奇跡的に初ソフト化された。
なお『ポルノラマ』で出した大赤字のせいで東京テレビ動画は解散を余儀なくされ、その後、同社の負債を引き継いで設立された日本テレビ動画は本作の大赤字が原因で「会社を潰したくても潰せない」という状況にまで陥っていたが、旧ドラの中ヒットによる黒字経営で何とかそれまでの赤字を補填できる目処が付いた。このことが皮肉にも日本テレビ動画の解散を招いたといわれている。
独身男のプス夫は就職先の自動車メーカーの同僚であるユキ子と晴れて結婚。ホテルで結婚初夜にまで漕ぎ着けたが、ついプス夫が目を離した隙にユキ子は窓から飛び込んできたムジ鳥に犯され、変な子供ムジ夫を産む。数年後、結婚生活も倦怠期を迎えたある日、ムジ夫にそそのかされたプス夫のオヤジは妻のユキ子を寝取って腹上死し、これに怒り狂ったプス夫はユキ子を日本刀で斬殺する。すべてを失い完全に発狂したプス夫は日本刀を振り回しながら夜道を徘徊し、無意識のうちに動物園に辿り着いた。そこでプス夫はメスゴリラと人獣の境界を越えた「至福の交合」を果たし、自らの腹をかっさばいた。薄れ行く意識の中、プス夫の精神は男根型のロケットに乗って宇宙の彼方に飛んでいく。やはり、結婚は諺通り「人生の墓場」だったのだろう。プス夫にとっては……。