概要
演:水谷邦久
CV:水島裕(アニメ版)
ヤマトタケシとは、『愛の戦士レインボーマン』のキャラクター。
17歳の高校生で、アマチュアレスリングの選手。
「おふくろ」というおにぎり屋を営む母・たみ(演:本山可久子)、妹のみゆき(演:石川えり子)、日洋新聞社の記者で8年もの間、行方知れずになっていた父の一郎(演:小泉博)の4人家族。恋人はどんぐり園で先生をしている水野淑江(演:伊藤めぐみ)。
レスリングは交通事故に遭い、足に怪我を負ってしまったみゆきの手術費を稼ぐために始めたもの。
『下町の黒豹』の異名を持つが、必殺回転落としを試合で使用し怪我人を出してしまったためレスリング部を除名されてしまう。プロを目指したが必殺回転落としが通用せず、強くなるためにインドへ渡る。
しかし、そこは第三次印パ戦争の真っ只中であり、ヒマラヤ山脈に向かう最中にゲリラと誤認されて追われる羽目に。一度は銃弾に倒れるも聖人ダイバ・ダッタに命を救われて弟子入り、厳しい修行の末人類愛に目覚めてレインボーマンになった。ただし、力を行使しすぎると5時間「ヨガの眠り」という状態に陥ってしまう。
なお、死ね死ね団との因縁の始まりは淑江の父である正造の借金を返すべく飛んだ先のマカオで、死ね死ね団が見世物小屋で薬品の効果を実験する為の殺人ショーを営んでおり、それを調査していた現地の少女・さくら(演:鷲尾真知子)の父が暗殺された事を知った事から。
性質は粗暴でやや軽薄な印象を受けるが、とても義理堅く、正義感に満ちた青年である。
戦う相手が死ね死ね団でなかろうと、レインボーマンの力を行使する事も辞さないが、彼は人類愛の為に戦う戦士であるので死ね死ね団以外の悪人と戦う際には懲らしめる程度に留める。
例えば、報復のために淑江を人質に取り、自分を殺しに掛かって来たヤクザ相手に初めてレインボーマンとして戦った際にもあくまでも無力化程度に止めて命は助けている。これがきっかけでヤッパの鉄(演:山崎純資)はヤクザ稼業から足を洗い、頼りになる弟分となった。
一方で、金も名誉も欲しいという誰にもある煩悩を持っており、他者のためならばレインボーマンとしての信念を曲げる事さえあった。やがて、物語が進むに落ち着いた性格になっていくが、関わった人々が死ね死ね団によって危険な目に遭わされ、死別を経験したり、周囲に正体が明かせないなど苦悩する場面も多く見られた。
小島利明版『レインボーマン』に至っては母校のレスリング部を祝いに来たものの冷たくされたり、人並み以上の青春を求めて遊び歩いた結果、死ね死ね団による列車の脱線事故が発生して多数の死傷者が出ただけでなく、また別の脱線事故が発生、自分の行為を恥じたタケシは不動金縛りの術を行使するものの、力及ばずに多数の死傷者を出してしまうなどより等身大の若者としての苦悩がより鮮明に描かれている。
彼はヒーローである前に一人の人間なのだ。
こうした彼の苦悩を端的に綴ったのが安永憲自の歌うED主題歌「ヤマトタケシの歌」である。
関連タグ
本郷猛:同時期に活躍した「たけし」。こちらは「改造人間としての哀しみ」を背負っている。