ラデツキー行進曲
らでつきーこうしんきょく
「ラデツキー行進曲」とは、ヨハン・シュトラウス1世が作曲したクラシック音楽。初演は1848年8月31日で、ジャンルは行進曲である。
ヨハン・シュトラウスの最高作と言われ、クラシック音楽の有数の人気曲。
1848年革命の最中、当時オーストリア帝国領であった北イタリアの独立運動を鎮圧したヨーゼフ・ラデツキー将軍を称えて作曲された。ニ長調。
作曲者のヨハン・シュトラウス1世は元々宰相クレメンス・フォン・メッテルニヒの抑圧政治を打破しようとする革命側に共感し、『学生軍団行進曲』、『自由行進曲』、『ドイツ統一行進曲』を発表してきたが、革命運動が次第に過激化・先鋭化し陸軍大臣が殺害され吊るし首になる事件まで起こった。
その中でラデツキー将軍率いるテオドール・ラトゥールオーストリア陸軍が来たイタリアの独立運動の鎮圧に成功したことで、勝利を祝う祝典を開催することになった。
シュトラウスは独立した元楽団員のフィリップ・ファールバッハ1世の協力を得て、ウィーンの民謡を2つ取り入れてわずか2時間で作曲したとされる。
シュトラウスは革命側から裏切り者のレッテルを貼られたが、この行進曲で政府軍の士気は大いに向上し、「ウィーンを革命から救ったのは、ヨハン・シュトラウスである」とも評された。
曲自体もオーストリアの愛国の象徴とされ、息子であるヨハン・シュトラウス2世の『ハプスブルク万歳!』などにモチーフが取り入れられている。
現在でもオーストリア共和国の象徴的な音楽として国家的な行事・式典で演奏されている。
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートではほぼ毎年アンコールの最後の曲として演奏されている。
曲調が『ウマ娘プリティーダービー』の『はちみーのうた』に似ているといわれており、有志によって音MADが作られている
