概要
爬虫綱有鱗目コブラ科リンカルス属に属するヘビであり、本種一種のみでリンカルス属を形成する。
リンガルスやドクハキコブラと言った別名で呼ばれることも多く、書籍にはドクハキコブラの名で記載されることが多い。
毒は神経毒で、出血毒も含まれる。
咬まれるとその出血毒の作用で咬症部位を中心とした皮膚の広範囲な壊死を生じることがある。
毒は他のコブラ科の種に比べると粘り気が少なくサラサラしている。
本種はひっくり返って擬死行動をとる性質があるが、ひっくり返してやると、また擬死を始めようとひっくり返るため、敵にひっくり返されてバレてしまうこともある。
また、ドクハキコブラとして非常に有名でもあり、その名前通り防御行動として敵の目を狙い、牙に空いた穴から毒液を射出する。その毒液は非常に正確で、相手の「目」をピンポイントで狙う。最大で2.5メートルから3メートル弱にまで毒液を飛ばすことが可能。
毒が眼に入ると激しい痛みを感じ、最悪の場合失明する事もあるので無闇に近づかない事。
この危険性から日本では特定危険生物(特定動物)に指定されており、許可のない飼育が禁止されている。そもそも強い毒を持つ毒ヘビゆえにペットとしての流通がなく、(技術・設備ともに)もし飼育できる状態にあったとしても手に入れるのは非常に困難。
動物園などで見ることができるが、やはり飼育数は多くない。