曖昧さ回避
1.コブラ科に属する毒蛇。
2.カナダ出身のインド系カナダ人総合格闘家→ブラックマンバ(総合格闘家)
3.SIGのMCX RATTLERの愛称の一つ
概要
その大きさは毒ヘビの中ではキングコブラに次ぎ、2.5m~4.5mにもなる。
名前の由来は「口の中が黒い」ことから。体色は灰色か褐色。
見た目はシマヘビに近く、つぶらな瞳は実にかわいらしいのだが絶対に近づいてはいけない。
その特徴から、タイパンなどと並んで「世界最強の毒ヘビ」と評される。
特に有名なのがその移動速度で、蛇界でも最速の時速16キロ(小学高学年の生徒が全速力で走るくらい)を誇る。
数字だけ見ればたいしたことはなさそうだが、これが平坦な地面ではなく、人間では走ることも難儀しそうな森の中や岩場などでもこの速度らしい。
さらに木登りもできる。
毒も毒性が高い(マムシの毒の約60倍)うえに注入量も多い。
ブラックマンバの毒の場合、人間の致死量は15mgと言われているが、それを噛み付き1回でその8倍の120mgも注入してくる。
つまり一度噛まれたが最後、治療しなければほぼ死亡が確定する。
さらに体への回りが非常に早く、1時間も経てば全身に行き届く。
現在は研究が重ねられ血清も作られているが、毒の回りの早さと現地アフリカの医療機関の少なさから、今なお致死率が高い。
そして何よりブラックマンバはものすごく臆病な性格である。
エサ以外の大型動物が近づくと、自分から逃げ出すくらい気弱。近づいてもいきなり襲うのは稀で、まず威嚇する。
しかしその臆病さは、裏を返せば自分の身を守るために必死になるということ。
威嚇して尚怯まなければ行動は一転し、どこまでも追いかけ、何度も噛みつき、相手が死ぬまで毒を流し続ける。
窮鼠猫を噛むということわざがあるように、臆病な性格だからこそ、ブラックマンバは非常に攻撃的になるのだ。
もっとも、いったん噛まれてしまったら致命的であるものの、生息域が人間の生活圏とは重なっていないため、意外に犠牲者(咬傷事故)は少ないという話もある。事故率と毒性の強さを総合すると、アフリカで最も犠牲を出している毒蛇はブラックマンバではなく、カーペットバイパー(ノコギリヘビ)の仲間らしい。
ライバルや天敵
そんな恐ろしいブラックマンバにもライバルは存在する。マングースや大型の鷲などはごくごく稀にブラックマンバを襲うことがあり、中でもマングースは毒耐性がありヘビとの戦いに慣れているため、ブラックマンバでも敗北することがある。だが逆にブラックマンバがマングースや鷲を返り討ちにすることも少なくない。
真の天敵といえるのはラーテルであろう。ラーテルはコブラをも襲う獰猛な肉食獣でイタチ科に分類される。また世界一怖いもの知らずな動物としても知られている……というかキリングバイツを読んだ方がラーテルの説明は早い。
そしてラーテルは神経毒に耐性を持っており、ブラックマンバが噛みついたとしても復活する。さらに毒が回る前に食ってしまう。