概要
2015年、アメリカSHOT SHOW 2015にて一般には初めて展示公開されたが、プロトタイプモデルは2013年当時には存在しており、2014年はSOFIC 2014で発表された当時はMCXではなく「SIG HALO」という名称で当時はサプレッサー内蔵のPDWという触れ込みであり、コンセプトは設計者が同じであるハニーバジャーと共通していた。
2015年の装備展示会・MDM 2015のMARSOCブースにも2013年に開発された物が展示されていた。
先行して開発されていたMPXサブマシンガンのデザイン・設計を踏まえて開発されている。
レシーバー本体にも刻印されている通り、マルチキャリバーを採用していて、5.56×45mm NATO, .300 AAC Blackout, 7.62×39mmをバレル、ボルトキャリア、マガジン等を交換する事で変更できる。(5.56mmと.300は共通マガジン)バレルには耐腐食処理としてニトライドコートを施してある。(7.62×39mm仕様はVIRTUSではない)
セレクター、チャージングハンドル、マガジンリリースはアンビ仕様だが、ボルトリリースは左面のみのコントロールとなっている。ストックは標準のコラプシング/テレスコピング ストックの他に、フォールディング、ミニマリスト、PCBキット(pistol contour brace)など多数用意されていて、MPXと共用できる仕様となっている。接続部分は1913インターフェイス(20mmピカティニーレール)を取り入れている。(他の銃でも同様のストックアダプタが作られるようになり、スコーピオンEVO3、MP5、AR-15バッファー互換等様々なものがあり、ストックの共用が可能)
Gen1モデルはKeyModを採用していたが、現在のGen2モデルはM-LOKに変更されている。
Gen1モデルは2016年にボルトキャリアグループにリコールが発生して改修された。
2016年、オーランドナイトクラブ銃撃事件で使用された事で知名度を得た。(不名誉すぎるが。)
AAC社にてハニーバジャー(HB)の開発に携わっていたケヴィン・ブリティンガム氏は初めてMCXを手にした時、MCXがHBより優れている事を確信し『ブラックマンバ』(ハニーバジャー、すなわちミツアナグマを殺しうる蛇)と呼んだという。
ガスピストン式で、ボルトキャリア上部にリコイルスプリングを配置している。
作動方式こそ異なるが、アッパーレシーバーのみを専用のアダプタを装着したAR-15のロアフレームに乗せて使用することができる。
2020年の後半にはこの銃を6.8×51mm弾に対応させたMCX SpearがNGSWのトライアルに提出され、2022年4月に採用が決定した。→XM5
バリエーション
- MCX:スタンダードモデルは16inchバレルを採用したライフルモデル
- MCX SBR:9inchバレルを採用したショートバレルライフル
- MCX Pistol:9inchもしくは11.5inchバレル、併せてSBX (pistol stabilising brace)かPCB (pistol pivoting contour folding brace)をストック部分に取り付けてピストルタイプとしたモデル。これはATFの審査を合法的に通す為に設計されたモデル。
- MCX Low Visibility Assault Weapon (LVAW):直訳すると低視認性突撃銃、米軍第一特殊作戦群派遣分遣隊Δの要求で開発されたモデル。ショートバレルとサプレッサーを装備し、MP5SDを置き換える目的で開発された。これがブラックマンバと呼ばれている。
- MCX VIRTUS:2017年から導入されたGen2モデルの総称。M-lokタイプのハンドガードを標準装備している。
- MCX VIRTUS Patrol:16inchバレルを標準装備、独自のMatchlite Duo Triggerを採用してトリガープルの軽量化を図っている。他に5ポジション・コラプシングストック、バレルと併せてハンドガードは好みの長さのものが選べる。
- MCX VIRTUS SBR:11.5inch、9inch、5.5inchの長さのバレルを装備したモデル。11.5inchバレルは5.56×45mm NATO。9inch、5.5inchバレルは .300 AAC Blackout。
- MCX VIRTUS Pistol:SBXを装備したモデル。11.5inchと9inchモデルがあり、11.5inchバレルは5.56×45mm NATO。9inchバレルは .300 AAC Blackout。これもATF対策モデル。
- MCX RATTLER:SBRから派生したPDW(ポータブルディフェンスウエポン)5.5inchバレルに1913インターフェイス、コンパクトグリップ、コンパクトバットストックもしくはフォールディングPCBを装備している。
- MCX-SPEAR:NGSWのトライアル用に6.8mm弾に対応させたモデル。カラーはFDEのみで、左側面にサイドチャージ用のハンドルが新設されている。
- MCX-SPEAR LT:2023年から販売された第3世代モデル。5.56mm NATO,.300 AAC Blackout, 7.62×39mmの三種類に対応し、銃身長は9、11.5、16インチ。
- SURG 従来のAR-15ロアに乗せて使う為に軍用に新規に調達されたMCXのアッパーレシーバー。
採用
英国警察機関の対テロ部隊SCO19・CTSFOsが2015.11にカービンモデルを採用した事を皮切りに、現在は19カ国の軍、法執行機関にて採用されている。
登場作品
- Call of Duty:Modern Warfare
- VIRTUS SBRモデルが「M13」という名称で登場。一部のデザインは無印MCXのデザインが混じっており、SIG社のマーク等は商標回避のために変更されており、ハンドガードのピンが2つある。.300AACBlackout弾仕様に変更可能で設計図には伸縮ストックやMPX用のフォールディングストックも使用可能。また、その設計図の中にはMPXとデザインが混じったものも存在する。また、サプレッサー内蔵のバレルは現実には実在しない8インチ仕様である。また続編であるMW2でもM13C、M13Bとして登場している。
- Escape_from_Tarkov
- 9インチバレルモデルが登場。5.56mm弾の他に.300AACBlackout弾仕様に換装可能。
- マイル22
- ダグラスがホロサイトとP-MAG付きのモデルを使用する。
- イコライザー2
- ヨークの工作員の一人が使用。
- バトルフィールド2042
- MCX-SPEARが登場する。M5A3という名称で登場したが、後に実銃がNGSWのトライアルに合格し、本当にXM5となった。
- バイオハザードヴィレッジ
- WCXという名称でVIRTUSモデルが登場し、物語冒頭でハウンドウルフ隊が使用する他、クリア後にエクストラコンテンツショップで購入することでイーサンも使用可能になる。
- ドールズフロントライン
- 戦術人形の一人として登場。→MCX(ドールズフロントライン)
- Call of Duty:mobile
MWからの持ち込みという形で2周年の時に実装。1部カスタムはモバイルの仕様上削除されたり変更がなされている。出た当初から環境トップに居続けたが現在は弱体化や他の武器達に遅れを取ってるためそこまで環境までにはなっていない。
- アリーナブレイクアウト
中国版でのみ名前と武器見た目、性能だけが明らかになっている。(ただし使うことは不可能でグローバル版の方はそれすらない)名前自体はMCXそのまま変えずに登場予定...
だったが遂にグローバル版でも1周年に当たるS5で実装(テンセントの別子会社運営のcodモバイルも2周年にM13として実装されてる)
所属勢力はコロムで購入には赤通貨を必要とする上にシーズンが終わると削除されてしまう為、永久に使える代物では無い。
性能面もARの割には射程が短いなど色々と問題があり、1部ユーザーからは批判が起きていた。
トイガン
サイバーガン社が旧型のMCXをモデルアップしている他、SIG公式のエアソフトブランドであるSIGAirにて実銃のパーツ等に互換がある電動のVIRTUSモデルが発売されている。
関連イラスト
外部リンク
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