邪悪と狂気に満ちる村。
概要
2021年5月7日発売の『バイオハザード7』の続編作品。メインシリーズの中では第12作目(リメイク版を除く)となる。プラットフォームはPlayStation 5、PlayStation 4、Xbox Series X、Steam、Nintendo Switch(クラウドプレイにつき要ネット接続)。
『バイオハザード7』『バイオハザードRE:2』『バイオハザードRE:3』同様『通常版』とゴア表現の強い『バイオハザードヴィレッジ Z VERSION』がある。
カプコン曰く、『バイオハザード8』相応のタイトルであり、『バイオハザード7』の完結編との事。
タイトルイラスト(公式サイトより)のvillage(VILLAGE)にVII.I.AGEと見えるような仕掛けが施されており、Ⅷ(8)とも、Ⅶ.Ⅰ(7.1)とも読みとれる仕様になっている。
作風
前作では『バイオハザード』の洋館事件を思わせる原点回帰と言える作品だったが、本作は最初のフルモデルチェンジが行われた『バイオハザード4』を思わせるヨーロッパの古びた寒村や古城が舞台となり、システム面でも『バイオハザード4』における持ち物リストや、武器商人からの弾薬や回復薬、強化パーツの購入やカスタムが行えるようになっている。
更に内容の大きな変更により没となった幻の『バイオハザード4』の要素がいくつか引き継がれており、ファンからは「実質バイオ4のリメイク」「バイオハザードRE4」等と言われている(なお、『バイオハザード4』自体は後にリメイク版として『バイオハザードRE:4』が発表され、2023年3月24日に発売された)。
ヴァンパイアホラーの様相を呈しており、ルーマニアを舞台として現地の伝説にある吸血鬼や人狼を思わせるクリーチャーやそれを従える敵組織が登場したり、前作は数々の恐怖をVRで表現した完全ホラーな作風だったのに対して今作はダークファンタジー寄りの作風となっている。
前作『バイオハザード7』では「一般家庭に潜む家族の闇」をテーマにしてたが、それとは対照的に今作では「親子の絆(もしくは家族の絆)」をテーマにしている。
シリーズとの繋がりが薄そうな印象の本作だが、実際はシリーズにおける諸悪の根源との思わぬ繋がりがあったり、前作で残された謎が今作で解明されたり、バイオハザードシリーズの世界の現在の情勢が断片的に描かれたりと、シリーズ全体と濃密な繋がりがある。
ストーリー
ベイカー邸での悪夢のような事件から数年後、バイオテロから生還したイーサン・ウィンターズはBSAAの庇護の下で妻のミアとのありふれた日常を取り戻し、一人娘のローズが産まれ子宝にも恵まれて幸せな日々を送っていた。
しかし、平穏な日々を送る彼らの前にかつて自分たちを救出したクリス・レッドフィールドが部隊を率いて現れ、ミアが殺害されローズが連れ去られ自身も拉致されてしまう。
目を覚ますとそこは狂気に支配された謎の寒村だった。
イーサンは奪われた娘を取り戻すために、再び死地へと向かっていく…。
登場キャラクター
前作及び本作の主人公。BSAAの庇護の下でミアやローズと平穏に暮らしていたが、クリスによって共々拉致されてしまう。
シリーズお馴染みの主要人物。前作と違い、真っ黒な衣服に身を包んだ暗い印象を与える風貌となっている。
イーサンの妻。前回の事件から生還後に娘のローズを出産し、夫と共に暮らしていたが、クリスによって殺害されてしまう。
生まれて間もないウィンターズ夫妻の一人娘。両親と共に平穏に暮らしていたが、クリスたちによって連れ去られてしまう。
イーサンの行く先々に現れる巨漢の商人で、バイオ4における武器商人の立ち位置。
村を統治する謎の人物。四貴族を従えている。
四貴族の一人で、村にそびえる城の主。見上げるような長身と妖艶な容貌を持つ女性。
四貴族の一人で、村はずれの工場に居を構えるエンジニア。巨大な鉄槌を携える。
四貴族の一人で、村の人造湖に潜む異形の怪人。
四貴族の一人で、霧深い谷の屋敷に住む人形使い。アンジーという人形を操る。
村の住人である少女。
前日譚にあたる体験版「メイデン」で登場したもう1人の主人公。
登場武器
- ナイフ
- ハンドガン
- ショットガン
- スナイパーライフル
- グレネードランチャー
- マグナム
- アサルトライフル
- その他
関連動画
現在、youtubeのバイオハザード公式チャンネルにてPVが順次公開されている。
トレーラー
- 【SDR】『バイオハザード ヴィレッジ』4th Trailer
公式イメージソング「俺らこんな村いやだLv.100」
- 『バイオハザード ヴィレッジ』公式イメージソング「俺らこんな村いやだLv.100」
「はぁ~! 理性が無ェ正気じゃ無ェ人間(ひと)かどうかもわから無ェ」
吉幾三の楽曲「俺ら東京さ行ぐだ」のスペシャルアレンジバージョン。本作の舞台は辺境の閑村であることにかけて実現した、狂気のコラボである(メイキング映像)。
バイオ村であそぼ♪
- バイオハザード ヴィレッジ×人形劇「バイオ村であそぼ♪」WEBCM編(発売前)
「バイオは怖すぎる」という声を受け、本作の世界観を家族で楽しめる(?)ゆるい人形劇となった作品。詳しくは該当記事にて。
余談
今作が初めて発表された当初、世界観があまりにもダーク過ぎた上に、幾つかの共通点がある(ゴシックホラーをベースにした世界観、一部のキャラクターや武器が似ている)為、Twitterのトレンドでブラッドボーンが挙げられ、中には、バイオ8はブラボ2とネタにするものも。
ちなみに、ブラッドボーンの方も、テーマの一つに母と子(赤子)が含まれていることも良く指摘されている。ただし、カプコンとフロムとはブラッドボーンより先にアイルー村やNINJA BLADEで接点が有り、後者は「細菌が原因」といった設定内容面での共通点も有る。
偶然? オマージュ?
発売後、ハイゼンベルクの造り上げた機械化死体兵の一部が「ホラー映画の『武器人間』にそっくり」と、『武器人間』のデザイナー自身がTwitterで発信した(特にシュツルムとプロペラヘッドが)。
飽くまでも一部の存在だけが似ている為か、デザイナーは「訴える意志はない」としつつも、「こちらの『武器人間』の影響は受けているのは確か」として「作品に自身の名前を載せて欲しい(要約)」と要求している。
尚、後に海外のMOD職人の有志により、件のクリーチャーの外見を「著作権フリーの外見に変更する」MODが開発された為、気になったユーザーは(熟慮を重ねた上での自己責任で)使用するのも選択肢である。
関連タグ
バイオハザード7:前作。
バイオハザード4、生きていた女スパイ・エイダ:同じく閉鎖された村が舞台。
マコバヴィレッジの惨劇:「ヴィレッジ」を冠したバイオハザードシリーズの作品。こちらはジルが主役である。
バイオハザード北海の妖獣:先駆けとも言える要素が色々と含まれている。
魔界村シリーズ:村を冠する同じカプコンの「激ムズアクションシリーズ」。村なのに城があるのも共通。
BIOSHOCK:FPSのホラーアドベンチャー、ガンアクションといった共通点のほか、主人公についての真実とその明かされ方に関して通じるところのあるゲーム。
時系列
年 | 日付 | 出来事 |
---|---|---|
1998年 | 7月22日 | 黄道鉄道事件 |
7月23日 | 洋館事件 | |
9月 | Gウイルス争奪事件、追跡者(ネメシス)投入、アウトブレイクによるラクーンシティ崩壊。 | |
11月 | シーナ島事件 | |
12月 | アンブレラ南極基地崩壊 | |
2002年 | オペレーション・ハヴィエ、スペンサーレイン号ジャック | |
2003年 | アンブレラ終焉 | |
2004年 | 米大統領令嬢誘拐事件、テラグリジア・パニック | |
2005年 | ハーバードヴィル空港バイオテロ、テロ組織ヴェルトロ復活? | |
2006年 | スペンサー邸突入作戦 | |
2009年 | キジュジュ自治区バイオテロ | |
2010年 | フィロソフィー大学バイオテロ | |
2011年 | 東スラブ独立運動、テラセイブメンバー拉致事件 | |
2012年 | マルハワデザイア、ヘヴンリーアイランド、イドニア紛争 | |
2013年 | 世界規模のバイオテロ | |
2014年 | 血塗られた復讐の物語 | |
2017年 | ルイジアナ州における謎の失踪事件 | |
2021年 | “クリス・レッドフィールドがウィンターズ家を襲撃” |