概要
英語表記は「Hound Wolf Squad」もしくは「HW Commandos」。
日本語版では「ハウンドウルフ・スクァッド」の表記もある。
バイオハザードヴィレッジに登場する、クリス・レッドフィールドがBSAAに立ち上げた部隊。
名前の「ハウンドウルフ(Hound Wolf)」は直訳すると「猟犬の狼」であり、由来は本作の敵であるライカンを狩る為に生まれた、という意味。
隊員は対人戦闘に重きを置いた現代の特殊部隊またはPMC然とした格好をしており、アメリカ海軍特殊部隊に装備が近い。
ヴィレッジ本編での彼らの任務はマザー・ミランダと四貴族を排除し、イーサン、ミア、ローズマリーを避難させることである(ただしミアの場合、ある人物に捕まった事と、ある人物が取った行動から「生かしておく理由はない」と生存が絶望視されていた)。
元々はBSAA内の精鋭部隊であったが、クリス主導によるウィンターズ夫妻近辺の調査が、BSAA本部から無断で部隊を私物化して運用したことや、エヴリンをミュンヘンで排除できなかった為に面目を保つため事件を隠蔽したBSAAに対する不信感、機密への無許可アクセスに目を付けられた為、本編(2021年)時は実質的なクリスの私兵、ならず者集団として活動している。
その為、BSAAとはバイオテロの現場で居合わせる事こそあるが、クリス共々、BSAAからはその活動を認可されていない状態にある。
アートワークには「歴史の裏で暗躍していた部隊」という記述があり、隊員との付き合いの長さを見るに設立はかなり前であると考えられる。
そうした事情から装備品等が調達しづらい、もしくはB.O.W.を素早く仕留めるという合理的な理由からか、威力や火力の高い東側銃器を積極的に使用している。
劇中では村の各地に拠点を設け、定期的に移動しながら調査していた形跡がある。彼らが拠点にした場所にはパソコンが置かれており、彼らの資料を読む事ができる。しかし、人造湖に設けた拠点は、イーサンを追ってきた巨大なサンショウウオの怪物に襲撃され、破壊された。
本編序盤では、ある危険人物を殺害しその死体を移送していたが、その人物の死体にも擬態できるという予想外の能力によって油断を突かれ数名の隊員が犠牲となっている。
しかし、全員相当な手練れらしく、その後の本編ではクリスと行動を共にした隊員からは犠牲者が出た様子がなく、シリーズに登場する対バイオテロ部隊の中でも稀有な存在である。
『ヴェンデッタ』にてクリスが所属していたシルバーダガーとの関連性は不明だが、両者とも部隊章に狼があしらわれており、吸血鬼伝説に因んでいることが共通している。
そして、ヴィレッジのラストでBSAAの暗部が判明したことで、BSAAとは事実上対立することになった。
主な隊員
- アルファ(クリス・レッドフィールド)(CV.ジェフ・シーン/東地宏樹)
- 隊長兼設立者。コードネームの由来は狼の群れの中で最上位の個体を指す呼称から。
- ケイナイン(チャーリー・グラハム)(CV.コナー・マルクス/布施川一寛)
- コードネームの意味は犬、もしくは軍用犬(CanineとK9は発音が同じ読みの為、同じ意味として扱われている)。通信兵である。
- 本名の姓がバイオハザード4のヒロインであるアシュリーと同じだが血縁関係があるのかは不明。
- 湖でイーサンを取り押さえたのは彼。
- ヴィレッジのDLC「Shadows of Rose」にも、ニット帽にメガネというラフな格好で登場。
- 諸事情にて学校生活に苦悩するローズマリー・ウィンターズにある提案を行うが…。
- なおローズから日本語版では「ケイ」英語版では「K」という愛称で呼ばれている。
- RE:バースではスメルサーチという相手の匂いを嗅ぎつけるスキルを持っている為、コードネームと同じように鼻が利く模様。
- アンバーアイズ(ロランド・エルバ)(CV.ケイン・マレー/山岸治雄)
- タンドラ(エミリー・バーコフ)(CV.アンディ・ノリス/ニケライ・ファラナーゼ)
- 元DEA(麻薬取締局)でメンバー唯一の女性隊員。コードネームの意味は氷原(ツンドラ)。
- RE:バースではキラービー・ショットという毒を用いた特殊弾薬を使用する。また、ウィルス学に精通している模様。
- ロボ(ジョン・パールマン)(CV.レイ・シルバ/さかき孝輔)
- 髭面の白人で砲撃を担当している。コードネームの意味はスペイン語で狼(RoboではなくLobo)。
- RE:バースではショルダータックルで相手を吹き飛ばしたり、ダメージが軽減されるスキルを持っている。
- ナイトハウル(ディオン・ウィルソン)(CV.レズ・ケンプトン/喜山茂雄)
クリス以外の括弧内の人名は「The Tragedy of Ethan Winters Artwork」という本編外のスペシャルアート及びコンセプトアート集で明かされた隊員の名前である。そのため、この隊員達の名前や容姿がストーリー上公式的なものであるかどうかは不明であるため注意。
実際、ケイナインはコンセプトアートと実際にゲームに登場したキャラクターデザインがかなり異なる。(16年経過しているのもあると思われるが)
装備
服装のほとんどはVolk Tactical Gear社や田村装備開発の製品を使用している他、プレートキャリアに部隊章が着いている。
こちらの部隊章はイーカプコン限定でVTG製のパッチが2021年に発売されていたが、現在再販は一切行われていない。
- GPNVG-18
- 架空全隊員の標準装備。架空デザインでF-Panoに似た五つ目になっている。
- RE:バースでは壁越しに敵を確認できる透視スキルとなっている。
- MA51 GQカスタム
- アンバーアイズのみが所持。プレイヤー使用不可。(RE:バースでは使用可能)
- マルイ製のM45A1にロングマガジンと純正ライトを付ければほぼ簡単に再現できる。
- GL7
- アンバーアイズとクリス以外の全員のサイドアーム。Volk Tactical Gear社のエアソフト用のグロック17のカスタムパーツを組んだものをそのまま実銃として登場させたもので刻印なども正規の物。プレイヤー使用不可。(RE:バースでは使用可能)
- 開発者曰くジョン・ウィックに登場するTTIのグロックをイメージして登場させたものとのこと。
- パーツが再販されていない為、現在入手はほぼ不可能である。
- SA110
- アンバーアイズのメインアーム。プレイヤー使用不可。(RE:バースでは使用可能)
- 本体はARES製などを購入すれば大丈夫だが、スコープが100万円を超える値段のシュミット&ベンダー製のスコープであり、安価なレプリカもないため再現が難しい。
- PT機関銃
- ロボのメインアーム。プレイヤー使用不可。(RE:バースでは使用可能)
- BlackheartInternationalアクセサリーキットが装着されたハンマーズのコンプリートガンがモデル。
- 現在は持ち込みのみのカスタムであるため、入手は絶望的である。
- ドラグーン
- クリス、タンドラ、ケイナイン、ナイトハウルのメインアーム。クリア後にエクストラコンテンツショップで購入すればデュークから購入可能。ヴィレッジの開発に協力しているVolk Tactical Gearの社長がハンマーズというAK専門のエアソフトガンショップで購入したMini DRACOのコンプリートガンがモデルになっている。なお、本銃のチョイスについてはB.O.W.を相手にするのにM4のような小口径銃では火力が足りないことと、潜入している為に短銃身でサプレッサーの付け外しが容易なカスタムAKを推薦したと高橋社長が語っている。
- 値段は非常に高いが、バイオハザード需要のおかげでよく売れているようでマルイのような限定販売でもないため、定期的に再販されており現在はスキャン品のGHKベースではなく東京マルイベースになっているが手に入れたいファンはこちらで購入できる。
- WCX
- 序盤でミア襲撃の際、クリス以外の隊員が所持している。クリア後にエクストラコンテンツショップで購入すればデュークから購入可能。
- SIG AIRからモデルとなったVIRTUSモデルが電動で発売さえている。
- USM-AI
- クリスのサイドアーム。冒頭のミア射殺の際にも使用した。クリア後にエクストラコンテンツショップで購入すればデュークから購入可能。
- 性能面は弱い銃ではないのだが、入手タイミングがタイミングだけに圧倒的に強いドラグーンが優先され、弾薬が枯渇することも無いので若干不遇と言える。
- ASG社が正規ライセンスモデルを販売しているが、メタルスライドモデルであるため購入はお勧めできない。一応日本向けにナイロンスライドに変更して販売している企業もあるので、多少値段は張るが購入するならそちらをお勧めする。
- 回復アンプル
- クリスが使用する回復薬。疲労回復を早め、過酷な任務遂行をサポートする。アンブレラ・コーポレーションのロゴが描かれている事から製造元は青アンブレラだと思われる。
- カランビットナイフ
- クリスが装備している近接用の装備。デザインは田村装備開発のReason to liveのMatrix-AIDAが制作した田村社長専用の特別仕様モデルである。クリア後にエクストラコンテンツショップで購入すればデュークから購入可能。
- マルチツール
- クリスとアンバーアイズ以外がアンダーポーチのMОLLEに装着しているマルチツール。モデルは韓国のナイフメーカーであるRAID OPS社が開発したCQC Blackwidowというモデル。現在は廃盤。
- AMG-78
- RE:バースにてクリスのスキルとして登場。バイオハザード7のDLC『END OF ZOE』にてジョー・ベイカーが青アンブレラのコンテナから回収して使用していた物資運搬用の強化外骨格。クリスが銃器以外に素手で戦っていたことを踏まえると元々は彼が使用する前提で持ち込まれた可能性が高い。
余談
- 隊員のコードネームは全員が狼の生態に由来している。
- 日本語版では隊員たちは隊長のクリスに対して全員タメ口で接する。
- 隊員の素顔はヴィレッジのボーナスコンテンツであるコンセプトアートの49に描かれている。
- 当初は隊員全員の見せ場を作る予定だったが、キャラクターの深掘りができなかったため没になった。
- タンドラの装備は当初、ナイトビジョン+ヘルメットではなくサングラス+ヘッドセットの予定だった。
- Volk Tactical Gearや田村装備開発といった日本製の装備が多い理由は同社がバイオハザードヴィレッジの開発に関わっている為である。
- クリスが装備していたチェストリグはVBS CHRIS CHESTRIG SET/Ver.CRという名称で限定品として商品化されていた。
- 高価な四眼型ナイトビジョンや強力な火砲※1、遺伝子分析装置にN2爆弾※2など、(出奔時に持ち出した物もあるとしても)非公認の私兵部隊とは思えないような装備を有している事と、回復アンプルにブルーアンブレラのロゴマークが描かれていることから、ブルーアンブレラから何らかのバックアップを受けているのではないかと考察するプレイヤーもいる模様。
※1しかも劇中で打ち出しているのはレーザー誘導タイプの誘導砲弾である。誘導方式としては比較的シンプルだが、それでも無誘導弾とは数字の桁から違ってくる。
※2これは片手で持てるサイズにもかかわらず村一つを吹き飛ばせる威力があるという、破壊力だけで言えば明らかに核兵器級のとんでもない代物である。
関連タグ
ウルフパック(バイオハザード):「バイオハザードオペレーションラクーンシティ」に登場する。特殊部隊USSデルタチームの名称。「ウルフ」と名がつくことや構成員のコードネームなどからオマージュなのではという意見もある。