解説
文字通り鉄パイプなどを利用して作られたIEDであり、材料が手に入りやすく比較的製造が容易な事から多くのテロ事件で使用された事がある。
爆発の仕組み
密封されたパイプの中に詰めた火薬を発火させると内部の圧力が高まり、やがてパイプが圧力に耐えられなくなり破裂する。そして破裂したパイプの破片は破裂した勢いにより高速で飛び散り周囲の人間を殺傷する。
また、火薬の量が増えるとそれに比例して飛び散る破片の量も増加し、より威力が強くなる。
さらに殺傷力を高めるため、パイプ内に火薬と一緒に釘やボルトなどの金属片を詰めることもある。
使用された事件
日本国内では1960年代から1970年代にかけて起きた学生運動の際に極左暴力集団が多用しており、あさま山荘事件では連合赤軍が山荘内へ突入した機動隊に対して使用した。
また、2023年4月15日には和歌山県で統一地方選挙の応援演説を行なおうとしていた岸田文雄首相に対し、聴取に紛れた男がパイプ爆弾を投げるという衝撃的な事件が発生した。
その他、テロ以外の例では2003年に学生時代に受けたいじめの復讐をしようとした人物がいじめっ子だった人物を殺害しようとパイプ爆弾など複数の爆弾を製作したが誤爆して重傷を負った事件が発生した。