友野詳による小説『ルナル・サーガ』やGURPSをベースにしたTRPG『ガープス・ルナル』の舞台となる世界である。
概要
この世界観はいわゆる「中世風ファンタジー世界」であり、広大な宇宙に浮かぶ平面世界の周囲を「太陽」と「七つの月」が回っており、七つの月にはそれぞれ系統の異なる神々がおり、知的種族は崇める月や神により異なる種族へと分化している。
世界設定
上記の通り、ルーンクエスト等に類似した特殊な世界設定を採用しているため、まず「七つの月」に関して説明を行う。
月・太陽
太陽
「至高なる輝きの地」と呼ばれる次元への門となっており、太古の創造神がルナルの創造後に一部の従者達を連れてこの門を通って世界から去っていったとされる。
白き輪の月
常時天頂に留まっているリング状の月で、太陽創造時に二つに分離したルナル以前から存在した創造神の住処の片割れとされ、創造神が作成し使役した霊的なロボットである「天使」が住んでおり、現在それを使役するのは知的種族の中からまれに生まれる先祖帰りの個体であるウイザードである。
万色なる彷徨いの月
不規則な軌道を持つ万色の月で、白き輪の月の中央から分離した創造神の住処の片割れであり、この月には神は住んでいないが、この月を崇める者は複数の色のうちどの色を崇めるかによって動物や能力が異なる半人半獣の姿になり、中には自然などを操る超能力を授かる者も存在するとされる。
銀の月
銀色の月で、創造神がいなくなった後に外宇宙から飛来してきたとされ、クトゥルフ神話を元にした地水火風を司る異形( 心身とも )の神々が住んでおり、崇める種族は地・水・火・風ごとにざっくり言えば巨大ヤドカリ・知的スライム・爬虫人・蝙蝠人間となり、飛来後に異次元的な文明を発展させたが、現在この神々は古代の龍族と相打ちとなり共に眠りについている。
緑の月
緑色の月で、銀の月の文明が衰退したあとに飛来した星のかけらに多数の動植物を捧げる魔法の儀式により月に育て上げたものであり、かつて万色の月の緑色を崇めていたエルファが作成にかかわったため現在は崇めており、動植物に関する魔法を授ける。
黒の月
黒色の月で、第二の緑の月を作ろうとして失敗した結果できた魔界に通じる門となっており、階級分けされた邪悪な霊的生命体「悪魔」が住んでおり、崇める者は以前の種族の特徴を残したまま邪悪な種族となる。
赤の月と青の月
赤い月と青い月で、「悪魔」との戦争時に同時に飛来してきた双子の月とされ、住んでいる神々も赤と青で兄弟姉妹の関係にあるが、赤い月の側は混乱と解放、青い月の側は秩序と束縛を司るとされ、人間が赤と青の両方を、ドワーフ( 暗視と色覚異常を持つ )が青の月のみを崇めている。
世界
リアド、ジャナストラ、マーディールの3つの大陸に分かれており、ルナルにおいてはリアドにて話が進行する( なお世界観を同一にするユエルにおいては、ジャナストが部隊となっている )。
国家
この大陸の南東部にはグラダス五王国( トリース森王国、ファイニア低地王国、ソイル選王国、オータネス湖王国、スティニア高地王国 )が存在し、東部にはトルアドネス帝国が存在、その周辺部には赤の三国( ルークス聖域王国、カルシファード侯国、ゼクス共和国 )が存在、西部の諸島部には紫の群島が存在する。
登場キャラクター
神様
ガヤン 青い月の神で、言葉を司る法と契約の神。
シャストア 赤い月の神で、言葉を司る物語と虚偽の神。
サリカ 青い月の神で、記憶を司る信念の神
アルリアナ 赤い月の神で、記憶を司る忘却と気まぐれの神。
ペローマ 青い月の神で、知恵を司る知識の神。
タマット 赤い月の神で、知恵を司る幸運とひらめきの神。
ジェスタ 青い月の神で、環境を司る沈黙と境界の神。
リャノ 赤い月の神で、環境を司る流れとざわめきの神。
ユエル
この物語はルナル・サーガと関連があり、設定としては物語の数百年後、舞台は異なるが世界観は同一である。