人物
1999年発売の『ストリートファイターⅢ 3rd STRIKE』で追加されたキャラクターの一人。
ストリートファイターシリーズ初フランス人男性キャラで同シリーズにしては珍しいビジュアル系の美形の青年。別会社のゲームにもそれっぽい人に雰囲気と似ていないことはない。
性格は陰気で、いつも不貞腐れている。
格闘家の父を持つが、父が家庭を捨てたことにより家庭が崩壊。その父に対する憎しみを募らせるうちに格闘家全般を「野蛮な奴ら」と憎むようになる。
格闘家という存在そのものに憎悪を燃やしているにもかかわらず、嫌いな格闘家に対しては格闘技で復讐をしたり、一般人なのに原理不明な衝撃波を片手で連射したり、両足揃えてサマーソルト出来たりする。
かなり設定に無茶があるっぽいが、底知れぬ復讐パワーでなんとかなってしまうものなのだろうか。
ちなみに彼の格闘技スタイルはフランスの格闘技「サバット」であり、格闘家であった父の素質を受け継いでいるのが理由かもしれない。そう考えるとまた皮肉な話である。
親に捨てられた経緯からか姉に対して重度のシスコンを患っており、その偏愛っぷりは、姉の遺体を氷漬けにして美しい状態のまま保存しているほど。
通常技を含め、全ての技名にはフランス語が添えられている。
担当声優は関口英司。
性能
攻撃・防御力とも低い部類に入り、スタンさせられた時の復帰時間の遅さは全キャラクター中最低である。リーチが長いというと癖はあるものの、基本的に隙が大きい。
溜め技は通常技の身で、必殺技はコマンド入力式の高性能なものが揃っている。
ガイルを丸パク・・・ベースとした溜めキャラなので、ソニックブームに相当するヴェルテュの残光・オットと、サマーソルトキックに相当するマ・シェリの悲哀をはじめとした、溜め技を上手く使いながら、波動昇龍を主体に戦っていく。
しかし、『III』にはブロッキングがあるため、飛ばせて落とすパターンだけでは勝てない。幸い通常技の性能が高く、牽制・対空共にバリエーションが豊富に揃っているため、これらをうまく使いこなす必要がある。
備考
『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』の小冊子「シークレットファイル」によると、当初は存在しなかったキャラクターだが、追加キャラクター4人を並べたところ、「線の細い美形がいない」という指摘があったことで急遽追加された。
ストリートファイターⅢには、もともとガイルを参戦させる予定であったが、制作時間の関係で間に合わず、ガイルのプログラムを流用する形で作られた。
企画の段階から煮詰められていたキャラではないため、ストーリーが薄く、ガイルと知り合いでも、軍出身でもないただの一般人である。このキャラが追加されたことをギリギリまで知らなかったスタッフもいたらしい。
またストリートファイターシリーズにイケメンを参加させることに関して、最初はスタッフ内では難色を示す声もあったという。