概要
レヴォーグ(LEVORG)はスバルのステーションワゴン。「GT TOURER」をコンセプトに開発。実質的にレガシィツーリングワゴンの後継車種となっているが、初代・2代目のインプレッサに設定されていたスポーツワゴンの後継という側面も持っている。
当初は国内専用車だったが、2015年からは欧州での販売も開始した。
オーストラリアでは、2代目に『WRX スポーツワゴン』として発売。エンジンには2代目『WRX セダン』と同じ「2.4L」直噴ターボを搭載。
WRXとデザイン、プラットホームを共有する。エンジンは直噴ターボDIT、トランスミッションは全車リニアトロニックCVT、最廉価の「1.6GT」を除く全グレードにEyeSight(アイサイト)を標準装備する。
車名の由来
レガシィ(LEGACY)、レボリューション(REVOLUTION)、ツーリング(TOURING)を組み合わせた造語から。
初代
2014年6月発売開始。
国内での使いやすさを重視して全長を4代目レガシィツーリングワゴンに近い4690mmに抑えられているが、全幅は先代から据え置きの1780mmとした。
エンジンは1.6Lダウンサイジングターボである 『FB16』及び、5代目レガシィ2.0GT DITから受け継いだ2.0L直噴ターボ『FA20』。また欧州仕様のみ自然吸気エンジンの『FB20』を搭載する。このため欧州仕様には本車の特徴であるボンネット上のエアスクープが存在しない。
グレード構成
1.6L
- 1.6GT
- 1.6GT EyeSight
- 1.6GT-S EyeSight
- 1.6GT Eyesight S-STYLE
- 1.6STI sport Eyesight
- 1.6GT EyeSight V-SPORT
- 1.6GT-S EyeSight ADVANTEGE LINE
2.0L
- 2.0GT Eyesight
- 2.0GT-S Eyesight
- 2.0STI sport Eyesight
- 2.0GT EyeSight V-SPORT
2020年5月25日を以てオーダーストップ、以後は在庫対応での販売となる。
2代目
2019年10月、レヴォーグのフルモデルチェンジを発表。
2020年8月20日先行予約開始、10月15日発表・発売開始。
- エンジンは新開発の1.8L直噴ターボに1本化。
- 「GT」に17インチ、「GT-H」「STI Sport」に18インチホイールを設定。
- STIスポーツには新開発の「電子制御サスペンション」を標準装備。
- 新開発の「アイサイトX」を搭載した「EX」を加えた全6グレードを設定。
2021年11月25日、マイナーチェンジ。新グレードに2.4L直噴ターボを搭載した「STI Sport R」「STI Sport R EX」を追加。
- トランスミッションに2代目「WRX S4」と同じ「スバルパフォーマンストランスミッション」を採用。
- ボディカラーに「イグニッションレッド」「サファイアブルー・パール」「セラミックホワイト」の3色を新たに設定、「クールグレーカーキ」を廃止。
2023年8月3日、レヴォーグベースのSUVレイバックの発売を発表。同年9月7日に先行予約開始。同年10月25日より発売。レガシィアウトバックのレヴォーグ版の位置付けとなる。新色に「アステロイドグレー・パール」を追加。
2023年10月25日、マイナーチェンジ。アイサイトがステレオカメラに加え広角単眼カメラを搭載した最新型に更新された。またエントリーグレードの「GT」、「GT EX」およびアイサイトX非搭載グレードが廃止され、既存グレードはいずれもアイサイトX搭載の「GT-H EX」、「STI Sports EX」、「STI Sport R EX」の3車種に整理された。また後述の特別仕様車「Smart Edition」(アイサイトX搭載車のみ)が「Smart Edition EX」としてカタロググレードに昇格した。レイバックと同様新色としてアステロイドグレー・パールを追加(クリスタルホワイト・パールと入れ替え)。
グレード構成
レヴォーグ
- GT
- GT EX
- Smart Edition EX
- GT-H
- GT-H EX
- STI Sport
- STI Sport EX
- STI Sport R
- STI Sport R EX
レイバック
- Limited EX
ボディカラー
- ダークグレー・メタリック→マグネタイトグレー・メタリック(マイナーチェンジより変更)
- クリスタルホワイト・パール(33000円高・消費税10%込)
- クリスタルブラック・シリカ
- アイスシルバー・メタリック
- ラピスブルー・パール→サファイアブルー・パール
- ピュアレッド→イグニッションレッド(55000円高・消費税10%込)
- WRブルー・パール(STI sport 及び V-SPORT 特別設定色)
- クールグレーカーキ(ADVANTEGE LINE 及び 2.0GT V-SPORT Eyesight 特別設定色)
- セラミックホワイト
- オフショアブルー・メタリック(STI Sport #専用色)(33000円高・消費税10%込)
- アステロイドグレー・パール(33000円高・消費税10%込)
コンセプトカー
東京オートサロン2015にて、コンセプトカー「LEVORG S CONCEPT」を展示。
レヴォーグのSTIバージョンであり、ボディカラーにWRブルー・パール、外観・内装にWRX STIやSシリーズ(レガシィS402、インプレッサS206、WRXS207など)を踏襲。
エンジンにFA20型2.0L直噴ターボDIT、トランスミッションに6MTを組み合わせたWRX STIに近い仕様となる。
市販化も検討されたものの、未発売となった。
特別仕様車
- 2022年3月3日、東京スバル限定でSUPER_GTドライバー・井口卓人選手とのコラボレーション企画として特別仕様車「Takuty Special Edition」を発売。30台限定。「STI Sport EX」及び「STI Sport R EX」をベース。ちなみにレヴォーグで初の台数限定のコンプリートカーとなった。
- 2023年1月13日、「東京オートサロン2023」にて、特別仕様車「STI Sport #」を発表。500台限定。「STI Sport R EX」をベース。ボディカラーに「WRブルー・パール」「セラミックホワイト」「クリスタルブラック・シリカ」「オフショアブルー・メタリック」(STI Sport #専用色)の4色を設定。受注期間は2023年1月26日から5月12日迄。しかし、受注開始当日で500台完売となった。
- 2023年7月3日、特別仕様車「Smart Edition」を発表。「GT」および「GT EX」をベースに18インチアルミホイールなどの特別装備を追加した。前述の通り同年10月25日のマイナーチェンジで「Smart Edition EX」としてカタロググレードに昇格。
- 2023年10月25日、特別仕様車「Black Interior Selection」を発表。「STI Sport EX」および「STI Sport R EX」をベースにウルトラスエード地のシートなどの特別装備を追加した。
その他
スバルは長年スポーツ競技での支援としてサポートカーの車両提供を行っているが、特に自転車競技ではニュートラルサポートカーとしてパーツメーカーのシマノとMAVICのカラーを纏ったレヴォーグが活躍している。
ロードレース漫画を原作としたTVアニメ『弱虫ペダル』の3期(NEW GENERATION)と4期(GLORY LINE)でレヴォーグの登場するコラボCMを放映した。
関連項目
- レガシィーツーリングワゴンの後継車種
- WRXーデザイン、プラットホームを共有
- インプレッサ‐デザイン、プラットホームを共有
- みなと(放課後のプレアデス)‐彼が作中で使用するドライブシャフトに選ばれた