概要
『七つの会議』は、池井戸潤による経済小説。
日本経済新聞の電子版に2011年から連載、連載では全7話だったが2012年に単行本として同社から発売される際に1話を追加し、全8話となる。
大手電機メーカー「ソニック」(※ドラマ版では「フロンティア」)グループの中堅電機メーカー「東京建電」を舞台に、社内・社外のそれぞれの事情が積み重なっていく中で数々の不祥事が起き、それぞれの立場から対峙していく。
タイトルである「七つの会議」とは、「特定の、7回行われた会議」のことではなく「ごくありふれた、日常的に行われているたくさんの会議」のことである。
テレビドラマ
2013年7月からNHK土曜ドラマ枠で全4話放送。
主人公は原作の八角ではなく原島となっている。
主人公の原島を演じた東山紀之の「白髪が目立ち、ひげも濃くなった」姿は、かつて少年隊で見せた王子様的なキャラクターからは想像できない、リアルな中年男そのものであった。
映画
2019年2月1日に東宝の配給で公開された。主演は野村萬斎。スタッフやキャスト、脚本家も日曜劇場で池井戸作品を担当したことがある面々が集結した。
こちらの主人公はドラマ版とは異なり、原作と同じく八角が主人公となっている。
なお、2022年に木下ほうかが不祥事を起こしてしまったことで、騒動以降の地上波放送の際は彼の出演部分をカットしている。
登場人物
※キャストは「ドラマ/映画」で記述する。
八角民夫
営業第一課の万年係長。50歳。営業会議で毎回居眠りをしている為、「居眠り八角(はっかく)」と呼ばれるぐうたら社員。作中は御前会議のような役員がいる場面以外では基本的に「はっかく」と呼ばれる。入社当時は敏腕営業マンだったが、ある出来事がきっかけで現在のようなぐうたら社員となった。不祥事の全容を知るキーパーソンである。
原島万二
営業第二課課長。45歳。名前通りの万年二番手。パワハラで左遷された坂戸の後任として、営業第一課課長となる。八角の経歴を確認の上、真相を聞いたことから、ある方針に従って行動する。
北川誠
演:/香川照之
営業部長。50歳。結果第一主義で、社内の絶対権力者。八角とは同期。営業会議においてノルマ未達の報告を受けた場合は厳しい叱責が課せられる為、原島を始めとした営業マンからは鬼だと恐れられている。なぜか、営業会議で居眠りをする八角を叱らない。ドラマ版では未登場。
坂戸宣彦
営業第一課課長。38歳。トップセールスマンで、北川から全幅の信頼を寄せられている。営業会議で居眠りを繰り返す八角とは馬が合わず、行き過ぎた叱責によりパワハラ認定されてしまい、人事部に左遷される。
関連項目
池井戸潤 - 原作者
鉄の骨 - 2010年にNHK土曜ドラマで映像化。