京葉臨海鉄道
けいようりんかいてつどう
京葉臨海鉄道は千葉県において貨物輸送を行っている貨物専用の鉄道会社(臨海鉄道)である。
千葉市南部の蘇我駅から袖ヶ浦市内の京葉久保田駅にかけて、臨海工業地帯の石油やコンテナの輸送を目的とした貨物線を運営している。
1962年に国鉄及び千葉県、沿線自治体・企業の出資する日本で最初の臨海鉄道として設立された。
元々は国の鉄道敷設法に記載されていた国鉄の路線であったが、国として敷設する場合における凡雑な手順を簡略化し、臨海部の工業地帯と合わせて建設を迅速に進めるため当時ではまだ珍しかった第三セクター方式を用いて設立されている。
その成り立ちもあり、本社は沿線ではなく千葉市の中心部(千葉そごうの近く)にある。
なお国鉄の分割民営化に伴い、国鉄が行っていた出資分はJR貨物が引き継いでいる。
当時工業地帯として急速に発展しつつあった千葉港に進出してきた企業の原料や製品を輸送を行うために1963年に一部が開業、1975年に食品線を含む全線が開業した。
現在は当初の目的通り、千葉県港湾部の鉄道貨物輸送を一手に引き受けている。
なお食品線は工場の閉鎖や輸送のトラック転換などを受け、1994年に廃止された。
現在の路線
KD55形:国鉄から譲渡されたDD13を機関換装したものが1両、DD13を元に新製したものが2両ある
KD60形:DD13形をベースにした新規製造車。視界改良のため機関を小型化しボンネットがやや低く設計してある。4両製造された。
DD200:2021年に導入された最新鋭の電気式ディーゼル機関車。JR貨物機と共通設計であり形式も同じだが私鉄所有という事もあり800番台が振られている(801号機)。これは帳簿上「JR貨物が開発新製し、これを京葉臨海鉄道が購入した」ということになっているため。それもあり標準色が青色塗装の同社で唯一の赤い機関車となる。「RED MARINE」という愛称名が付く。
過去に保有していた車両
KD501形:北海道の炭鉱鉄道である三井芦別鉄道出身という異色の経歴を持つDL。1989年の閉山後に京葉臨海鉄道へやってきた。縦2列4つ目の前照灯が特徴。2000年に廃車された。