剃(六式)
そる
概要 | 六式の技の一つであり、高速移動術の一つでもある |
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能力 | 瞬時に、地面に10回以上の蹴りを入れ、その反動を利用することで爆発的な速度で移動できる |
速度 | ※SBSでは、「100mを4秒台(秒速25m)で移動できるクロの「杓死(抜き足)」とほぼ互角の速度」としている(信憑性が疑問視される回答) |
※この情報については、以下の項目で詳細を解説しているが、作中を見ると描写と矛盾する点があまりにも多いことから、正直速度定義として捉えるのに、この情報に頼ることは推奨できない。そのため、SBSの情報はあくまでも「CP9のメンバーを含めた一般的な修得者の“剃”を判断する上での目安となる速度」としての参考程度に留めていただきたい。
六式の技の一つで、高速移動術の一つ。「剃」を発動すると、瞬間移動のように一瞬で消えたかのように映る。
単純な移動技であり、直接的な動きであるため、力量によっては見切られやすい技である。
「杓死」と「剃」の違いはざっくりと解説すると以下の通り。
杓死 | 猫のように足音を立てずに高速で移動する術 |
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剃 | 地面に10回以上の蹴りを入れ、その反動を利用することで爆発的な速度で移動する術 |
つまり、同じ高速移動術でもメカニズムは全く異なっており、「杓死」の場合は足音を出すことなく、移動できるため、強化していけば「剃」よりも相手に悟られにくいという利点があるため、より強い技として発揮できるということが分かる。
因みによく勘違いされる傾向があるが、SBSで判明した「方向転換の違い」については、単純に修得者の制御の問題であり、技のメカニズムと直接関係ないため、「杓死」と「剃」そのものの違いではない。
SBSの情報によって、「“剃”そのものの速度=必ずクロの“杓死”とほぼ同程度」「“剃”は100mを4秒台で移動する技」などという認識をしてしまっている者が非常に多いが、作中を詳しく見ていくと、このような理解は実際のところ根拠不明であるため、速度定義としては信憑性がない。
具体的には、
- 作中にCP9のメンバーを始め、修得者全員の「剃」の速度が、必ずクロの「杓死」と同程度と証明できる描写はなく、そのような理解に明確な根拠がある情報は一つも見当たらない
- 作中では、「杓死」は修得者がクロのみだが、「剃」は修得者が非常に多い
- 「剃」の修得者は、CP9のメンバーだけでも複数人存在しており、ルッチのような達人もいる
- 「六式」は、ルフィのように体術に優れている者であれば、技のメカニズムを理解できれば、容易に修得できるものであるため、修得者はCP9のメンバーだけではない
- 「剃」は修得者の実力の高さ(道力・悪魔の実の能力等)によって極端な変化が生じているにもかかわらず、SBSの情報はそれを一切計算に入れていない
- CP9のメンバーの「剃」は、一瞬で消えたかのような瞬間的な移動速度になっているに対して、ネロの「剃」だけは超高速ダッシュのような移動になっている
- ネロの「剃」は、ルッチが後出しで行った「剃」に容易く追いつかれている
- コビーやブルーノの「剃」はルフィでも目視可能で、すぐに対応ができる程度の移動速度なのに対して、ルッチの「剃」はルフィと普通に渡り合えるほどである上、「紙絵武身」による「剃」は例えルフィでも目視不可能に陥るほどの移動速度である
- ルフィ(2年後)は、さらに強さもパワーアップし、強敵と向き合う程に強くなっていることもあり、カタクリやカイドウと渡り合えるほどの速度になっており、2年前よりも比較にならないほど強くなっている
- ルッチ達(2年後)も2年前より明らかな成長を遂げており、特に「覚醒フォルム」となったルッチは、「覚醒フォルム」のルフィと渡り合えるほど桁違いなスピードに成長している
- 修得者の実力(道力・悪魔の実等)を考慮した場合、比較対象の修得者によっては、最大出力で出せる速度に桁違いな差が生じるため、仮にSBSの情報をそのまま仮定して、100m4秒台に±1秒程度の誤差を考慮しても、誤差の範疇を超えてしまう
- ルッチの4000道力を基準にして、800クラスの道力を持つ修得者(フクロウなど)と比較しても、5倍程度の差が生じている
- ルッチの道力を基準にして、道力2000クラスの修得者(ジャブラなど)に引き上げて比較したとしても、2倍程度の差が生じているため、それでも対等とは言えない
- ルッチ達(2年後)はパワーアップしているため、現在のルッチ達に関しては、2年前当時の道力は信憑性がなく、参考にできるものではない
- SBSで言及された「剃」の速度は、比較対象の基準が不明確で、誰の「剃」を基準にしているのかの説明がない
- SBSで言及された「剃」の速度をそのまま理解した場合、今度は「道力」を出した需要がない
- 「剃」は修得者の実力の他にも、パフォーマンス等も関わってくることや、速度については必ずといっていいほど誤差が生じるため、毎回同じ速度で移動しているわけではない
- 「剃」のように修得者の多い技の速度を算出するには、繰り返し試行を重ねて計測する必要があり、その後に平均移動速度として求めてから初めて定義することができる
- 質問者が具体性に欠けた質問の仕方をしているため、SBSの質問や回答が抽象的になっている(※根本的な原因)
- 質問内容には「CP9の“剃”」というあいまいな表現が使用されており、CP9のメンバーの中でも比較対象としている者は誰なのかの説明がない
- 具体性に欠けた質問内容により、質問者が求めている回答が、「剃」そのものの速度と比較した場合なのか、それともCP9のメンバーだけの「剃」の速度と比較した場合のどちらなのか判別できない
等の多くの問題点が存在している。つまり、「剃」の修得者全員がクロの「杓死」と同速とした場合、作中の描写と矛盾してしまうだけではなく、あまりにも不自然な描写にもなってしまうため、「“剃”そのものの速度は、必ずクロの“杓死”と同じである」という理解は全く以て非合理的である。
実際に、六式の技が実力で変化することについては、他の六式の技術でフランキーの攻撃がフクロウの5倍の道力を誇るルッチに効果がなかったように、すでに証明されていることである(ここで、「“鉄塊”は道力に関係しているが、“剃”は言われていないから関係していないのでは?」と思う者もいるかもしれないが、それではメタ的に考慮しても「道力」が均一ではない不公平な設定になってしまうため、到底考えられない)。
また、「剃」そのものの速度として算出するには、数多く存在する修得者の速度を繰り返し試行を重ねて計測する必要があり、その後に平均移動速度として求める必要がある。しかし、作中や公式などからは各修得者の「剃」の速度は1人も明らかにされていない上、修得者全員の速度を考慮するのも現実的ではないため、「剃」の速度の正確な値を知ることは作中や公式を探っても現実的に不可能である。
さらに、このような作中と矛盾する回答になった根本的な原因を探っていくと、質問者の質問の仕方に問題があることが分かる。質問者があいまいな内容で質問すれば、作者もあいまい回答しかできなくなってしまうため、当然ながら正確な回答を得られるはずがない。
ただ一つ言えることは、SBSの情報からひも解くと、当時のCP9のメンバーの中でも「剃」に関しては、クロの「杓死」とほぼ互角の速度しか発揮できない者もいるということである。
つまり、「SBSではスピードにつきましてはほぼ互角となっているが、それはあくまでも“剃”の基準値だけで考えればの話であり、各修得者を考慮した場合は実力の高さによって変動していくもので、クロの“杓死”は、速度が“剃”の領域に達しているというだけに過ぎないため、六式の“剃”とクロの“杓死”の速度はイコールではない」と理解するのが自然である。
なお、このような誤解拡大の原因は、「“流桜”の誤解拡大」と同じく、読者の「考え方の癖」も影響している。ただ今回のケースでは、「作者の発言=絶対正しい」という思い込みによって、検証なしにそのまま情報を鵜吞みにしてしまう者があまりにも多くいたことが原因なので、後に発生する「“流桜”の誤解拡大」の原因とはまた別(ある意味、肩書きによって情報をそのまま鵜呑みにしたことで、適切な判断ができなくなってしまう「権威バイアス」が引き起こしたものと言えるだろう)。