概要
勧善懲悪委員会とは、1927年に設立されたサウジアラビアの宗教警察の通称。
正式名称は「徳の奨励と悪徳の禁止の省」を意味する言葉で、イスラム教ワッハーブ派の教義として「勧善懲悪の実施」を行う。
イスラム社会における宗教警察を表す「ムタワ」という略称で呼ばれる。
表記
アラビア語: هيئة الأمر بالمعروف والنهي عن المنكر
英語: Committee for the Promotion of Virtue and the Prevention of Vice 略称: CPVPV
主な活動内容
- インターネットの検閲
政府や宗教に好ましくない情報を拡散したものは処罰の対象となる。
- ペットの売買の禁止
猫は神聖な生き物なので厳格に管理されている。
- 服装のチェック
女性が性的な衣装を着ると逮捕される。
- バレンタインデーの規制
異教の祝祭で男女がウカれてんじゃねぇ!
- 魔法についての相談
「魔法を使える」と主張することは禁忌であり、処罰の対象である。また「魔法にかけられた
」という人の相談にも応じ、魔法使いと見なされた者を逮捕したりする。
内容が過激なので国内でも批判がある模様。2016年には皇太子ムハンマド・ビン・サルマーンの近代化改革で逮捕権が剥奪され、事実上消滅した。