概要
漫画「十字架のろくにん」に登場するキャラクター。
主人公漆間俊の復讐対象となった5人の〝おもちゃ〟担当。
人物
三度の飯より弱い者いじめが好きでその癖窮地に陥ると直ぐ泣く卑怯者。
改造エアガンを愛用しており、それで虫や小動物を殺したり漆間を嬲って遊んでいた(これがおもちゃ担当の由来と思われる)。
橋田小学6年(1話)12歳→明関高校1年(2話以降)15歳。
血液型はA型。
裕福な家庭で育ち、両親は健在で一人っ子。
高校では浮いた噂は無いものの女子からは人気がある。
運動は苦手だが、成績は優秀と一見絵にかいた様な優等生として過ごしている。
5年後を描いた第二部終盤で登場した父(後述参照)によると、家族思いでもあり、仕事で多忙な両親のために毎晩夕飯を作っていたらしい。
漆間とは小学4年生の頃に席が隣になった事を切っ掛けに友達になったものの、虫を殺す遊びを漆間が拒絶した事を切っ掛けに亀裂が産まれ、後に至極京達を漆間と引き合わせた。
いわば漆間家の不幸の全ての元凶であり、その因縁により漆間の最初のターゲットに選ばれる。
かつて〝遊び〟をしていた頃、至極により深く愛情を注いだ上で壊す事の快楽を教え込まれたことにより可愛がっていた動物や好きな人間の死に様や苦悶の顔に最高の背徳感を味わう狂った喜びに気づくことになった。
活動と末路
再会した漆間に対してかつてのように友好的に接する。
普通の友達として遊ぶ距離感や態度に、過去の罪の謝罪、そして秘密裏に世話をしていた子猫を身をもって助けるといった行動で漆間に改心したと思わせて油断させ、予め脅迫していた東を利用し彼を不意討ちで気絶させ東共々山小屋に監禁する。
「留り縄」で漆間を入念に縛り、灯油と発火装置で2人を牽制しつつ上記の喜びを満たす為ネイルガンで漆間を嬲り続ける……が4年前からのことで苦しみや痛みに慣れきってこの程度と一蹴される。
それだけでなく「人の死を肌で感じるのは怖いか?」「殺せるのは虫や猫までかもな」と挑発されたことで発火装置から手を離し直接彼の首を絞めるが…
「待ってたよ」 「この時を」
発火装置のスイッチを手放した隙を突かれ一瞬の内に縄を抜けられて逆転され、逆に自分が首を絞められて気絶、下着姿で吊るされて拘束される事となる。
目が覚めた後、自分は至極に洗脳されていたと泣いて命乞いをするが当然漆間には通じるわけもなく本音で話せと一蹴される。
その後体に起こった異常を漆間に聞いた事で身体中の皮膚を剥かれた姿を見せられて発狂、麻酔も切れて剥き出しになった神経に嘗て自分がした様に改造エアガンを撃たれて嘔吐する程の激痛を与えられ、
「おっ お前が お前が悪い!!」
「お前があの時拒絶しなきゃよかったんだ」
昔自分の遊びを拒絶した事への恨み、自分を認め新たな快楽を教えてくれた至極への賛美、漆間の家族への罵倒を次々に吐き出し狂ったように笑うが、
「やっと 本音で話したね」
もはや何も揺るがない漆間に多数エアガンを撃たれ続けた事でショック死する。
その後、漆間のおじいちゃんの手により遺体は処理され、世間では行方不明者として扱われることとなった。
彼の死は漆間の復讐の狼煙と化し、他の4人も漆間の関与を疑っていく事になる。
5年後を描いた第二部終盤では父・千光寺友久が登場。
千光寺の両親は第一部の時点で健在であったはずが、この時点で何故か母親が登場していなかった。実は千光寺の過去を描いた第188話によると、千光寺が小学4年生の頃に母が父の他に好きな人ができてしまったため、両親が離婚し、父に引き取られたことが判明する。
余談
・漆間と遊びに出かけた際に服屋で筋肉のようなプリントのシャツを渡していたが、自分が後に全身筋肉が剥き出しにされることになろうとはまさに皮肉としか言いようがない。
また、皮膚を剥かれた姿にとある巨人の姿を思い出した人もいるだろうが、進撃の巨人と本作は共に別冊少年マガジンの「絶望コンペ」通過作という共通点があったりする。
・後に登場する革命倶楽部の研究者である安堂緑とは、「弱いものを嬲ることに興奮する」「愛用する道具を持つ(エアガン/チェーンソー)」「先手で漆間を捕らえて拷問する」と何かと共通点が多い。
しかし直接的に人を殺す気概のなかった千光寺と比べ、あちらは人を殺すことに何の躊躇も無い上に傭兵経験からか腕っぷしも強いという上位互換的な存在となっている。
関連タグ
漆間俊……元友人で虐めのターゲットだが同時に狂愛的な感情を抱いている相手