概要
こち亀において、秋本・カトリーヌ・麗子が痴漢犯罪者に対して放ったセリフ。
犯人は建蔵省(実在しない)の重役の男で、過去15回にわたって痴漢で捕まっていた常習犯であった。
詳細
場面は『こち亀』の単行本110巻収録のエピソード『「女の敵」大追跡!!の巻』でのクライマックスシーンの時である。
駅のホームで女子高生や麗子に痴漢を働いた犯人は、元マラソン選手という経歴による身体能力に加え、
- 電柱登りや高所からの飛び降り(高低差によりスカートの中を男に見られる。さらにこのとき麗子はハイヒールを履いていたので、飛び降りたときの衝撃でかかと部分が折れて痛い)
- 下水道の中(ドブ等で汚い)
といった女性の嫌がる要素を駆使した逃走を謀るも、それでも諦めず追跡して捕まったことから麗子の執念に根負けし、高額な不動産を引き合いにした賄賂で見逃してもらおうとする。だが、麗子はそんなことに全然動じずその取引を一蹴する。
麗子をOLと勘違いしている(そもそも麗子は他の女性警察官とは異なりピンク色の制服を着用しているのでOLと間違えるのも無理はない)犯人はなおも賄賂をちらつかせつつ、「君もOLならわかるだろ!!」と説得しようとするが、麗子が警察手帳を取り出したことで警察だったと知るや否や土下座して許しを乞う。
その時に、麗子が犯人に向けて言い放ったセリフこそ
「もう遅いわよ 事件をおこした後で反省すりゃ事が済むと思ったら大間違いよ!反省なら猿だってできるわよ」
「刑に服した後でゆっくり反省すれば! 女の敵なんだからあなたは!」
である。この言葉でバッサリ切られた犯人は「そんな~・・」と呟きながら逮捕されるのだった。(当然上記の賄賂行為も罪としてプラスされた。)
なお贈収賄の中に「マンションを麗子名義で買う」というものがあったが、実家が大金持ちの麗子にマンションを買うという発言に対し両津も「ビル・ゲイツにパソコンをあげるようなもんだぞ」と呆れている。
教訓
確かに、事を起こしてしまった時は反省することは大事である。だがそれは、人間でしかできない「次からは同じような事を起こさないようにし、自分を戒めるためのもの」であって、決してその場を見逃すための免罪符ではない。近年、反省の意味をはき違えている人間が上記の痴漢犯罪者のように、それこそサルが猿回しの芸で行うような形だけの反省で見逃してもらおうとすることは珍しくない。このセリフはそんなサルと同レベルの人間たちのようにはならないよう(読者たちに)警告する名台詞と言える。
関連タグ
こちら葛飾区亀有公園前派出所 秋本・カトリーヌ・麗子 名台詞
後悔先に立たず、覆水盆に返らず、吐いた唾は飲めぬ:まさしくこれである。
チオビタドリンク:CMのコピーに「反省だけなら猿でもできる」とあった。
ごめんで済んだら警察はいらない:こちらは『謝るだけでは自分がしでかしたことに対する罪は帳消しにならない(許されない)』という語句で、何の因果かこちらも警察の要素を含んでいる(そもそも痴漢は警察の麗子が干渉する犯罪行為である=謝ってすむことならば、麗子も干渉しなかったため、文字通りである)。