概要
和歌山市全域と和歌山県海南市の一部で路線バスを運行する南海電気鉄道グループの企業。
1976年、当時直営だった南海電鉄のバス事業部門のうち、和歌山県内の高野山・橋本の2営業所以外を引き継いで営業を開始。1991年に那賀営業所を和歌山バス那賀として分社化した。
高速バスは横浜・東京・幕張方面と鎌倉・戸塚方面への2路線を展開している。
路線バスでは路線図・時刻表などの印刷物で系統番号を色分けしており、
●南海和歌山市駅・JR和歌山駅いずれかを起点に他方を経由する路線、その両駅を結ぶ路線はオレンジ
●その他の駅の発着路線は黒
と分けている。
系統番号は往復とも同一。途中折り返し系統にも別番号が付けられ、循環系統は内回り・外回りとで番号が変わらない。番号の基準は次の通り;
●0系統···南海和歌山市駅とJR和歌山駅とを結ぶシャトル路線
●4〜6系統と10〜60番台系統···和歌山市内南・西部、海南市の一部
●70番台系統···和歌山市内北西部(紀ノ川北岸)方面
●80番台系統···和歌山市内北東部(〃)方面
●90番台系統···和歌山市内東部
派生系統には100・200・300を加算するものもある。
ちなみに、和歌山市内を走る路線バスの大部分は、この和歌山バスによる運営である(和歌山バス那賀も含む)。
車両
国内4メーカーの車両を使用している。
自社発注の新車の他、関西空港交通や南海バス、大阪シティバス(旧大阪市営バス)、阪神バス(旧尼崎市交通局含む)などからの移籍車も存在する。
平常時の検査や簡単な修理は自社内で行うが、車検や大規模修繕は基本的に南海車両工業で行う他、自社工場が手一杯の時は熊野御坊南海バスに委託することもある。
車庫がないのに「車庫前」行き?
和歌山市高松町にはかつて「車庫前」というバス停があった。これは和歌山バスの車庫ではなく、1971年まで存在した南海和歌山軌道線の高松検車区のことで、和歌山軌道線亡き後もその名残りから「車庫前」を名乗っていたほか、平日朝方ラッシュ時間帯のみながら、JR和歌山駅発着でここで折り返すバスが2021年6月22日まで運行されていた。現在このバス停は「高松北」に改称され、区間便も廃止になっている。
「和歌山ラーメン」の内「元車庫前」「車庫前系」と言われる系統は、この検車区に勤める鉄道人員向けの屋台ラーメンが発展していったものと言われているが、現在この停留所付近ではラーメン屋もまた、姿を消している。
なお、和歌山バス自体の営業所はさらに南方の和歌浦と市駅にあるが、検査場を持つのは、本社併設の和歌浦営業所のみ。
関連タグ
大十バス、有田鉄道···本数はごく少ないながら南海和歌山市駅に乗り入れる路線があり、市内のバス停は和歌山バスに間借りしている。