曖昧さ回避
国府(律令制)
律令国に設置されていた「地方行政官庁」としての役割を持つ「国衙(こくが)」の所在地のことで、飛鳥時代から奈良時代にかけて設置され、平安時代まで存続した。
大化の改新の際に定められた「駅路の制」に従い、国を統治するのに便利な交通の要地となる地点が国府の場所となった。政務は中央から派遣された国司が担当し、祭祀・行政・司法・軍事のすべてを司る絶大な権限が与えられた。
国衙は平安中期の律令制の衰退に伴い、朝廷の行政機関から国司個人の支配機関としての性格を濃くしていく。鎌倉時代以降は国衙付近に設けられた「守護所」が取って代わった。