多様性
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たようせい
多様性（たようせい）とは、幅広く性質の異なる群が存在すること。性質に類似性のある群が形成される点が特徴で、単純に「いろいろある」こととは異なる。
生物学上の概念で、多様な生物群が共存・棲み分けしていることをさす。対義語は「斉一性」。ここで言う生物群とは種の多様性だけではなく、同じ種の遺伝的変異を含む。
遺伝学的には遺伝子の多様性であり、生態学者にとっては種間の持続的な相互作用（生態系）の多様性のことでもある。侵略的外来種の導入は遺伝的には在来種との交雑による多様性の減少をもたらし、生態学的には在来種との競合による生態系の単純化をもたらす。
社会科学・人文学における多様性とは「ある集団の中に異なる特徴・特性を持つ人がともに存在すること」である。「互いに非常に異なる多くの人の集まり」とも表現される。異なる特徴とは、年齢、性別、価値観、言語、民族、病気や障害、財産や階級（貧富の差）など多々ありうる。少数派・劣位集団（マイノリティ）が多数派・優位集団（マジョリティ）に「同化」するのではなく、それぞれが異なる特徴を保ったまま共存している状態である。ダイバーシティも参照のこと。
対義語は「画一性」（uniformity）。
多様性のある集団には特定の個人やグループを排除せず、権利を分かち合う形で参加させる「包括性」（inclusivity）が必要とされる。また、多様性のある集団といっても本当に構成員に共通点が全くなければまとまらないため、多様な属性の中でも共通する性質、すなわち「普遍性」（universality）を見出し、共通目標として設定しなければならない。
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