ヤバイって、大天使ってなんでも知ってるらしいんだから。
鍵以外にも、訳わからない難題おしつけられるわよ。
概要
2008年12月11日に発売された、ブースターパック【第二弾:激翔】で収録された、系統:天霊の黄属性コスト7のスピリット。
イラストレーターは丸山浩。
名前の由来は4大天使として広く知られている「ミカエル」。現代の創作では、ミカエルは男性的なイメージで描かれていることが多いが、ミカファールは天霊の例に漏れず、女性的なデザインになっている。
スピリットとしての性能
このスピリットを召喚すると、黄のスピリットやネクサス1つにつき、デッキの上から1枚をオープンし、その中からマジックカードをすべて手札に加えることが出来る。
さらに、Lv2の効果では、自分のマジックカードすべてを、コストを支払わずに使用することが出来るという効果を持つ。
つまり、高コストのマジックカードを、コストを支払わずに使用することが可能。それに加えて、マジックカードを手札に加える効果を持っているので、簡単に使用することも可能。このスピリットが登場したのは初期の頃であるが、その効果は10年以上経った今でも破格の強さである。
但し、効果は破格の強さだが、最大BPは7000と低いのが難点である。
初の禁止カードへ
前述した、初期のカードとは思えないほどの破格の強さを持った効果に加えて、このスピリットが登場した同弾では『トリックスター』(後に禁止カードになる『導化姫トリックスター』の元祖)も登場。使用したカードをトリックスターで再利用し、必要なコアに至っても『イビルオーラ』という、シナジーの強いカードがあった。『トリックスター』とのコンボを最大限に活かしたデッキは、【ミカファールターボ】と呼ばれ、コアブーストしながら相手の場を更地にして、マジックを封じるという、初期環境のデッキとは思えないほどの強さを見せた。
そのようなこともあり、2009年5月1日の第1回制限改訂で、『イビルオーラ』と共に、デッキに1枚しか入れることが出来なくなった。なお、バトルスピリッツの歴史で初となる制限カードである。
制限カードになったミカファールだが、今度は第3弾となる【第三弾:覇闘】に登場した『大天使ヴァリエル』や『マジックハンマー』等と一緒に組み合わせ、無限ループを使い相手のデッキを削り切るタイプにシフト。ついには2009年に行われた全国大会のスタンダードクラスで優勝した。
よって、1枚になっても引けば問題ないという、別のカードゲームのあの禁止カードの代表格と同じような出来事を起こしてしまった。
前述したように、最大BPが7000と低いという欠点を説明したが、それでもデッキ切れを狙う【ミカファールターボ】では全く問題になっていなかった。当然1枚引けば勝ちということもあって、批判や意見が出ていたこともあり、2010年1月1日の第2回制限改訂で、ついにバトルスピリッツとしては初の禁止カードになってしまった。バトスピ初期にして最大の問題児だと言えるカードとして有名だろう。
様々なカードが登場した現在でも、このスピリットの破格な強さは衰えていないため、今後制限カードになることは永久にないだろうと思われていた。
ところが……
まさかの制限復帰
禁止カードになってから12年後の2022年3月13日。なんと、2022年5月1日の制限改訂で、ミカファールが制限カードに戻ることに。
これは、カードパワーのインフレによる相対的な弱体化が原因だと思われるが、『申の十二神皇ハヌマーリン』という、ミカファールの調整版が登場していて、それを判断材料になっていたのが理由とされる。
ただ、調整版であるハヌマーリンも制限カードになっているということ、それに加えて、このカードが禁止カードになっていた時に登場した『[オフショット]ピスティナ・ガレオン』(このカードと組み合わせることで無限ループが可能)や、マジックカードとして扱えるスピリットの登場もあり、現在の環境でも十分に強いということもあり、このカードが制限カードに戻った際はTwitterで大きな話題になっていた。
余談
- このカードが登場した【第二弾:激翔】は、黄属性のカードが初登場したパックだった。このパックでは、他にも『ライフチェイン』や『ネイチャーフォース』、『冥犬ケルル・べロス』が、理由こそ異なるとはいえ、それぞれ禁止カードになっているため、初期のバトルスピリッツの試行錯誤が感じられるパックになっている。
- 更に言うと【第一弾】の時点で低速中速のデッキが緑速攻や01コスト速攻相手に後攻1キルされる事もザラであったため、出せればほぼ勝ったも同然なこのカードを入れたデッキですら出す前にやられる事も多かった。現在は『インビシブルクローク』の禁止カード化やバーストの実装、除去カードの充実等によりこの点はある程度改善されている。
- ちなみに、無限ループの相方になっていた『トリックスター』だが、後に登場した『トリックスター』の一種である『導化姫トリックスター』も禁止カードになっている。しかも、コスト7、黄属性、ループに使われたなどの共通点がある。
- このカードが禁止カードになってから、2022年5月に制限カードになるまで、多種多様なマジックカードが登場している。そのため、上の画像の様に、仮面ライダーフォーゼの技であるはずのライダーロケットドリル宇宙キックとか、作戦であるはずの無人在来線爆弾もコストを支払わずに使用することが可能。さらには、アスカ・ラングレーの台詞である『あんたバカァ?』もマジックカードになっているので、それもコストを支払わずに使用することが出来る。完全にネタデッキになるが。
関連イラスト
関連タグ
無双竜機ボルバルザーク:こちらも問題児扱いにされることが多いデュエル・マスターズのクリーチャー。制限カードに戻ったミカファールとは違い、こちらは永久に禁止カード(デュエマでは『プレミアム殿堂』)のままになっている。
- エンペラー・キリコ:ちなみに、ミカファールが制限復帰する前(つまり2022年3月まで)、最も新しく制限復帰(殿堂入り(こちらでの制限カードと同じく、デッキに1枚しか入れない)に降格)したカードは、2022年1月に制限復帰したこの進化クリーチャーである。
フュージョン・デステニー:遊戯王の魔法カードで、ミカファールが制限復帰することが判明した同日に制限復帰することが判明されたカード。但し、こちらは2022年1月に禁止カードになって、その次の2022年4月に後述するとあるカードが禁止カードになったので、それと入れ替えで制限カードに復帰している。そのため、禁止カードになってから制限カードに復帰するまでの期間が、ミカファールとは違って、かなり短い。余談だが、制限復帰したこのカードや今回の記事で紹介しているミカファール、そして、前述のキリコは、2023年1月現在も未だに制限カードのままになっている。
- 捕食植物ヴェルテ・アナコンダ:こちらはミカファールが制限復帰することが判明した同日に、禁止カードになることが判明された遊戯王のリンクモンスターであり、D-HEROデストロイフェニックスガイと共に、前述のフュージョン・デステニーを禁止カードにさせた元凶でもある。このカードの禁止カード入りは、ミカファールの制限復帰と共にTwitterで大きな話題になったこともある。