概要
精神魔法の使い手であり、七崩賢最強の黄金郷のマハトも「俺との相性は最悪」と交戦をさけている。
南の勇者の討伐の際に全知のシュラハトと共にマハトの前に現れ南の勇者との討伐に望む。南の勇者との戦いの後は、その戦いに関するマハトの記憶を消去する。
後にヒンメル一行に討伐されたようである。
配下の残影のツァルトに女神の石碑を監視させており、未来のフリーレンが意識のみタイムスリップしたことを察知。
フリーレンから未来の記憶を得ようと血塗られし軍神リヴァーレ、無名の大魔族ソリテールとヒンメル一行を襲撃した。
シュラハトの指示に従って南の勇者と交戦、フリーレンのタイムスリップの際も他の魔族を招集しつつ、トートの不参加を認めるなど、一定の協調性ないし魔王への忠誠はある様子。
一方で、同じ魔族に対しても幻影魔法で素顔を隠していることが仄めかされており、やはり個人主義者・利己主義者の魔族の一面もあるようだ。
魔法
極めて強力な精神魔法の使い手。
単なる幻覚に留まらず、五感や魔力探知も含めた認識そのものを操作し、記憶の読み取りや消去も可能。
フリーレンもずっと視界に入っていたグラオザームを認識できないまま、下記の魔法を受けてしまった。
大魔族に対しても有効で、ソリテールも「君の姿形が本当なのかすら誰にもわからない」としている。
楽園へと導く魔法(アンシレーシエラ)
魔法に掛かった人間にその人物が思い描く理想の夢を見せ続ける。発動条件などは不明。
取り込まれた者は感覚も記憶も誤認させられ、その光景が現実としか認識できない。
強い女神の加護があれば防ぐことができるらしく、信心深いハイターには理想の夢を見せられなかった。
ただしグラオザームは「それほどの加護の持ち主はハイターが初めて」と発言しており、おそらく並の僧侶では抵抗不能。
グラオザームを知る者なら、微かな違和感から彼の精神魔法の影響下だと気付けることもある(それほど強力な幻影魔法はグラオザーム以外にはありえないため)が、その場合も幻影や感覚誤認の影響は続く。
魔力探知に頼りがちな魔法使い・魔族には特に有効で、周囲の状況の把握も不可能になる。
しかし、逆に魔力を感じる力を持たず、それ以外の感覚の鋭さを磨いてきたヒンメルは理想の夢を見たまま現実の状況を把握し、幻惑された状況のままグラオザームを圧倒した。
また本編では披露する前にソリテールに制止されたが、さらに別の戦闘スタイルがあるらしく、その際にはグラオザームの周りに黒い靄が発生した。
本人はこの戦い方を好んでない様子。
余談
ヒンメルに対して見事なまでのヒンフリの夢を見せたことから、ネット上では『超有名同人作家』や『グラオザーム先生』『気ぶりのグラオザーム』といったネタで扱われている。
現在においてはすでにヒンメル一行に討伐されたとのことだが、ソリテールから「顔を変え姿を変え人類の目を掻い潜りながら、いつの時代も生き残れる」と称されており、精神魔法で死を欺き、現代まで潜んでいる可能性も残されている。